深夜、ふとした瞬間に指が動いて、気付けば相手のSNSをずっと下の方まで遡ってしまったこと、ありますよね。
本当は見たくなかったはずなのに、まるで何かに取り憑かれたように画面をスクロールして、ついに見つけてしまった5年前の投稿。
そこには、今の自分には一度も向けてくれたことがないような、熱烈で、ストレートで、青臭いほど情熱的な愛の言葉が並んでいた。
「私は、あの人の劣化版なのかな」「今の私との時間は、あの頃の輝きの残りカスなのかな」
そう思って、暗い部屋で一人、心臓が握りつぶされるような絶望を感じているあなたへ。
まずは、そんなに苦しい思いをするまで相手を大切に想っている自分を、どうか責めないであげてください。
心理カウンセラーとして、僕はこう考えます。
あなたが目にしたその「熱烈な言葉」は、彼にとっての「最高傑作」ではなく、単なる「未熟さの証」だったのかもしれない、と。
人は経験を重ねるごとに、愛の伝え方を変えていくものです。
若さゆえの勢いで吐き出した言葉は、確かにキラキラして見えるかもしれませんが、それは同時に、自分の感情を制御できずに振り回されていた姿でもあります。
一方で、今の彼があなたに見せている姿はどうでしょうか。
情熱的な言葉は少なくても、一緒にいる時の穏やかな空気や、ふとした時に見せる安心した表情、それこそが、彼が紆余曲折を経てたどり着いた「本当の愛の形」なのだと僕は思います。
繊細さんは、相手の些細な変化や過去の影に敏感に反応してしまいます。
だからこそ、過去の「言葉」という形に残ったものに、今の自分の「存在」が負けてしまったように感じてしまうんですよね。
でもね、思い出は美化されるし、SNSの言葉は切り取られた一瞬に過ぎません。
彼は、その熱烈な言葉を送っていた相手とは、結局「今」を一緒に過ごすことができなかった。
そして、今の彼が選んで、隣にいたいと願っているのは、他の誰でもない、今のあなたなんです。
「劣化版」なんて、絶対に思わないでください。
むしろ、彼をより深く、より穏やかに愛せる大人へと成長させたのは、過去の経験であり、その完成形としての彼と向き合っているのがあなたなのです。
もしまた、深夜に心がざわついて、自分を傷つけるような探し物をしてしまいそうになったら。
その時は、温かい飲み物を一口飲んで、スマートフォンの画面を閉じて、大きく深呼吸をしてみてください。
過去の幽霊と戦う必要はありません。
あなたが今、感じているその痛みさえも、あなたが人を深く愛せる優しい心を持っている証拠ですから。
僕は、そんな一生懸命なあなたの味方でありたいと思っています。
ゆっくりでいいんです。少しずつ、今目の前にある確かな温もりだけを信じられるように、一緒に歩んでいきましょう。