鴻巣に"北新宿ロータリー公園"という妙に東京っぽい謎の公園があります。
通常「北新宿」といわれると、通常は新宿区の大久保駅と新大久保周辺を思い起こしますが。
この新宿は「しんじゅく」ではなく「しんしゅく」と読みます。
なので新宿区北新宿にある公園ではありません。
この公園の特徴的なところは何と言っても、この奇妙な形です。
土地柄古墳か何かと思ってしまいますが、色々調べてみましたが、特に形に関しての意味はないようです。
とりあえずこの周囲をぐるっと回ってみましょう。
お堀のように厳重に囲まれていますが、中に入れないわけではなさそうです。
おや?下にいけるスロープがあります。
おや?何かを図る測量計だろうか?
スロープのところに入れる入り口かな?
西側のところにも立ち入り禁止のところがあって、その中に物置のようなものがあります。
おや?!このお堀のようなもののトンネルのようなものは隣とつながっていて、水で満たされるようになっているようです。
ここは少し水が残っているようですね。
西側にも入り口がありました。
どうやら調節池の中に公園を作っただけのようで、形に関しては特に意味はないようですね。
スタート地点に戻ってきましたが、こちらもトンネルは下に流れこめるようにというわけではなく、隣とつながっています。
もしくは水量で開く扉のようなものがあるのかもしれませんが。
埼玉の平野部には、これまで紹介したようないかにも調整池や調節池です。というようなものから。
松伏町とその周辺にあるような、非常に美しい調整池もあれば。
北新宿ロータリー公園のような、一見何が目的なのかよく分からない調節池も存在します。
実際、地図上にも表示されない調節池も存在するのです。
上尾市にあるここなんかこのとおり。
地図上では住宅街の中にあるにもかかわらず、かなり広くぽっかり空いて緑道もあるのに、名称も存在しない何かになっていますが。
実は調節池なのです。
興味をそらすためにあえて名前を付けていないのか?
しかし、外から見えないようにここまでがっちり木で覆ってしまうと、かえって興味がわいてしまうような😅
少なくとも私はそうです。
通常調節池は窪地になっているところや、雨が降ると道が川になってしまうので山地の中に多いのですが。
平地で調節池がある場所はここが湿地帯だった可能性が高い。と考えてよいでしょう。
そして元々湿地帯だったところにある特別な設備といえば。
排水機場
下水処理場を意味する排水処理場ではありません。
大雨や洪水などによる水害を未然に防ぐために、雨水や生活排水などを河川や海に強制的に排水するための施設の排水機場です。
埼玉県庁のHPにも
"埼玉県の南東部は、低くて平らな土地が広がり、もともと降った雨を自然に排水することが難しい地域でした。"
とあるように、基本的に元々湿地帯だった場所は、大きな川の方が天井川状態になっているのです。
私が住んでいたところも、荒川が住宅地よりも高い天井川になっていましたし、県道よりも下に住宅地がありました。
そのため、私が住んでいた新興住宅地の一部では、夕立の後は道が冠水していました。
注目すべきは道路の陥没事故の起きた八潮市には、この排水機場が街の中に2か所もあるという事です。
北新宿ロータリー公園や上尾市のような雨水調節池では、排水に間に合わないパターンですね。
そのくせ、砂地という地質的に農業用水を引くことが難しいため。
川から直接ポンプで水を揚げる潮止揚水機場ができる昭和4年まで、まともに耕作はされなかったそうで。
雨が降れば水がはけずに排水が必要。
しかし乾けば水が不足する。という、人が住むには困難な地域。
こうした土地は非常に手に入りやすかったため、高度経済成長期には住宅公社や不動産屋がこぞって土地を高額で手に入れ。
50年代後半から始まったニュータウン化はその後、70年代、80年代に若年世代などのこれから子供が生まれるファミリー層に売り出したため、元々ここに住んでいた人たちは大変に土地成金が多かったですね。
何故か私が通っていた小学校では、お年玉の金額を公表する事をやっていて、そこでは100万円という子供さえいました。
そうなると当然、サラリーマン家庭のニュータウンの子供たちのお年玉は少額となるため。
ただでさえ都心通いのサラリーマン家庭とは教養の面で差が開いているのに、持ち金は低い。と言う事で酷い差別が起こったものでした。
ニュータウンの子は立ち入り禁止。という道までありましたよ。
私が子供の頃から地図や地形を見るのが趣味なのも、こうした経緯があるわけです。
今回はそれがいかんなく発揮されてしまいました。
とはいえ、八潮市はそうした場所であることを生かしていて。
ボートやジェットスキー、カヌー、カヤックといった、リバースポーツの行えるマリーナが多数存在します。
実際八潮市に存在する「潮止」という地名は、東京湾に流れ込む中川で満潮時に逆流した潮が止まる場所であることに由来しています。
海ではないのにウォータースポーツが盛ん。というのは、こうした土地の記憶がそうさせるわけですね。
そんなわけで。
次回から再び「埼玉県民は埼玉の良い部分を知らなすぎるので、都民がその魅力を語る」シリーズに戻りたいと思います。
このシリーズは「#埼玉県民は埼玉の良い部分を知らなすぎるので、都民がその魅力を語る」でまとめています。