正社員になる道筋がわからないままに、有楽町の国際フォーラムで開かれている転職フェアに出かけました。
さまざまな企業のブースが出ていて活気があり、スーツを着こなしたいかにも出来そうなビジネスパーソンたちで溢れかえっていました。
予想通り気圧されましたし、自分には場違いだと思いました。。
ぜひ当社の話を聴いてくださいという爽やかな笑顔の勧誘を断って、「相談コーナー」に向かいました。
転職のことなら何でも聞いてくださいという窓口が設置されていたんです。
そこには話しかけやすそうなベテランの男性が座って待機していました。
その方に自分の状況をお話しさせてもらいました。
大学在学中に劇団をはじめたこと、卒業しても続けてきたこと、正社員経験はなくバイトばかりしていたこと、バイトは舞台大道具、ショップ店員、着ぐるみ、食品工場、塾講師などなど。
そして今34歳であること。
丁寧に聴いてくださった相談係の男性が今度は口を開きました。
「あなたに会えば興味を持ってくれる企業はきっとありますよ。大丈夫。でも書類が通らないでしょうね。面談までたどり着くのに何度も書類で落とされると思うので、そこは覚悟してくださいね。」
すこし心が軽くなりました。34歳未経験では正社員は無理ですと言われると思っていたからです。難しいけれど可能性がないわけではないのか。
「職務経歴書をどうやって書くかが重要です。さて、あなたはこれまでアルバイトしか経験がなけれど、具体的にはどんなことをやってきましたか。」
職務経歴書。
今までバイトの応募は履歴書でよかったけど、この乏しい経験の中で職務経歴書を書かなければいけないんだ。
経験豊かなビジネスマンたちがあまたいる中で、自分に何が書けるのだろうか。
だいたい、職務経歴書ってなんだ。