女神たちよ。この先の世界を創ろう。(ブログ抜粋)
気高さなんて忘れてしまう。しかし、我々は忘れてしまえなかった。気高さほど忘れた方がいい、そう言われたのは夢のまた夢、我々は携えてしまった。女神の気高さを捨てて地上に降りた女性はこういった、「私たちは命を残したい。気高さを捨てて命を紡ぎます。泥に塗れ、罪を犯し、罪を犯したものを共に罪を作って罪人と対等になり、罪を許します」地上のすべての人々は、同じ罪を担うことですべての人と対等になろうとする。我々にはどうしてもそれができなかった。決して潔癖なのではなく、できなかったのだ。我々は人々と共に「世界の苦しみを無視する」罪人になれず、罪がなぜ人々をつなぐのか理解もできずにいた。そうして、無垢なる存在、全てをボーダレスに超えてしまう「何か」に出会った。その者は少年でもなく、少女にもなれなかった。永遠に大人にならないことで全てを垣根なく超える存在もまた、人と繋がるために「苦しむ人を無視する」と罪を自ら被り、我々に接触した。面白いことに、「この者」は、罪人になったとしても、罪人の集団に共感できずに染まれなかったと嘆いていた。この存在が集団から弾き出された理由はただ一つ。違和感に正直だから、だ。現実の苦しみを無視することが一時的にできたとしても、苦しみが癒えていくことは無視できなかった。互いが生み出しあた苦しみで共感し合うことで癒しは働く。苦しみは消えていく。苦しみが消えることで共感が薄れる。美しさや気高さで共感できない罪人は、孤独を恐れてまた罪を作るのだそうだ。それも、無理矢理に苦しみを自ら増やすのだそうだ。我々には理解できない衝動だった。「この者」は、罪人が気高さに恋焦がれ憧れているのに気高
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