310.高い所で脚ガクガク、心臓ドキドキ…「高所恐怖症」って何?
・高い所で脚ガクガク、心臓ドキドキ…「高所恐怖症」って何? 精神科医が発症する原因と治療法を解説飛行機や高層ビルなどの高い場所から景色を見たときに、「下に落ちるのではないか」などと、強い恐怖心に駆られてしまう人がいます。また、高い場所にいるだけで気持ちが落ち着かなくなる人もいるようです。
こうした症状は、「高所恐怖症」といわれていますが、なぜ発症するのでしょうか。治療は可能なのでしょうか。こころと美容のクリニック東京(東京都中央区)の院長で、医師の大和行男さんに聞きました。
「セロトニン」が欠乏している可能性
Q.そもそも、高所恐怖症とはどのような病気なのでしょうか。主な症状も含めて、教えてください。
大和さん「高所恐怖症は、精神科の診断では『不安障害』に該当します。高くて不安定な場所にいれば、人間は誰もが生理的に不安を感じるものですが、高所恐怖症の場合、安全が確保され、多くの人が不安を感じない高さや強度でも過度な不安感を覚えるのが特徴です。
主な症状ですが、不安障害と同様、不安感の高進や動悸(どうき)、恐怖心、過呼吸などの自律神経失調症状となります」
Q.高所恐怖症を発症するメカニズムについて、教えてください。
大和さん「不安障害は、脳内の神経伝達物質である『セロトニン』が欠乏することで起きるとされています。また、人間は、苦手や恐怖を感じる場面で交感神経が過剰に働くため、これも発症に大いに影響すると考えられます」
Q.高所恐怖症を治療することはできるのでしょうか。
大和さん「治療は可能です。高所恐怖症などの特定の恐怖症に関する心理療法として、自分のこれまでの物の考え方や行動
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