今回は登記簿面積と実測面積についてお話します。
皆様は登記簿面積と実測面積が異なるケースがあることをご存じでしょうか。
不動産取引において契約前若しくは契約時に重要事項説明書を交付して宅建士が説明を行うのですが、「登記簿に記載された事項」という項目があり登記簿面積と実測面積が記載されています。この面積が異なることが結構あります。
まず登記簿面積とは法務局で登記されている面積のことで、登記簿謄本にその記載がされています。
対して実測面積とは実際に現地で測量した面積になります。
ではなぜ面積の差異が生じてしまうのでしょうか。
登記簿面積も測量をもとにしているのですが、測量自体が明治時代に行われたものを引継いでいたり、分筆をすることによって更なる面積の乖離が生まれたりというケースがあるからです。
実測面積には「確定測量」と「現況測量」があり、確定測量とは全ての隣接土地所有者や道路管理者、官公署が立合って行う測量であり、確定測量図は公的な文書として信頼性が高いものとなります。
対して現況測量とは大よその面積を知る為のもので、境界の位置が確定していなくても行う測量のことを言います。法務局に地積測量図がない場合に、不動産取引をする為に、面積や寸法の目安を出すために実施されます。測量から図面完成までの期間が1週間前後と短く、費用も10万円から15万円程です。
確定測量は測量から図面完成まで数か月、場合によっては半年近くかかる場合があり、費用も土地面積や隣接所有者の数にもよりますが、少なくとも数十万円と高額になります。その費用も原則、売主の負担となります。
また、確定測量には隣地との境界線が明確であることを証明するため、測量の際に境界の位置を所有者間で確かめて確認書を取り交わします。隣接所有者が不在でなかなか連絡が取れなかったり、境界について意見が纏まらないケースもあるため、確定測量は労力と時間を要します。
ではどの様なときに確定測量が必要なのでしょうか。
それは、土地の取引を控えている時などです。
取引が始まると登記簿面積と実測面積が異なる場合に、正確な面積を登記し直します。それ以外でも必要なケースがありますがここでは割愛します。
皆さんが土地買主の立場であれば、現況測量された土地と確定測量された土地であればどちらの土地を買いたいでしょうか。
確定測量された土地の方が安心しますよね。
正確な面積を出した確定測量図を、登記し直すことを「地積更正登記」と言います。確定測量にはこの「地積更正登記」も含まれています。
ではそんな労力も時間もお金も要する確定測量をしなければ不動産取引は出来ないのでしょうか。
結論、出来ます。当事者間の取り決め次第です。現況で引渡すという取決めにして買主が承諾すれば売却できます。確かに確定測量していない土地は、売りづらいのは確かですが「公簿売買」として取引する方法があります。
公簿売買とは実際の面積と相違があっても、登記簿に記載されている土地面積で取引をすることを言います。
公簿売買の場合は契約書に特約を設けます。「実際の面積との相違があっても売主及び買主は相手方に対し、売買代金の増減額請求を一切行わないものとする。」といった内容を折込ます。
ちなみに実測した土地面積が、登記簿に記載された面積より小さい場合を縄み縮といい、大きい場合を縄伸びと言います。
縄縮み 実測面積 < 登記簿面積
縄伸び 実測面積 > 登記簿面積
今回はここまで。ではまた。