未来をつくる材料って、何だろう?
未来のことを考えるとき。私たちは、まだ起きていない出来事を想像します。それなのに、たとえば…恋愛で傷ついた人は、「また同じことになりそう」と考える。仕事で失敗した経験のある人は、「きっと次もうまくいかない」と思う。もちろん、「今回も大丈夫だろう」と考えることもあります。いずれの場合も、「まだ起きていない出来事」について考えたり、感じたりしています。私は、ふとその出来事は何からつくられるのだろう?と、思うことがあります。未来は、まだ存在していません。実際に見ることも、触れることもできません。そんな未来を思い描くための材料とは、いったい何なのでしょう。少なくとも、未来そのものから持ってくることはできません。だって、まだ存在していないのですから。そう考えると、私たちが使える材料は、意外と限られているのかもしれません。誰かに言われたこと。うまくいったこと。傷ついたこと。私たちは、そうした経験や記憶を材料に、未来を思い描いているのかもしれません。人によって見えている未来は、まったく違うことがあります。同じ出来事を前にしても、「今度は、きっとうまくいく」と言う人もいれば、「どうせ、また失敗する」と言う人もいます。もし違いがあるのだとすれば、それは性格などではなく、未来を組み立てるために使っている材料の違いなのかもしれません。だからでしょうか。私たちは、未来の話をしているつもりなのに、気づかないうちに、過去の話をしていることがあります。「どうせ私は……」「今までずっと……」「昔もそうだったから……」そんな言葉は、未来を語っているようでいて、実は、記憶を読み上げているだけなのかもしれません。未
0