周囲の理解が得にくい
パートナーと一緒にいるとなんだか苦しい、つらい!
「なんだか」ではない、
「死にそうに」苦しい!
周囲の人からは、
「あんなにいい人なのに、何がつらいの?」
「そんなことを言っているあなたのほうがおかしいよ!ワガママにしか聞こえないわ」
相談したらそう言われてしまった、またはそう言われそうで…
一人で苦しんでいらっしゃる方、是非お読みください。
ご相談者の中には、
「私は感謝がないダメな人間」
と自己否定が止まらなくなり、その結果、鬱になった人もいます。
(ご本人の了承を得て書いています)
パートナーがASD:自閉症スペクトラム(アスペルガーとほぼ同じ)、
未診断のグレーの場合でも、コミュニケーションがスムーズにとれないことがあります。他に、自己愛性パーソナル障害のご家族の方も、お悩みは深刻です。
こちらの言っていること、求めていることが伝わらない。
何気ない会話のつもりが、思いがけず激しく否定されたり拒絶の返事が返ってくる。その結果、心がクタクタに疲れ切ってしまう…
こちらの考えをわかってもらおうと頑張って話しても、通じないことが多々あります。
「私の気持ちを理解していないことを本人は全然気づいていない」
「私をなんだと思っているの!?」
といった気持ちになっていきます。
文字だけでは、なんてことないようですが、カサンドラ症候群の実際の苦しみは相当なものです。パートナーと同じ空間にいるだけで、心も身体も調子を崩す人が少なくありません。
愛情はむしろ深かったりする
そもそも、定型発達(発達障がいではない)の人とは感性や表現が異なるASDの人。同じ目線になってもらおうと思えば思うほど、関係はギクシャクしていきます。
「この人は私に愛情がないのだろうか?大切にされていない...」
パートナーの態度や発言からそう感じてしまいがちですが、
実際には「大好き!」と思われているケースが少なくありません。
愛情表現が独自過ぎて...(もちろん個人差はありますが)
ASDの人は、相手のことを「大好き」か「大嫌い」の二極になる感じです。
どちらかが悪いわけではない
当人も家族も、周囲も、誰が「悪い」ということではありません。
パートナーの特性自体が悪いわけでもありません。
「変わってほしい!」「私の気持ちになってほしい」
と、つい考えがちですが、その想いから離れる努力が必要になっていきます。つらいですが、考え方の切り替えが大切です。
気をつけること
パートナーとギクシャクしてしまったとき、相手が発する言葉尻を一つ一つ気にしないことおすすめします。
一緒にいた時間が長く、関係性が強いほど、何をどう言えば相手が気にするかをパートナーは知っています。頭にきてつい口走ってしまった言葉を鵜呑みにしないでください。一つ一つに反応していると、ドンドン感情の沼にハマってしまいます。
発達障がいを理解できるように学ぶのはとても重要です。
しかしある程度まで対応を学んだのち、
最終的に定型発達の人にとっては「完璧に理解は不可能」と考えて自然なのではないかと思います。
理解しようとして考えすぎたり、なんとか思いを伝えようと頑張るのは、結局心の疲弊をまねくだけになりかねません。
思いやりがあって優しい人ほど危険
パートナーに対する気遣いから、違和感があるにも関わらず、相手に合わせることが当たり前になっている人がいます。
1番良くないのは、
「自分さえ我慢すれば…」
という接し方です。ドンドン自分を苦しめる結果になりかねません。
わからないことはわからない、違うことは違う。
自分の自然な気持ちに抗わず、言うべき意見は感情を交えずにハッキリ伝えましょう。そうでないと、心がつぶれてしまいます。
ご自分を守ることを1番に考えましょう。
家族として続けていくのか、それとも?
時には離れることも大切です。別々に過ごす時間を作ることが大切です。
一人で、またはパートナー以外の人と楽しめる時間を作ることができれば、かなり苦しみが軽減するでしょう。
お別れすること(離婚)を視野に入れるケースもあるでしょう。
感情に押しぶされそうになるときがあるかもしれませんが、その後の人生を後悔しないよう、よく考えて冷静に行動しましょう。
時間が必要
カサンドラ症候群の問題は深刻です。
気持ちを切り替えたり、対処法を学んだからといって、すぐに状況が変わるような簡単なものではありません。時間が必要です。
「相手を変えたい」という元々の気持ちの整理、そして切り替えにかかっていると思います。大変ですけど…
接し方につきましては、個別相談で更にお話させていただきます。
まずはご自分を大切に!