金曜日の夜や、静まり返った週末の部屋。気づけばスマホを握りしめて、あの人のトーク画面から「スタンプをプレゼントする」のボタンを押そうとしている。そんな時間が、いつの間にかあなたの習慣になっていませんか。
「このスタンプは既に持っているためプレゼントできません」
その画面が出るか出ないかを確認するためだけの、心臓がバクバクするようなスリリングな儀式。もしもプレゼントできる画面に進んでしまったら、それは「ブロックされている」という現実を突きつけられる瞬間。逆に、「持っています」という表示が出れば、まだ繋がっている、まだ嫌われていないかもしれないと、張り詰めていた心がふっと一瞬だけ軽くなる。
そんな綱渡りのような確認を何度も何度も繰り返しては、どっと押し寄せる疲労感と切なさに包まれている。そんなあなたの苦しさを、僕はそっと受け止めたいなと感じています。
心理カウンセラーとして、僕はこう考えています。あなたがそんな風に何度も画面を確認してしまうのは、決して「執着」や「異常なこと」なんかではなく、それだけあの人のことを心から大切に想い、傷つくことが怖いくらいに真っ直ぐに向き合ってきた証なのだと。
繊細な気質を持つ方は、人一倍、相手との繋がりや心の距離感に敏感です。一度心のシャッターを下ろされてしまう恐怖や、大切な人との絆がぷつりと途切れてしまうかもしれない不安は、想像を絶するほどの痛みを伴いますよね。
だからこそ、自分の心が完全に壊れてしまわないように、まだ希望があるのかどうかを確かめたくなってしまう。その必死な行動は、あなたの心が自分自身を守るために必死に探した、せめてもの防衛策だったのかもしれません。
でもね、画面の向こうの表示に一喜一憂する時間は、まるで自分の幸せの鍵をすべてあの人に預けてしまっているような、とても苦しい状態でもあるのです。
「持っています」の文字を見て安心したはずなのに、数時間後にはまた不安になって、もう一度確かめずにはいられない。そんな風に、安心の賞味期限がどんどん短くなっていく感覚はありませんか。
この終わりのないルーティンを繰り返していると、あなたの心は常に緊張状態で、せっかくの週末なのにちっとも心が休まらなくなってしまいますよね。
どうか、そんな風にあの人の動向に振り回されて、心が擦り切れてしまっている自分を「情けないな」なんて責めないでくださいね。あなたはただ、それだけ人を深く愛することができる、温かくて優しい心の持ち主なのです。
もしも、この苦しい儀式から少しだけ距離を置きたいなと思ったら、まずは「スタンプを開こうとした自分」を優しく包み込んであげることから始めてみませんか。
「ああ、今また不安になっちゃったんだね」「それだけあの人のことが気になっちゃうんだよね」と、自分の心に共感してあげるのです。
そして、スマホをそっと裏返して、深呼吸をひとつだけしてみてください。
あなたが今、一番確認するべきなのは、あの人にブロックされているかどうかではなく、あなた自身の心がどれだけ傷つき、限界を迎えているかということだと僕は感じています。
今回は、少しだけスマホを置いて、温かい飲み物を一口飲むだけの、あなた自身を労わる時間を作ってみてくださいね。あなたの優しい心が、これ以上傷つかずに穏やかな夜を過ごせることを、心から願っています。