賃貸物件を契約するとき、
多くの方は
・家賃
・初期費用
・駅からの距離
・築年数
ばかりを気にします。
しかし実際にトラブルになるのは、契約後です。
最近も、
「退去費用が思ったより高かった」
「短期解約違約金があった」
「毎月の費用が想定より高かった」
「設備が壊れたのに自分で修理することになった」
という相談を数多く受けています。
そして、その多くは契約書や重要事項説明書に記載されています。
つまり、「聞いていなかった」ではなく、
「読んでいなかった」
「意味を理解していなかった」ケースが非常に多いのです。
今回は、契約前に必ず確認しておきたいポイントを解説します。
① 特約は必ず読む
まず最初に確認してほしいのが特約です。
契約書の中でも最も重要な部分と言っても過言ではありません。
例えば、
・退去時クリーニング費用借主負担
・エアコン洗浄費用借主負担
・短期解約違約金
・更新事務手数料
・鍵交換費用
などは特約に記載されていることが多いです。
特約は通常のルールより優先されることもあります。
説明を受けていても、「まあ大丈夫だろう」
と思って流してしまう方も少なくありません。
しかし実際には、後々のトラブルの多くが特約部分から発生しています。
まずは特約をしっかり確認しましょう。
② 短期解約違約金はあるか
最近かなり増えているのが短期解約違約金です。
例えば、
・1年未満解約で家賃2ヶ月分
・2年未満解約で家賃1ヶ月分
といった内容です。
入居時には問題なくても、
・転勤
・結婚
・同棲
・実家への帰省
などで予定より早く退去することもあります。
その際に数万円から十数万円の違約金が発生することがあります。
契約前に必ず確認しておきたいポイントです。
③ 毎月かかる費用を確認する
意外と見落とされるのが月額費用です。
例えば、
賃料80,000円
管理費5,000円 だと思っていても、
実際には
・24時間サポート
・町会費
・月額保証料
・火災保険の月払い
などが追加されることがあります。
SUUMOなどでは、「ほか諸費用」
という欄に記載されていることもあります。
家賃だけではなく、毎月実際にいくら支払うことになるのか
を確認しておきましょう。
④ 退去時の費用負担
入居時の初期費用ばかりに目が行きがちですが、
退去時の費用も非常に重要です。
特に多いのが、
・ハウスクリーニング費用
・エアコン洗浄費
・鍵交換費
・原状回復費
に関する相談です。
ハウスクリーニング費用については、
現在の相場でいうと
1㎡あたり1,000円〜1,300円前後が一つの目安です。
例えば、
30㎡の1Kであれば
3万円〜4万円程度が一般的です。
もちろん地域差はありますが、
相場と比べて高額になっていないかは確認しておきたいところです。
また、
・退去時クリーニング費用一律7万円
・退去時エアコン洗浄必須
・クロス全面張替え負担
などの特約が入っているケースもあります。
入居前に確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
⑤ 賃料改定条項も確認しておく
意外と見落とされるのが賃料改定に関する条項です。
契約書には、
「経済情勢の変化や近隣賃料との比較により、甲乙協議の上賃料を改定できる」
という内容が記載されていることがあります。
ここで重要なのが、「甲乙協議の上」という文言です。
甲は貸主、乙は借主です。
つまり双方が協議して決めるという意味になります。
一方で、「賃料を改定できるものとする」
だけの記載になっている場合もあります。
もちろん貸主が自由に値上げできるわけではありませんが、
借主側にとって不利な内容になっていないかは確認しておきたいポイントです。
長期間住む予定の方ほど重要な項目です。
⑥ 一部滅失による賃料減額条項はあるか
実は民法上、設備の故障や建物の一部が使えなくなった場合、
状況によっては賃料減額の対象になることがあります。
例えば、
・エアコン故障
・給湯器故障
・水漏れ
・設備の利用停止
などです。
しかし契約書によっては、
減額に関する考え方や取り扱いが細かく記載されている場合があります。
トラブルになった際に重要になる部分ですので、
一度目を通しておくことをおすすめします。
⑦ 設備と残置物の違いを確認する
重要事項説明書で特に確認してほしいのが、
設備と残置物です。
例えば、
・エアコン
・照明
・温水洗浄便座
などが設置されていても、
必ずしも貸主が修理してくれるとは限りません。
重要事項説明書には、設備または残置物
という記載があります。
設備であれば、「通常は故障時に貸主側が対応します。」
しかし、「残置物と記載されている場合」
故障しても借主負担になることがあります。
見た目では判断できないため、
契約前に確認しておくことが重要です。
契約書は「契約後のルールブック」
契約書は単なる形式的な書類ではありません。
入居後にトラブルになった場合、
最終的な判断基準になるのは契約書です。
つまり、契約前が最後の確認チャンスです。
分からない内容がある場合は、
そのままサインしないことをおすすめします。
最後に
私はこれまで多くの賃貸契約書や重要事項説明書を確認してきました。
その中で感じるのは、
一般の方が全ての内容を理解するのは非常に難しいということです。
実際、
・この特約は普通なのか
・退去費用は妥当なのか
・初期費用は適正なのか
・この契約内容で問題ないのか
という相談は年々増えています。
契約後に気付いても変更できない内容は少なくありません。
だからこそ、サインする前に一度確認することが大切です。
もし、
・契約内容に不安がある
・特約の意味が分からない
・初期費用や退去費用が適正か知りたい
・第三者の意見を聞いてから契約したい
という方は、お気軽にご相談ください。
契約書・重要事項説明書を第三者視点で確認し、
気を付けるべきポイントを分かりやすく整理いたします。