自分と対話する

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コラム
自分のことは自分が一番分かります。
ただ、「一番わかっている」のと「全部分かっている」のは違います

自分の心と対話して、一番わかっている自分すら「分かっていない自分」に気づくことで、今の悩みへの解決方法が見えてくるかもしれません。

1.実物大の自分

一日に何回鏡を見ますか?
ほとんどの人は朝顔を洗う時くらいでしょう。
女性ならメイクをする時、または直す時、それを落とす時など何度も鏡で自分を見る機会はありますが、その時の目的は「メイク」であって自分自身をじっくり見ることではありません。

それと同じように、意識していない部分の自分がどんな状態にあるのか、に気がつくことは簡単ではありません。

顔や体は鏡を見たり写真を撮れば見ることが出来ます。
しかし、性格や長所・短所、悩み、メンタル状態、将来への展望などは、実体を写し取ることが出来ないので尚更理解しずらいものです。

2.大きすぎても小さすぎてもダメな「自己像」

例えばとても狭い通路を通らなくてはいけない場面を想像してみましょう。
パッと見て、通れそうでしょうか、難しそうでしょうか。
自分の身体の大きさを正しく把握出来ていないと、無理矢理体を突っ込んで動けなくなったり怪我をする危険があります。また、本当なら問題なく通れるはずだったのに「無理だ」と判断して通るのをやめてしまうことで、目的の場所へたどり着けなくなる恐れもあります。

自分を過小評価するのも過大評価するのも、どちらもデメリットがあります。
自分の大きさは「実物大」で把握していく必要があるのです。

3.実物大の自分を知るための「自分との対話」

コミュニケーション、というと、自分以外の他者との交流を指します。
これはとても難しく、悩んでいる人も多いでしょう。

では、自分とのコミュニケーションはどうでしょうか?
特定の誰かと対話する場面をイメージしましょう。ただし、対話の相手は「自分」です。
『ランチは何食べたい?』
『とても疲れてそうだよ。何があったの?』
『あの人と話すのが苦手なんだね。どうして苦手なのかなぁ?』
友人、家族、同僚相手なら、こうした会話は普通かもしれません。
でも自分が相手ならどうでしょうか。
他者との会話は、相手がどう考えているか分からないから聞く必要があるため生まれます。
自分が相手なら、そもそも「わかっているはず」だから聞くまでもないので、わざわざ会話をする必要はありません。

そこが落とし穴です。
本当に分かっているのでしょうか。

ランチは、その日その時食べたいものを考えて選んでいますか?誰かの言いなりになっていませんか?
疲労に対して「仕事が忙しいからだ、いつものことだ」と深く考えていないのではないですか?
相手への苦手意識はどこからきているのでしょう。相手を理由にして、自分の中にある別の問題から目を背けていませんか?

4.見えない自分の「身体測定」をしよう

子どもの頃の身体測定は楽しみだった覚えがあります。
身長が〇センチ伸びた、体重が〇キロ増えた、友だちと比べてどうなのか、視力は良くなったのか。

同じことを、見えない部分に対してもやってみては如何でしょうか。

まずは今の自分を記録します。
昼食によく食べるものは何だろう。
週に何回くらい「疲れたな」と思う日があるだろうか。
社内に苦手意識がある人は何人いるだろう。それはどうしてだろう。

意識することで、行動が変わってきます。
いつも菓子パンばかり食べていたことに気がついて、違うものを食べる回数を増やしたら、昼食休憩が楽しみになったり、意外な好物を見つけられるかもしれません。
週5日「疲れた」と感じているとしたら、毎日の生活パターンを見直すきっかけになるかもしれません。
苦手な人をリストアップして、その特徴を考えてみましょう。自分の父親と似たタイプの人ばかりだとしたら、父親との関係を見直したり、父親をモデルにして対策を練られるかもしれません。

そして数カ月後、または1年後にもう一度同じ項目を「測定」してみたら、どうなっているでしょう?
結果が楽しみですね。


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自分と対話することで、知らなかった自分を知り行動を変化させることが出来ると、結果として「自分」も変化しています。
変化の先に「成長」があります。
成長すると、その分が「自信」に繋がります。
実物大の自分から得た自信は、ちょっとやそっとでは崩れません。
他者からの称賛を求める必要はありません。
自分で自分を認めることが出来るようになっているでしょう。


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