中国SNSで拡散されたアマゾン起業家には気になる風刺画像

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ビジネス・マーケティング
 巻頭の画像は、数年前に中国SNSのWeChatで拡散された有名な風刺画像です。元の画像はぼかし無しですが、引用するためにぼかしを入れました。 

 左上から、平台(ピンタイ)、貨代(フオダイ)、刷単(シュアダン)、亜馬遜売家(ヤマシュンマイジア)と書いてあります。平台はプラットフォーマー、貨代は物流業者、刷単は?というと、これはサクラ・レビュワー、そして亜馬遜売家はアマゾン販売者です。平台は背景に自家用飛行機、貨代はクルーザー、刷単は高級車なのに、亜馬遜売家だけが、これはどうも見てもホームレスです。一体、何を意味しているのでしょうか。

 平台つまりプラットフォーマーは大富豪、貨代つまり物流業者は富豪、刷単つまりサクラ・レビュワーはお金持ち、そして亜馬遜売家つまりアマゾン販売者は破産して乞食になるという、アマゾン物販を目指す人にとっては見たくもない「現実」がここに有ります。
 この画像が拡散された中国の社会的背景として、日本のアマゾンに出店するのが一時ブームになり、出店講習会は満席の大盛況でしたが、出店した人の多くは思う様に売れず撤退したという事情が有ります。(そりゃ日本の消費者の評価は厳しいですから。)中国で商品を仕入れて日本のアマゾン倉庫(FBA)に送っても、売れなければ最後は捨て値で売り払うか、或いはアマゾンに廃棄手数料を払って廃棄して貰うしかありません。(中国に返送して貰うと返送料がもっとかかります。)

 日本からアマゾン物販に参戦する人、特に商売経験ゼロで参戦する人もそのリスクは大いに有ります。
 確かに、いわゆる転売ヤーの中には何千万円も稼ぐ人もいますが、それはメーカーが大々的に宣伝して消費者の評価が定まった物を安くゲットして売るからです。転売は、商品探しの手間を惜しまなければ誰でもフリマ感覚で稼げますが、それはこれから起業しようと考えている人が目指すべき道ではありません。本物の起業家になりたければ、自分で売れる商品を発掘(または開発)し、メーカー品と同じ様にパッケージングが出来る様にならなければなりません。そうすればあとは輸入→パッケージング→アマゾン倉庫納品を繰り返すだけで、転売よりも安定的かつ楽に商売ができる様になります。
(アマゾンで生き残るためにはどうしたらいいのかは、有料講座を出品する予定ですのでブログでは書けなくて済みません。)

 転売も商品発掘も大変なら、国内メーカーから売れ筋の新品を仕入れて売ればいいじゃないかと思う人がいるかもしれません。しかし大手は小ロットしか買わない新参者の事業者など相手にもしてくれません。(だから転売ヤーは転売で稼ぐしか無いのです。)中小メーカーなら電話で交渉すればたいていは売ってくれますが、仕入れたつもりが安く大人買いしただけという残念な結果になる可能性が高いです。(やりたければやってみて下さい。その代わり大損しても知りません。)

 メーカー品を仕入れるのが難しいなら、自分のブランドでOEM生産するという手が有ります。これはお金さえ出せば誰でも出来ます。あとは作った商品をどう宣伝して、どういう販売チャンネルで売るかだけです。もっと資金力が有るなら、プラットフォーマーを目指せば大富豪も夢ではありません。
 これから起業する人は、「亜馬遜売家」の様な失敗をしないために、起業前にしっかりと起業後のロードマップを立てましょう。

【おまけ】
 中国の空港の自販機はキャッシュレスでしか買えません。
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 日本の自販機も、新紙幣発行を契機にキャッシュレス化されるのではないかと個人的には思っています。

(つづく)
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