近年、運営のすべてを代行業者に任せて民泊をスタートされる方が増えています。
もちろん、それが悪いわけではありません。
地域にも誰にも負担をかけない運営ができていれば、それは立派なビジネスです。
でも私は、これだけは伝えたいんです。
宿は「生きている」ということ。
手をかけたぶんだけ、ちゃんと応えてくれる。
「血が通った」と感じたオーナーの言葉
以前、開業のお手伝いをさせていただいたある宿でのこと。
開業の準備が整い、いよいよ迎えた当日。
その日、はじめて現地に足を運ばれたオーナーさんが、
玄関に立った瞬間におっしゃったのは――
「血が流れたように生きている……。前と雰囲気がまったく違う!」
そう、その宿は“誰かが泊まれる場所”から、“人が集まる宿”へと変化していたのです。
家具の配置、香り、光の入り方、生花一輪――
小さな工夫の積み重ねで、宿の空気はまるで命が宿ったかのように変わります。
生きた宿には、人が集まる
開業後も、定期的に風を通し、生花を飾り、
誰かが「ここを気にかけてくれている」空気をつくる。
それだけで不思議と、良いお客様が集まりやすくなるのです。
逆に、どこか冷たく、無人で放置されているような空間には、
マナーの悪いゲストやトラブルが増えてしまうことも。
宿の“雰囲気”は、そこに集まる人の質を決める――
これは、たくさんの現場を見てきた私の実感です。
ただの収益物件、ではもったいない
民泊や宿泊施設を始めるとき、
「収益物件」としての視点はもちろん大切です。
でも、それだけではもったいない。
手をかけることで、空間に“気”が生まれます。
その気に惹かれて、良いお客様が集まり、またその場に温かい記憶が残る。
そんな宿が、きっと、長く続く宿になるのだと思います。
最後に
民泊を始めるあなたへ。
ぜひ“宿は生きている”という感覚を、少しだけ持ってみてください。
それは特別なスピリチュアルではなく、
お客様の空気を読み取る「場所の力」――
ビジネスとしても、きっと良い循環を生み出してくれるはずです。