第1話「猫草革命<永遠なるもの>」 Moon’s Sutra~むーちゃんと世界のほんとうのはなし①〜
第1話「猫草革命<永遠なるもの>」⸻この世界には、いろんな人と、いろんな生き物がいる。私のような猫も。アロンダスのようななんかズレた人間も。アロンダスはちょっと変わった研究者だ。知識はある。らしい。でも、生き方がちょっとズレている。だからなのか、この世界の隅っこで、なぜかギリギリ社会生活を保っている、優秀なのかなんなのかよくわからない奴である。私は、Moon。月という意味だが、みんなは愛称を込めてむーちゃんと呼んでいるようだ。町を歩き、草の上で風に耳を澄ます。今は地域の猫。でも、ほんとうは──月から来た精でもある。⸻ある朝。いつも通り決まった時間に、私はあくびをしながら伸びのポーズをして、小さな異変に気づく。目覚ましが鳴るまでいつも起きないアロンダスは、今日はすでにスマホの動画を見ながら床にて奇妙なポーズを取っていた。「人生を変える朝活ルーティン…。まずは白湯を飲んで、太陽礼拝…。腸活…。呼吸整えて…。よしよしこれで俺も人生が変わるぞ!」私は静かに、すいっと彼の前を横切る。すると、言わずもがな、彼は慣れないポーズからずてっと転んだ。「うわっ!むーちゃん、急に来るなよ…!今大事なことしてんだよ〜」慌てるアロンダスに、一瞥する。いや、時間だよにゃん?ここは可愛くアプローチ。⸻ドタバタと騒々しいキッチンから出てきた彼は、猫草を皿いっぱいに盛りつけて言った。「世界ってさ、やっぱり“ニッチャ”らしいんだよね。なんか、永遠にひとつに還っていくんだって。波動が上がれば、ライオンも草食になる時代が来るらしいし!」だからお前も、もっと草を食べ始めたほうがいいぞ!ほら、この論文にも、猫草が猫の腸に
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