あの人の本音がわからない、ツキミソウが教えてくれること
夕方になると、ふっと開く花がある。ツキミソウ。月見草という名前を聞くと、どこか懐かしい気持ちになる人も多いのではないだろうか。昼間はじっと閉じたまま、誰の目にも留まらず、日が落ちて静かになった頃にようやく花びらを開く。声を上げることも、誰かの注意を引くこともしない。ただひっそりと、自分の時間に咲く。この花には「無言の愛情」という花言葉がある。夕方にひっそりと花開くその姿が、声にならない想いそのものに重なって見えたのだろう。誰かを想っていても、それを言葉にできない。伝えたいのに、伝え方がわからない。そうした感情の在り方を、この花は静かに語っている。もうひとつ、「移り気」という花言葉も持っている。咲き始めは白い花びらが、夜が深まるにつれて薄いピンクへと色を変えていく。同じ花なのに、時間とともに違う顔を見せる。その変化が、人の心の揺れと重なって名付けられたのだと思う。ここまで読んで、自分の状況と重ねた人もいるかもしれない。好きな人がいるけれど、気持ちを伝えられずにいる。あの人の本音がわからず、近づいているのか離れていくのか、揣摩しきれない。今日は優しかったのに、次の日には距離を感じる。そんな揺れに、心が振り回されてしまう経験は、誰にでもあるのではないだろうか。先日、Hさんという女性から相談をいただいた。職場で知り合った男性に惹かれているが、相手の態度が日によって違い、好かれているのか避けられているのかわからないという悩みだった。連絡をしても返事が遅い日もあれば、向こうから話しかけてくる日もある。その差が大きく、Hさんは自分の気持ちをどう動かせばいいのか分からないまま、ただ振り回されて
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