◆前回の要約
前回は賞与を支給する際の留意点について解説しました。
賞与は社員のモチベーションアップのために支給するものですが、
社会保険料や所得税によって支給額と実際の振込額とでは大きな乖離がでてきます。
社会保険料は労使折半が原則のため、その点は留意した方が良い。
非居住者(海外赴任者等)の所得税率はえげつない。
そんな内容の記事でしたが、実はまだ続きがあります。
無事に賞与を支給した!
社員もみんなめっちゃ喜んでる!
ちょっと会社のお金は減ったけどみんな仕事頑張ってくれるだろう!
でもやらないといけないことがあります。
ちょっとした事務作業です。
その名も「賞与支払届」。
賞与を支給したらこれを作成して年金事務所に提出しなければいけないんです。
今回は「賞与支払届」についてご紹介したいと思います!
(前回のブログはこちら)
◆賞与支払届の概要
賞与支払届は賞与を支給した後、5日以内に提出する必要があります。
日本年金機構では、賞与支払届の対象となる賞与を以下のように定義しています。
「賃金、給与、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対価として受け取るもののうち、年3回以下で支給されるもの」
「ボーナス」であろうと「賞与」であろうと、「労働の対価として賞与などを年3回以下支給」した場合は、賞与支払届が必要となります。
この賞与支払届を提出することによって賞与に掛かる社会保険料の請求が来るわけです。
給与から社会保険料を徴収しているのに、なんで賞与からも、、、
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もし、賞与には社会保険料が発生しない。
その場合、経営者の方はどう考えるでしょうか?
私であれば、「給与額は低く設定して賞与で従業員に還元させよう」となります。
そうすれば会社が負担する社会保険料も抑えられるので嬉しいですよね!
そんな考えをする人が出てくるので、賞与にも社会保険料が発生する仕組みになっていることが予想できます。
◆賞与支払届の作成方法
①「賞与支払届」が事業所に送付されているか確認する。
「賞与支払届」は、日本年金機構賞与支払予定月の前月に用紙や送付されます。
被保険者の氏名や生年月日等が印字されていますので、活用していきましょう!
もし、印字内容に不足がある場合は手書き等で追記する必要があります。
(直近で被保険者が増えたとき等によくあるケースです)
用紙が来ていないという場合は、日本年金機構に賞与支給の予定月を申請していない可能性がありますが問題ありません。
*「新規適用届」または「事業所関係変更(訂正)届」の提出によって賞与支給予定月が登録されます。
用紙は日本年金機構のHPよりダウンロードすることが可能です!
②標準賞与額の算出
「標準賞与額」は、実際に支払われた賞与額から、1,000円未満を切り捨てた金額を指します。
Excelやスプレッドーシートで「ROUND関数」を使えばすぐ算出できます!
③標準賞与額、その他不足事項や備考の記入
算出したらその金額を用紙に書けばOKです!
他にも先述した対象者の不足情報や、備考を埋めます!
備考の「70歳以上被用者」は忘れがちなので要注意です!
◆賞与支払届の提出方法
「賞与支払届」の作成が完了したらいよいよ提出します。
提出の手段としては以下の通りです。
・書面での提出
・CDやDVD等の電子媒体での提出
・電子申請(e-Gov)での提出
中小企業でしたら「書面での提出」がオススメです。
*資本金が1億円を超える場合は電子申請が義務となっております。
「CDやDVD等の電子媒体での提出」は一番おススメしません。
被保険者情報や標準報酬月額を指定のフォーマットに入れる必要があり、かなり手間です。
「電子申請(e-Gov)での提出」でも構わないのですが、
初期登録をする必要もありますし、結局は指定フォーマットに必要情報を入力する手間があります。
「書面での提出」をする場合は、完成した用紙を管轄年金事務所や年金事務センターに郵送するだけでOKです!
一番手取り早いです!
◆こんな従業員はどうする?
◆賞与支払届を提出を忘れてしまったら・・・
先述したように「賞与支払届」は賞与支給後5日以内に提出する必要があります。
忘れてた!という方は至急提出するようにしましょう!
多少遅れるぐらいは正直さほど問題ではありません。
注意点として、賞与支給後2年経っていた場合は厄介なことになります。
保険料徴収に関する時効は2年と定められています。
「事業主からの自主的な申出にかかる申出者リスト」を管轄の年金事務所に提出する必要が出てきます。
管轄によっては対応も変わる場合がありますので、まずは年金事務所に相談しましょう!
いずれにせよ、保険料を従業員から徴収したのにそれを納付しないというのは、
「会社の信用」に関わりますし、
「従業員の将来貰える年金額」にも影響を及ぼします。
賞与支給と賞与支払届は必ずセットで行えるよう心がけましょう!
「賞与支払届」には他にも細々としたルールはありますが、
基本的にはこの記事の内容を踏まえて提出していただければ問題ありません。
・70歳以上の従業員がいる
・退職した従業員に賞与を支払った
等では対応は少し変わってきます。
不明な点がありましたらお気軽にメッセージでご連絡をください!
賞与支払届作成の代行も可能ですので、丸投げしたい方も是非ご連絡をお待ちしております!
(前回のブログです)