評価制度とKPIがズレると何が起きるか?

記事
ビジネス・マーケティング
KPIは設定している。
目標も明確にしている。

それなのに、現場が思ったように動かない。

この状態に心当たりがある場合、
問題はKPIそのものではなく、
評価制度とのズレにある可能性が高いです。

今回は、KPIと評価制度がズレると何が起きるのか、
そしてどう設計すべきかを整理します。

1.なぜKPIを設定しても現場は動かないのか


KPIは「やるべきこと」を示す指標です。

しかし、現場が実際に動くかどうかは、それだけでは決まりません。
現場は何で動くのか。

シンプルに言えば、評価されるかどうかです。

どれだけ重要なKPIでも、
評価に反映されなければ優先順位は上がりません。
逆に、評価される指標があれば、多少非効率でもそちらに寄ります。

2.よくあるズレのパターン


KPIと評価制度のズレは、実務でよく見られます。

① 売上KPIと利益重視のズレ
KPIは売上。
しかし経営は利益を重視している。

この場合、
 ・値引きしてでも売上を取る
 ・利益率は後回しになる
結果として、売上は伸びるが利益は残らない、という状態になります。

② 数量KPIと質のズレ

KPIは件数や数量。
しかし実際に求められているのは質。

この場合、
 ・数を優先する
 ・精度や顧客満足が下がる
という動きになります。

③ 短期KPIと中長期のズレ

短期のKPIだけで評価してしまうと、
・目先の成果を優先する
 ・将来への投資が後回しになる
結果として、中長期で成長が鈍化します。

3.なぜズレが起きるのか


多くの場合、原因はこれです。
KPIと評価が別々に設計されていること
 ・KPIは経営企画が設計する
 ・評価制度は人事が設計する
この分断があると、整合性が崩れます。

結果として、
 ・現場の優先順位が曖昧になる
 ・何をやるべきか分からなくなる
 ・行動がバラバラになる
という状態になります。

4.KPIは階層ごとに設計する


もう一つ重要なのが、
KPIは階層ごとに変える必要があるという点です。
すべての人に同じKPIを置いても、現場は動きません。

基本的な考え方はシンプルです。
 ・経営に近い層ほど最終利益に近い指標
 ・現場に近い層ほど売上や行動に近い指標

例えば、
 ・経営層:全社の営業利益、限界利益、固定費
 ・管理職:顧客別採算、部門収益
 ・現場:売上、商談数、受注率、客数、単価

現場にいきなり利益責任を持たせても、
コントロールできる範囲が限られているため、行動につながりません。

重要なのは、
各階層でコントロールできる範囲のKPIを設定することです。

そのうえで、各階層のKPIがつながる構造にすることで、
組織全体の動きが揃います。

5.KPIは遅行指標だけでは足りない


KPIとして設定される数字の多くは、結果指標(遅行指標)です。
売上や利益は、いずれも過去の行動の結果です。

そのため、これらだけを見ていると、
変化は後追いになります。

将来の利益をつくるためには、
先行指標(行動指標)をあわせて設計する必要があります。

例えば、
 ・商談数
 ・新規顧客数
 ・リピート施策の実行数
 ・商品開発や改善の進捗
といったものです。

これらはすぐに利益にはつながりませんが、
将来の結果をつくる要素です。

6.中期視点と評価をつなげる


ここで重要になるのが中期的な視点です。

短期のKPIだけで評価してしまうと、
・目先の数字を優先する
 ・将来の投資が後回しになる
という状態になります。

これを防ぐためには、
 ・中期計画を持つ
 ・その実現に必要な行動を定義する
 ・その行動を評価に組み込む
ことが必要です。

短期の結果指標と、
中期につながる行動指標。

この両方を設計することで、
短期と中長期のバランスが取れます。

7.まとめ


KPIを設定しても現場が動かない理由は、
多くの場合、評価制度とのズレにあります。
 ・KPIは「やるべきこと」を示す
 ・評価は「やる理由」をつくる

この2つが揃って初めて、現場は動きます。

さらに、
 ・階層ごとにKPIを設計する
 ・遅行指標だけでなく先行指標を置く
 ・中期視点と評価をつなげる

こうした設計を行うことで、
組織は一貫して動くようになります。

重要なのは、
KPIと評価を別々に考えないことです。

もし
「KPIはあるが現場が動かない」
「評価制度と実務がかみ合っていない」
という場合は、状況整理のお手伝いも可能です。

ブログでは一般的な考え方をお伝えしていますが、
実際の設計は会社ごとの状況によって大きく変わります。

データや現状の課題をお聞かせいただければ、
どこにズレがあるのかを整理し、
取るべきアクションを一緒に考えることも可能です。

感覚ではなく、構造で整える。
それだけで、現場の動きは変わります。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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