第一印象をミスると初頭効果の餌食になります・・・

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皆さま
いかがお過ごしでしょうか。

最近の若い連中は・・・。女は感情的なんだよな・・・。すぐに男は浮気するよね・・・。いつもごみがごみ箱に入っていないよ・・・

このように良く考えもせず目の前のその状況が全てかのごとく語る人を一度は見たことがある、言われたことがあるのではないでしょうか。

基本的に人はそこまで重要でない出来事には注意力を節約する生き物です。そうでないと、大事な案件に使う体力が残らないからです。これを認知的倹約家とも呼びます。そのために人間は心理学でわかっている様々な効果を使って省エネモードで他人を判断しようとします。

その一つに初頭効果というものがあります。
是非とも気を付けたいのがこちら。第一印象が後まで続くというものです。私は現在、医薬品研究者でありますが、1年目のころは良く実験器具を壊していました。今では注意力も上がりそんなことはほとんどありません。ですが10年たった今、何かの器具が壊れた時に周りの人は真っ先にお前ではないのか?と聞いてきます。正直イラっとしますが、人間の省エネシステム上仕方のないことなのだと今では理解できます。

 実験でも確かめられており、A君、B君の2人の子供がテストを受けます。最初の半分ではA君の成績が良く、後半はB君が良く、合計点数は同じにします。いろんな人にどちらが頭が良いか?と聞くと最初の成績が良かったA君となるそうです。それは教師の様な専門家ですらそうなる傾向があるようです。つまり、最初の半分で2人の判断を済ませ、後半は注意力を省エネするために、見ているようで見ていない状態となります。これが第一印象が大事だと言われる理由でもあります。

 なかなか他人の自分への見方を変えるのは簡単ではありません。初頭効果により最初の印象に見合うような情報だけが自分に入ってくるからです。これを確証性バイアスと言います。良くミスをする部下だなという印象が形成されると、ミスをしていないときの情報は特に入ってきませんが、またどこかでミスをしたときに、またミスをしたと感じます。常にミスをするときの情報しか入ってこないのでどんどんその印象が強化され、消すことが困難になります。
 上司に対する恐怖心などもそうかもしれません。一度怒られて嫌な印象になると、やさしい時もあるはずなのに、怒っているときの情報だけが脳内にインプットされ、強化され・・・近づくだけで心臓がどきどきする・・・。

困ったものです。
最初のたった数回ミスっただけなのに10年経過してもまだその印象を引きずるなんてアホなのか?と思いますが仕方ないのです。人は皆思い込み、バイアスの餌食です。何なら自分もやってたりします。分かっていても難しいのがバイアスです。

是非とも第一印象には気を付けましょう。
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