読んで面白い心理カウンセリングの事例の本~その2~

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学び

はじめに

結局心理カウンセリングってなにやってるの?

こんな質問を受けることがあります。

今回はそんなご質問に少しでもお答えするべく

過去に読んだ事例集で思い出深かった

本をご紹介させて頂きます。

心理カウンセリングで

人が回復していくとはどういうことか

カウンセリングルームで

は何が起こっているのか。

どれも臨場感にあふれ、読んでいると

まるで映画のワンシーンを見ているような気分になり

感動さえします。

これからカウンセリングや

電話相談を受けようか悩んでらっしゃる方の

少しでも参考になれば幸いです。 


ケース~少女~


彼女の進路の決定や

クラブ活動の選択などに対しては

父がほぼ完璧に

彼女の希望を圧殺したが

そうした時の

ほとんど話し合いにならない雰囲気を

母が少しでも和らげるように

力を尽くすこともなかった。

そうした時の父母は

全く一枚岩のように感じられた。

16歳以後彼女は何を言ってもだめだと

自己主張を諦めてしまった。

…彼女は家につなぎとめられていた。




…外出恐怖についての発生的な症状解釈も

その頃与えられたものである。

それは

「彼女に症状があることで

彼女が家に縛り付けられていることを

合理化でき、母への怒りを意識しないことが

できるのではないか」

という形で与えられた。

…彼女はこの解釈に対して

何の言及もせず

私自身もこの解釈のことは

ほとんど忘れていたといってもよい。

…「言っていることは分かるけど

ピンとこない」

と言葉になることもあった。







治療の転機

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…この行き詰まりの中で

ようやく私は自分のうろたえについて

吟味してみた。

そして気づいたことは

そのうろたえが

私が彼女をいじめている感覚

によるものであることだった。

そこで私は実感した

私が彼女にそのような解釈を与え

共感を持って介入しているつもりでも

一枚岩となって彼女の家この達成感に

理不尽な支配的な圧力をかける

1枚的な父母を私は演じていたのである。

…そして

彼女になにを伝えても

わかってもらえないという

私の無力感そのものが

両親に言い訳を何も聞いてもらえずに

圧倒されてきた

無力でちっぽけな彼女の気持ちと

同じものであることも

私は理解した。




…私はその理解を伝え

私自身の解釈が

彼女に認めてもらえないじれったさから

ムキになっていたという失敗を認めた。




…うろたえの吟味と失敗を認めること

という流れは数ヶ月の間

何度か繰り返された。

そのうち

彼女の涙には

ある充足感が感じられるようになり

…やがて外出時の不安は薄らぎ

生活の範囲も広がって

彼女はアルバイトを始めて

10年ぶりに友人と一泊旅行を楽しめた。





岩崎学術出版 藤山直樹著「続・精神分析という営み」より
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