私は、仕事を3種類に分けていた。  ― 発注時間も、人件費です。―

私は、仕事を3種類に分けていた。 ― 発注時間も、人件費です。―

記事
ビジネス・マーケティング
飲食店では、

発注漏れは、そのまま売り損じにつながります。

でも、私が本当に怖かったのは、売り損じだけではありません。

通常提供時間を守れなくなることです。


多店舗経営時代、私が管理していた食材や飲料、調味料、消耗品は200アイテムを超えていました。

肉、野菜、牛乳、ドリンク、ラップ、ゴミ袋、コピー用紙…。

これらを、

「毎日全部確認してください。」

そんなルールを作ることは簡単です。

でも、現実には続きません。

見ていないのにチェックだけ付ける人も出てきます。

それは、人が悪いのではありません。

仕組みが悪いのです。


当時は社員に発注を任せていました。

もちろん、丁寧に管理してくれる社員もいました。

その店舗は、売り損じも少なく、営業も安定します。

しかし、管理が甘くなると発注漏れが起こります。

すると、一番忙しい19時頃に料理長がいません。

「料理長は?」

そう聞くと、

「近くのスーパーへ買い出しに行っています。」

そんなことも実際にありました。


その瞬間から、

調理は止まり、

料理の提供は遅れ、

お客様を待たせてしまいます。

私はこれを、

「トリプルパンチ」

だと思っています。

買い出しに行くことが問題ではありません。

買い出しに行かなければならない仕組みだったことが問題なのです。

営業終了後には改善点として話し合いました。

人を責めるためではなく、

同じことを繰り返さないためです。


そこで私は、発注そのものを見直しました。

全部を毎日確認することをやめたのです。

さらに、仕事そのものも見直しました。

そして、仕事を3種類に分けました。


【毎日確認するもの】

葉物野菜、牛乳、業者発注以外の買い物、一部の飲料など。

営業に直結するものです。


【半月に一度確認するもの】

月に1〜2個以上使う商品や、一部の飲料。

毎日確認する必要はありません。


【月に一度確認するもの】

調味料、ラップ、ゴミ袋、ポリ袋、サーマルペーパー、コピー用紙などの日持ちする消耗品です。

月に一度確認すれば十分でした。


さらに、

ホワイトボードやカレンダーには、

「〇〇発注」

と書き込み、

発注日を見えるようにしました。

その日に確認する商品だけを確認すればいい。

しかも、発注表には基本在庫数が書いてあります。

今ある数量を確認すれば、

引き算ができれば十分です。


それでも、人は忘れます。

「やったつもり。」

これが、一番怖いのです。


だから私は、

人の記憶ではなく、仕組みを信用しました。


この仕組みは、5店舗ほど経営していた頃に完成しました。

刈羽店で経験した社員やPAリーダーは、他店でもすぐに順応できました。

なぜなら、

仕事のやり方ではなく、

仕組みを覚えていたからです。


私が大切にしていたのは、

勘ではありません。

経験だけでもありません。

過去の販売実績から、

必要在庫数を決め、

その数字を基準に発注する。

予測以上に売れた日は叱りません。

でも、

通常の販売数なのに売り切れたなら、

それは発注漏れです。

基準があるから、

感情ではなく事実で改善できます。


30年以上、飲食店を経営してきて思うことがあります。

仕事を増やすのではありません。

仕事を減らす仕組みを作ることです。

全部を毎日確認する必要はありません。

確認する日を決めればいい。

発注時間も、人件費です。

だから私は、

仕事を3種類に分けました。

それは、

通常提供時間を守り、

お客様を待たせないための仕組みでした。

それが、私の現場改善の原点です。



◆アオ日記🐾

主人は「全部を毎日やらなくていい。」って言うにゃ。

でも、アオは毎日ご飯を確認するにゃ。

確認というより、催促だけどにゃ。🐾


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私は、「発注」を見えるようにした。
― 人は忘れる。だから、気付ける仕組みを作った。―
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