大昔は、仕入れ値の3倍などという、
アバウトすぎる価格設定が通用していた時代もありました。
価格設定とは、商品の価値を表現するための数値でもあります。
恥ずかしがらずに、その商品に込めた想いを
堂々と、価格で表現してください。
とはいえ、例えば、
仕入原価も、情熱もかけた「らーめん」が
1杯5,000円では、継続して営業するには、
難しいことは誰でもわかるかとおもいます。
ココナラでも同じことが言えるかもしれませんが、
ランクが上がるまでは、低価格で販売するのは、
飲食店でもよくやる手法です。
お客さんは、高いより、安い方が良いし、
量が少ないよりも、多い方が良いのが一般的な考え方です。
知名度が上がるまで、少し抑えた設定価格でスタートさせるのも、
先々を見据えた作戦なら良いと思います。
私がオープン時にお手伝いさせていただいたお店も、
オープン時は生ビールが350円でしたが、
20年の時を経て現在は600円ほどです。
冒頭で、何でも3倍というやり方では、
例えば、ボトルのワインの場合、
仕入れ値が、1本400円もワインもあれば、1万円を超えるものもあります。
400円仕入れでは、1200円で売り、
10,000円仕入れでは、30,000円で売ることになります。
前者は、お客さんが800円高く支払い、
後者は、20,000円も高く支払うことになります。
一時期、一世を風靡した、某立ち飲み洋食店では、
均一で、仕入れ値に1,000円~2,000円足した数字を販売価格としていました。高いワインほど、お得に飲めることになります。
しかし、保管時、取り扱い時などで、お客さんに関わらず、
割ってしまう可能性はゼロではありません。
リスクは、同じではないということです。
飲食店では、主に食材で、ロス率を計算して、価格に反映させたりもします。
高級食材であろうと、安価な食材であろうと、ロスするときは、ロスします。
ボトルワインも、安いワインなら、割ってもいいとはなりません。
生ビールのサーバーも、毎日洗浄すると、毎日1.5杯のロスが出ます。
同じ量、同じ満腹感、似たようなアルコール度数など、
同じ規格での価格設定で、仕入れ値に幅が大きいものは、
単純な計算式では、適正に考えているとは言えないと思います。
ボトルワインなどで、私が考える、私の適正な価格設定の方法は、
「仕入れ値 × 1.5 + 1,000円」
「仕入れ値 × 2 + 500円」
このような例で、値付けします。
スタンダードをどの価格に合わせるか?にもよりますが、
ボトルの仕入れ値が1,000円の場合、
上記2つは、両方とも2,500円となります。
「仕入れ値 × 2.5 」では無いのです。
仕入れ値が、高いものが売れれば売れるほど、
お客さんも得で、店も安いものより、高い方が粗利益が多くもらえるので、
WIN-WINといえます。
ここで最も重要なポイントがあります。
飲食店では、原価率ではなく、「粗利益」が最も重要です。
人件費をはじめとした諸経費は、粗利益から引かれるからです。
1本のワインしか売れなかったとしても、
1,000円のワインでは、粗利益が1,500円(原価率40%)ですが、
5,000円のワインであれば、8,500円~10,500円売りとなり粗利益は3,500円(原価率59%)~5,500円(原価率48%)
の粗利益をえることになるからです。
上記の例はあくまで例なので、
上記の場合の原価率は、1000円仕入れの物は、
原価率=仕入れ価格 ÷ 販売価格 =40%となり、
一般的な飲食店での原価率は、25%~35%なので、
良い意味ではお得な店、悪い意味では、原価率が高過ぎとなります。
人間は、ほかの店舗に比べて、3割安いと脳内で、
「安い店」と認識するらしいです。
比べる時に、比べやすいものが一般的で、
居酒屋業態では、生ビールがいい例です。
ほぼ全ての居酒屋でメニューにあり、量もほぼ同じです。
だから、比べやすいのです。
現在の「普通」の生ビールの価格は、正確にはわかりませんが、
税別、600円くらいが普通でしょうか。
普通よりも3割安いということは、生ビールが420円以下の店は、
脳が「安い」と思い込むといえます。
そこで登場したのが、某●串で有名なお店です。
コロナ禍での、営業自粛も無視して、営業を続けます。
飲みたい人は、営業している店が無いので、選択肢がありません。
生ビール190円の店に、行ったことのある方は多いと思いますが、
生ビールや、ドリンクの安さで、来店動機を与えるお店です。
そこには、様々なカラクリがあるわけですが、
飲食店は、店舗数を持つと、スケールメリットが活かせます。
FCでは、・・・これはやめておきます。
メニューでの値付けでは、ドリンクだけでなく、フードでも同じことが言え、
あえて、原価率100%(仕入れ原価での販売)として、
目玉商品にする場合もあります。
全てのメニュー、それぞれ、全て原価率が統一された場合は、
ロス率を含まなければ、原価率は全て同じなので、計算はしやすいですが、
賢いやり方ではないと、私は思います。
お客さんが、何を注文しても、わくわくが無いからです。
いわゆる、普通の価格、普通の量、味も普通、「普通の商品」です。
あなたは、普通のお店に行きたいですか?
アオ日記
「主人は細かいことまで、考えてて、流石だにゃ」