経営者の皆様!
算定基礎届の提出は完了しましたか?
これまで何回かブログでご紹介してきましたが、ご覧になった方はしっかりと対応されたものと勝手に信じています!
算定基礎届は4月〜6月の給与をベースに社会保険の計算をするものですが、
算定基礎届の他に月額変更届というものが存在します。
こちらは4月〜6月といったルールに縛られない、
縛られないからこそ、厄介で忘れがちな処理となります。
今回はそんな月額変更届についてご紹介したいと思います!
算定基礎届の概要については以下の記事をご覧ください!
◆月額変更届とは?
月額変更届とは、社会保険料の額を変更するために提出する書類です。
月額変更届でいう社会保険は以下3つです。
・健康保険
・介護保険
・厚生年金保険
月額変更届は、従業員の給与に変動があった場合に、保険料の再計算を行うために必要な手続きです。
社会保険の保険料は、従業員の月額給与に基づいて計算されます。
そのため、給与が変動する場合、条件次第では保険料も変更する必要があります。
この月額変更(随時改定ともいいます)を正確に行わないと、保険料の過剰支払いまたは不足支払いが発生し、後に調整が必要になる可能性があります。
◆月額変更届(随時改定)となる条件
社会保険の保険料は、通常、年に一度の算定基礎届(定時決定)で見直されますが、給与が大きく変動した場合には「月額変更届(随時改定)」が必要です。
随時改定とは、定時決定のサイクル外で発生する給与の変動に対して行う保険料の改定です。
以下の条件で随時改定が必要になります。
◇固定的賃金の変動
基本給や資格手当など、毎月固定で支払われる賃金に変動がある場合は随時改定の対象となります。
昇給などがあった際は要注意です!
◇現在の等級と改定後の等級の差が2等級以上
社会保険には等級が設定されていますが、その等級について、現在と改定後で2等級以上の差がある場合は随時改定の対象となります。
例えば、以下のようなシチュエーションが挙げられるでしょう!
◇残業代による給与の大幅な変動
残業代は非固定的賃金ですが、随時改定の月額としてカウントされます。
期末や期初で従業員が残業三昧だった際は随時改定の可能性があります!
給与が上がれば社会保険料も上がるため、従業員にとっても会社にとってもとても痛い状況です!
◇役職や契約内容の変更
従業員が新しい役職に就いたり、契約内容が大幅に変更された場合も随時改定の対象となる可能性があります。
例えば、管理職への昇進や契約の見直しにより給与が変更された場合が該当します。
こちらは、社会保険料が上がることも下がることもあります!
◇特別な手当や支給
給与に影響を与える特別な手当や支給がある場合にも随時改定が求められることがあります。
ただし、賃金とはみなされないものもあるため注意が必要です!
以下で解説します!
◆月額変更届(随時改定)の「賃金」にならないもの
月額変更届に記入する「賃金」には、含まれないものもあります。
以下が代表例です!
◇賞与
賞与(ボーナス)は、月額変更届の対象とはなりません。
賞与は年に数回支給されるため、月額の給与には含まれず、月額変更届の計算基準とはなりません。
その代わり、賞与支払届でたんまり社会保険料を納める必要があります!
賞与支払届については以下をご参照ください!
◇実費精算の交通費
通勤にかかる交通費を実費で支給する場合、その額は通常賃金には含まれません。
実費精算は給与とは別に処理されることが一般的であるためです。
◇一時的な手当や特殊支給
一時的な特別手当や、単発的に支給される特殊な給与(例:一時的なプロジェクトの成果報酬など)は、月額の賃金には含まれません。
これを賃金に含めてしまうと大幅に社会保険料が増額する可能性があるため、計算時には最新の注意が必要です!
◆月額変更届の記入方法
ここで長々とご紹介しても正直イメージがつきにくいかと思います。
日本年金機構のHPより記入例をご参照ください!
3ヶ月分の賃金を記入する欄がありますが、先述した「賃金」のみを記入するよう気をつけましょう!
誤った金額で書いても年金事務所は気づけません!
金額を誤ると従業員の「将来貰える年金額」にも影響を及ぼす重要な問題です!
◆月額変更届の提出方法
提出方法は以下の3通りがあります。
◇電子申請
月額変更届の提出は、「e-Gov」または「届書作成プログラム」を利用して、電子申請することも可能です。
正直なところ、後述する郵送よりも手間が多いかもしれません。
メリットとしては、郵送料がかからないことですね!
なお、資本金等の額が1億円を超える企業は電子申請が義務付けられています!
◇郵送
管轄の事務センター月額変更届を郵送する方法です。
一番わかりやすく、手間も少ない方法です!
どの方法で提出すべきか迷ったっときは郵送しましょう!
◇持ち込み
年金事務所へ月額変更届を持ち込むことができます。
ただし、対応していない年金事務所もあるため、日本年金機構のHPから対応可能か確認しましょう!
初めて月額変更届を提出する場合は、持ち込みをして不備がないか確認してもらうのもアリかもしれません!
もちろん、持ち込みは一番時間が掛かる方法となります!
状況を見ながら判断しましょう!
◆総括
いかがでしたでしょうか?
月額変更届(随時改定)は、従業員の給与に変動があった場合に、社会保険料の額を再計算するために提出する重要な手続きです。
賃金に含まれるべきものや含まれないものの違いを正確に理解し、適切に対応しなければ、
保険料の過剰支払いまたは不足支払いが発生し、後の調整が必要になる可能性があります。
そのような状況にならないためにも、賃金に変動があった際は是非「月額変更届」を思い出してもらえればと思います!
(前回のブログです)