【自分の感情を振り返ってみる】

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コラム
 自分が嫌う相手と他の誰かが親しくいる
 のを、何故あんな人と仲良くするのか?
 と良く思わない、ということは時として
 あると思う。カウンセリングマインドを
 持たない一昔前の私は、そんな人の心に
 寄り添い考えることができていなかった。
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 以前住んでいたマンションの向かいには
 スナックビルがあり、一時期、その中の
 一軒に定期的に通っていたことがあった。
 あれは、二度目に店に行った時だったと
 記憶しているが、私は、その日、初めて
 顔を合わせた店の女性に激しく絡まれた。
 その前に行った時に一緒に盛り上がった
 その店の別の女性と親しく話をしていた
 ことが気に入らない、ということだった。
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 聞くところによると、私と盛り上がって
 いた女性は、店のママの娘で、シフトの
 ことで我儘が多いのだそうだ。おかげで、
 自分が大変な思いをしているというのに、
 どうしてそんな子と仲良くするのよ!と
 言うのだが、何しろ、酒の勢いもあった
 らしく、激しく言い立てられて圧倒され、
 とても話に耳を傾ける余裕はなかったし、
 「そんなこと知らないよ」「誰と仲良く
 しようが勝手だろ」と返すのが精一杯で、
 まだカウンセリングマインドのない当時、
 「彼女の我儘で大変な思いをしているん
 だね」「お客さんがそんな彼女と仲良く
 していることがつらいんだね」等という
 受容・共感を示すことなどできなかった。
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 この時の私は、彼女の立場に同情しつつ、
 自分に口出しできる話ではなく、ケアの
 仕方も分からず、精神的に追い込まれて
 いたようだ。それに、他者の意見に左右
 されず自分の目で公平に判断すべし、と
 いうモノサシによって、彼女の気持ちを
 全面的には受容していなかったのだろう。
 彼女の方には、自分が気に入らない相手
 と私が仲良くしていることが不快だった
 という気持ちもあっただろうが、自分と
 話してほしい、という寂しさが根本的に
 あったように思われる。それに、相手が
 誰と親しくしようがとやかくは言えない、
 だが受容するのも不愉快、という葛藤も
 あったのではないか、と思う。いずれに
 せよ、今にして思えば、カウンセリング
 マインドを持たなかった当時の私の話の
 聞き方、受け止め方はいかにも拙かった。
 今なら、「成程、そういうことか。そら、
 そんな相手と他の人間が仲良くしてたら
 おもろないわな。知らんかったとはいえ、
 嫌な思いさせて悪かったね。まあ、折角
 ご縁ができたことやし、これから仲良う
 しよ」という具合に受け答えするだろう。
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 私は、こんな具合に、自身の過去の体験
 を折に触れ記述によって振り返っている。
 これが、「セルフ・カウンセリング」で、
 私は「セルフ・カウンセリング」を実践
 する「メンタルケア・アドバイザー」の
 顔も持っている。生憎、立場上指導する
 ことはできないが、自分と相手の思いを
 同時に見つめ直すこの技法は、これから、
 自分のカウンセリングに役立てたいもの
 である。クライエントの人間関係改善の
 一助に必ずなるに違いないと信じている。
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 御閲覧、心より感謝申し上げます。
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