絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む

すべてのカテゴリ

4 件中 1 - 4 件表示
カバー画像

(前)完璧に分かり合えない私たちと、マッチ売りの少女の不条理

不条理。 人生には、いくら抗っても変えられない現実があります。 そのような時は、早く諦めて「仕方がない」と受け入れ、次のステップへ動き出すほうが賢明かもしれません。 執着を手放すことで、私たちは「生まれてきてよかった」と思える瞬間を増やし、本当の幸福感を得られるのではないでしょうか。 私たちが知らず知らずのうちに囚われ、手放せずにいる「4つの真実」があります。1. 死 世の中は常に移り変わる無常なものです。自分自身はもちろん、愛する親や子どもであっても、いつかは必ず死を迎えます。死は誰にでも平等に訪れるものであり、その形は違えど、人間がそこから逃れることは決してできません。2. 孤独と無理解 「どうして分かってくれないのか」と他人に求めてしまうことがありますが、自分のことを完璧に理解できるのは、結局のところ自分しかいません。人間は本質的に孤独な存在なのです。3. 格差と限界 能力、才能、劣等感、そして貧富の差。これらは脳内の神経伝達物質の悪戯なのかもしれませんが、確かなことは分かりません。 ただ一つ言えるのは、人間は必ずしも「幸せになるため」に進化してきたわけではないということです。 それは国家の成り立ちを見ても同じかもしれません。感情の機微や本能の理不尽さを、あまりに深く追求しすぎるのは、時に自分を苦しめるだけになってしまいます。4. 不条理 現実世界で私たちは、しばしばこの言葉に直面します。これほど深く、答えのない問題はありません。 不条理とは、自分に安心や幸福をもたらしてくれるとは限らないものです。かといって、自分が不幸や怒りに震えている一方で、誰か別の人間がその裏で幸福
0
カバー画像

マッチ売りの少女が教えてくれる「新しい一年を生きる力」とは?

まだ何も始まっていなくても、未来を信じることはできる新しい年が始まりました。カレンダーは一月に変わり、「今年こそは」と思いながらも、心のどこかで少し不安を感じている人もいるかもしれません。そんな一月に、あらためて思い出したい物語があります。それが「マッチ売りの少女」です。この物語は、何かがうまくいっている人のためではなく、「まだ何も始まっていない人」のための物語です。あらすじとても寒い冬の夜、マッチを売る小さな女の子が、ひとりで町を歩いていました。マッチはなかなか売れず、女の子の体はすっかり冷えきってしまいます。そこで女の子は、一本のマッチに火をつけました。するとその小さな炎の中に、あたたかいストーブや、ごちそうのならぶ食卓、そして大好きなおばあさんの姿が見えました。火はすぐに消えてしまいましたが、女の子の心の中には、「こんな未来があったらいいな」というあたたかな気持ちが残りました。『マッチ売りの少女』は、どんな状況でも、心の中に希望の光を灯すことができると教えてくれるお話です。目次1.新しい年の始まりに、この物語を思い出したい理由2.少女が炎の向こうに見た「未来のかたち」3.何も始まっていなくても、希望は持てる4.新年に感じる不安は、弱さではない5.小さな光を抱えたまま、一年を歩き出す6.この物語が新しい年に残すもの1. 新しい年の始まりに、この物語を思い出したい理由一月は、特別な月です。区切りが生まれ、期待も生まれ、同時に「ちゃんとできるだろうか」という不安も生まれます。マッチ売りの少女は、希望に満ちた状況にはいませんでした。むしろ、何も持たず、誰にも頼れない状態です。それ
0
カバー画像

【短編小説】元日のチボリ公園

デンマーク・コペンハーゲンにあるチボリ公園。 冬季は閉鎖されているが、元日の朝ともなればその入り口付近に人々が集う。その中に黒いコートを着た長身の男がいた。そこに小太りのこれまた黒いコートを着た男がやってきた。 「閉鎖されているのに、皆、寒いのによく来ますね」 小太りの男がそう言うと、長身の男は小太りの男の持ったバッグを見て、 「ブツは全部回収できたのか」 と尋ねた。 「それが、半分しか…」 「倉庫で間違いに気づいて、すぐ荷車を追ったんだろう?なのに、どうして全部回収できなかったんだよ。あれが回収できなかったらボスにどういう目に遭わされるか、わかっているんだろうな」 「もちろんですよ、でも、警官や他の組織の人間に出くわして見失ったりして、見つけた時は小売店の店先に並べられて、それを回収するのがやっとで」 「それで、半分っことか、で、後の半分は」 「そこの店主の話だと、半分は娘に持たせて通りで売らせていると。もちろん、すぐにその娘を探しましたよ。大晦日のこの街の隅から隅まで、警官や他の組織の人間に見つからずに」 小太りの男がそう言うと、長身の男は体を摺り寄せて、小太りの男の腕を強い力で掴んだ。 「だから、後の半分はどうしたんだって言っているんだ」 「痛い痛い、だから、それは、店主の娘が。見つけた時は路地の隅で死んでいたんですよ。マッチの燃えカスを持ったまま、微笑むように」 すると、長身の男は、小太りの男の腕を握った手に力を入れた。 「痛い、痛い、止めてくださいよ、兄貴」 「だから、後の半分はどうなったって聞いているんだよ」 「娘の死体の傍には、何もなかったんですよ。誰かに持ち去ら
0
カバー画像

もしもマッチ売りの少女がA型だったなら

 物語:もしもマッチ売りの少女がA型だったなら~2021   作:おねこ。  ひどく寒い日でした。  雪も降っており、周りはすっかり暗くなりもう夜。  今年、最後の夜でした。  この寒さと暗闇の中、ひとりのかわいそうな少女が道を歩いておりました。  頭に何もかぶらず、足に何もはいていません。  家を出るときには靴をはいていました。  確かにはいていたんです。  でも、靴は何の役にも立ちませんでした。  少女にしてみれば、それはとても大きな靴で、これまで少女のお母さんが履いていたものでした。  かわいそうなことに道を大急ぎで渡ったとき、少女はその靴の片方をなくしてしまいました。  2台の馬車が猛スピードで走ってきたからです。  片方の靴はどこにも見つかりませんでした。  もう片方は浮浪児が見つけ、走ってそれを持っていってしまいました。  少女は小さな裸の足で歩いていきました。  両足は冷たさのためとても赤く、また青くなっておりました。  少女は古いエプロンの中にたくさんのマッチを入れて一つ手に持っていました。 「マッチはいかがですか~?  マッチは……」  寒い寒い雪の中……  マッチはひとつも売れません…  お腹は空きました。  けれど、家に帰るなんて冒険はできません。  このまま帰ったら、お父さんに殴られてしまいます。  それに家だって寒いのです。  大きなひび割れは、藁とボロ切れでふさいでいます。  隙間風からピューピューと音をたてて吹き込みます。  少女の小さな両手は冷たさのためにかじかんでいました。 「マッチはいかがですか?  マッチは……」  誰一人として、少女の姿を
0
4 件中 1 - 4