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小説作例1 全文掲載

ポートフォリオに掲載している「小説作例1」https://coconala.com/users/506026/portfolios/216464の本文を全文掲載します。この記事では、小説作例1で掲載している小説を全文公開しています。ぜひ、ゆっくり読んでいただければと思います。(夏の終わりが近づいてくる) (秋の声が聞こえるけれど、私は聞きたくないの) (あなたの声が聞こえない) (秋の声もあなたに届いている気がしなくて) (私の祈りも、叶う気がしなくて)  加藤にとっては懐かしい旋律、この時代にしてみれば最先端の成句。それは、やはり加藤にしてみれば時代遅れな、それでも、この時代にしてみれば高価かつ技術の粋を集めて作られたラジオから聞こえたものだ。  しかしそれもよく聴けば全く異なるものだ。耳に馴染んだ旋律に合わせて、頭の中で勝手に記憶の中にある歌詞が再生されているだけだ。実際にスピーカーが吐き出しているのは全く異なる歌詞で、戦場に行った恋人を思うものではない。この戦争における日本が、いかに勇ましく、近隣住民との協力することの素晴らしさを歌ったものだ。加藤の身から瞬く間に既視感が遠のいていく。  車が通れるような大通りから一本脇に逸れた道でのことだった。道端で放送を流していたラジオの音声が耳に届いたのだ。  夏が近づきつつあるのを、黒い軍服の下で感じる。  一歩軍服を着たまま市井に出れば、人々の視線は自然と集中する。市井の人にとって、軍人は様々な意味で注意しなければならない存在だからだ。曰く、国のため、天皇のために敵国と戦う人。敬うべき存在であると同時に、その認識を盾に威張り散ら
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【インスパイア小説】Vaundy/踊り子

こちらは音楽から着想して私の頭の中で創られた短編小説です。Vaundyの踊り子をもとに創作しました。MVとともに、BGMにしながらお楽しみください。平日の昼下がりじいさんばあさんの集い場と化した喫茶店で俺は詩を描いていた。高校時代に組んだバンドで出した歌がほんの少しだが話題になり、そのままプロのミュージシャンになるためバイトしながら音楽活動をしている。だが、現実は甘くなかった。卒業して本格的に始めてから、2年経っても鳴かず飛ばず。むしろ、アイディアはまるで浮かばない。メンバーは1人、また1人と減り、今は2人でやっている。気晴らしに外に出てはみたが、描けない。ふと、窓に映る自分に気が付いた。優しい外の陽気に相応しくない姿は、まさにこの社会で浮いている自分そのままだった。伸び放題の髭、ぼろぼろの服、まともな食事もほとんどせず、痩せ細りひょろりとした身体。ボサボサの髪を掻きむしりながら、露でびちょびちょになったアイスコーヒーに手をつけた。溶け切った氷で二層になったその液体をみて、イヤホンを外し、仕方なく店員を呼んだ。「おかわりもらえますか、氷少なめで」かしこまりました、と優しく目を細めた白髭のマスターが返事をした。カランいらっしゃいませ、というマスターの声に合わせて、気持ちの良いそよ風が入ってきた。なんともいえない優しい香りがふんわりと俺の横を横切った。そっと視線をやると、今まで出会ったことのないような美女が通り過ぎて行った。俺の斜め前の席に座った彼女と、ちらっと視線が合ってしまった。咄嗟に視線を逸らし、イヤホンを付け直した。マスターと仲良さそうに話す彼女のことが気になり、チラチラと
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※BL レンズ越しに見る君は

こぽこぽとコーヒーメーカーが音を立てながら、美味しいコーヒーを抽出する。あんまり詳しくないけど、店内にはマスターが好んでいるというクラッシクが流れている。僕にはよく分からないけど、よく店に来るおじいちゃんたちはふんふん頷きながら聞いていたから、まぁいい曲なんだろうなぁって。いつの間にか、その曲を知らないまま鼻歌で奏でたりしちゃうんだけど。喫茶店アーベントは、僕が働くちょっと古い喫茶店。カフェじゃなくて、昔ながらの喫茶店。固めのプリンがちょっとした評判で、もちろん豆から挽くコーヒーだって好評だ。けど、年齢層は少し高め。でも、最近はテイクアウトも始めたんだよね。時代と少しでも寄り添わなきゃ、やってらんないってマスターが言ってた。テイクアウトできるのは、今の所コーヒーだけなんだけど、これでも結構若いお客さん増えたんだよね。 「葵ちゃん」 「おはようございます!いつものですか?」 「うん。テイクアウト出来るかい?」 「大丈夫ですよ!今日は座って行かれないんですね」 「残念なんだけど、これから会議でねぇ」 「そうなんですね。今日も頑張ってください!」 超有名なコーヒーショップみたいに、テイクアウト用のカップに名前と一言を書きながらいつもの様にお話をする。僕は案外こういう時間が好きで、常連さんにはついつい話しかけちゃうんだ。もちろん、このカップを見て来て下さる人も増えた。特に、この常連さんの会社の人は何度もアーベンに来てくれている。「今日は葵ちゃんのボーイフレンドは居ないのかい?」 「ボーイフレンドじゃないですよぉ。いや、お友達って意味ならアレです正解ですけど」 「ははっ、満更でもない感じ
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三日月千絢はこんな人間です

三日月千絢です。 ご覧くださりありがとうございます。 小説を書かせていただくのは、こんな人間だと知ってもらいたくてブログにて自己紹介させていただきます。三日月 千絢 ミカヅキ チヒロ HNの由来は、 三日月→SNSで利用してたアカウント名 千絢→小説を書く際に利用していたハンドルネーム このふたつを合体したらかっこよくなるのでは?と 安直ながらも思い切って合体させてみました。 猫とウーパールーパーをこよなく愛し、 現在は多肉植物とデグーに愛を囁いています。 創作を始めたのは小学校高学年時代 小説を書き始めたきっかけは、自分の画力が驚くほど壊滅的だったからです。 図工や美術の先生が憐れみを込めてB評価や3評価(平均値)をつけてくださっていました。 さて当時は、今でいう俺TUEEEEEEEEEのようなものを考えてはノートに書いていました。Eの数あってますかね?俺つええええ!です。 機械が好きだった父の影響で、早い頃からPCが家にありました。が、PCを使うことなく「ただそこにノートがあったから」と言いましょうか。増えていくページ数が嬉しかったのを覚えています。 もちろん、我に返って破り捨てたページも数知れず…。 実際にPCを使いはじめ小説の形になったのは、中学時代です。プロットは立てず行き当たりばったりで書いていました。ただ、書きたいものを書きたいだけ書いて。PCに書き始めるきっかけは覚えていないのですが、私はいつしか某携帯小説サイトさんで書き始めていました。 あわせてこの頃から二次創作も開始していました。 もとはROM専でひたすらランキングサイトを行き来する日々でしたが 自分の妄想
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夜さりつ方に恋をして

天麻(てんま)は横で眠る幼馴染――大雅(たいが)を見て、うーんと首を傾げた。個室になった部屋のテーブルの上にはビールジョッキが3杯とサワーグラスが2つ。どれもこれも、大雅が飲んだものだ。お酒に強く、普段なら酔いつぶれることもない、この幼馴染が「いつもの居酒屋、19時に」と連絡を寄こしてきた時点で、なんだか嫌な予感はしていた。 同じ大学を出てから、プログラマーとして働いている大雅の目元には、薄っすらと隈がくっついている。天麻は、そんな顔を見ながらああ徹夜明けなんだろうなと推測した。 天麻は花屋で勤めていて、時折こうやって幼馴染のやけ酒に付き合う。そんな代り映えのない生活を送っている。花屋の店主である井澄夫婦は優しくて、とても働き甲斐のある職場だ。天麻は良い職場に就くことが出来て良かったなと、この社畜になってしまった幼馴染を見るたびに思う。 それでも、大雅はプログラミングから離れるつもりはないようで。愚痴を吐き出せば、すっきりとした顔で酒を飲む。そうして出来たのが、このグラスの数々だ。「――たいが、大雅ってば起きて」 ゆさゆさと揺さぶってみるも、大雅は起きる気配がない。幸いにも、此処の居酒屋は天麻と大雅がそれぞれ住むアパートまで歩いて帰れる距離だ。歩いて帰れば酔いも醒める、と以前言っていたが、これだけ深い眠りに落ちていればなかなか起きないだろう。「はー…」 天麻は溜息を吐く。残った料理を摘まみながら、スマホに視線を落とした。21時と表示されたロック画面。閉店までは時間があるから、それまで寝かせてもいいだろう。代わりに私が飲んで、少しでも時間を稼ぐとしようか。ちびちびとレモンサワーを
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オリジナル短編小説・・・

オリジナル短編小説頼んでみたいけど二の足が・・・貴方の妄想でOKです。以下のように断片的でも全然OKです。主人公の大学生は春に上京お姉さんに紹介された東京の住まいは平屋の大きな一軒家一軒家の大家さんはお姉さんの親友ひとつ屋根の下で暮らす最初は淡い恋心大家さんは年上お姉さんタイプ主人公は大学生最初は頼りなかったけど徐々に何かと頼られる大学生苦学生に夕ご飯を作ってくれる大家さん季節が秋へ、次第にお互い惹かれ合う。これの小説を書いてください。この断片から小説を組み立てていきます。春の出会いから秋の恋へ【ひとつ屋根の下での物語】 1.大家さんとの出会い:ひとつ屋根の下での新生活 1-1.主人公の大学生活と春の上京 1-2.お姉さんが紹介してくれた一軒家の魅力 1-3.大家さんとの初対面と印象 2.淡い恋心の芽生え 2-1.大家さんの優しさに触れて 2-2.ひとつ屋根の下での心地よい生活 2-3.友人としての距離感と微妙な感情 3.大学生のリアルな苦悩と大家さんの支え 3-1.学費や生活費の悩み 3-2.大家さんが味方になる瞬間 3-3.夕ご飯を囲む温かい時間 4.季節が秋へ:変化する心情と関係 4-1.日々の暮らしの中で進展する感情 4-2.共同生活の中での小さな出来事 4-3.お互いの存在意義の再認識短編小説ですので4~6章かな?とか上記の通り必ずしも小説が出来るとは限りませんある程度の流れの骨組みです。では執筆💦小説タイトル『縁側に咲いた恋』──春に出逢い、秋に寄り添い、夏に咲いたひとつ屋根の恋静かな一軒家の縁側。年上の大家さんと、苦学生の大学生。ひとつ屋根の下で、少しずつ育ってい
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『転生したら魔王の秘書でした』

📘全体章構成と内容 第1章:魔王専属秘書の仕事とは? 1-1. 秘書としての役割と日常業務 1-2. 魔王とのコミュニケーションの秘訣 1-3. 異世界の企業文化とは? 1-4. 魔王軍の職場環境と人材事情 1-5. 秘書としての初ミスと成長 第2章:魔王軍の内政改革に挑む! 2-1. 前世のスキルをどう活かすか 2-2. 改革提案と会議のリアル 2-3. 対立勢力との交渉術 2-4. 効率的な業務フローの構築 2-5. 教育制度と人材育成の始動 第3章:異世界の魅力を知る 3-1. 魔王城の風景と施設 3-2. 異種族との交流 3-3. 魔法と技術の融合 3-4. 市場・文化・観光の現地視察 3-5. 主人公の「この世界に住む覚悟」 第4章:働き方改革の秘密 4-1. ブラック企業からの脱却 4-2. ワークライフバランスの重要性 4-3. モチベーションを保つ方法 4-4. 部下育成と組織マネジメント 4-5. 最後の決断と“自分の使命”イメージ曲小説よりも先にイメージソング作りました。小説とイメージソングに若干違いが有りますがご了承ください。『転生したら魔王の秘書でした』第1章:魔王専属秘書の仕事とは?1-1:秘書としての役割と日常業務目を覚ましたとき、俺は真っ黒な天井を見つめていた。「……ここ、どこだ?」口からこぼれた言葉が、やけに反響する。床は冷たく、石造り。空気はひんやりとしていて、どこか鉄の匂いがした。自分がいたのは、まるで中世の城のような場所だった。直前の記憶を辿る。俺はたしか、徹夜明けで資料をプリントアウトしに行って、階段を踏み外したのだ。そう、ブラック
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月よ星よと、君を思うこと許されば。

某青い鳥さんで投稿させていただいたものになります。#小説が読めるハッシュタグ #創作NL #創作BL(添える程度) #オメガバース 「由貴さん」 「七緒くん」 そうやって寄り添っている先生と先輩の姿に、私はなぜか尊いものを見た気持ちになって拝みたいという欲を押さえ込み、手元の課題に目を落とす。夕暮れも夕暮れ。時計は18時を指そうとしていた。 家に帰りたくなくて居座る保健室には、私の従兄弟にあたる保険医の先生と、ここの卒業生で先生の恋人である先輩が居る。先輩、いつも忍び込んでるけど、なぜか私以外の生徒にはバレていない。 「今日も居んのか、瑞佳」 「……うん」 「課題は?数学か。どこが分かんねぇの」 「大丈夫だよ、せんぱい」 先輩が動く度に作業着から香る機械油の匂いには、すっかり慣れて。先生に移った煙草の香りにも慣れたものだ。 「そういえば、先生と先輩っていつからお付き合いしてるの?」 「え?」 先生の色白の頬に朱色が走る。先輩は目を瞬かせて私を見下ろしている。 「単純な疑問だから、答えなくても良いんだけど。いつか私にも先生たちみたいな恋人出来たらいいのになあって」 とん、と答えをノートに書いてペン先を打ち付けた。先生や先輩から返事はなくて。 見ちゃったんだよね。保健室の隣の仮眠室に忍び込んで眠る先輩の目元を覆ってキスしてるの。なんだか、神聖なものに見えてさ。美しかったとも言えるほどに。 「時々さ、先輩が私に牽制するじゃん。いや、私たち従兄弟だよ?だからそれ以上は何も思わないし、なんなら私もオメガだから兄さんを先輩から奪うつもりないんだよね」「は?お前、ベータって」「うん。この前、
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※BL 高校時代の後輩×先輩(社会人Ver)

おれの、豊臣春弥の恋人は可愛い。 と冒頭からノロけてみるが、ここに至るまでに一悶着二悶着あった。 いつも眠たそうに伏せられた茶色くて切れ長の目、スッと通った鼻筋に、厚すぎず薄すぎない程よい唇は荒れることさえ知らず。そして、その唇から発せられる声は耳触りの良いテノールボイスで。身長184センチと高身長でスラリと伸びる手足のバランスの良さ。 何を取っても非のつけようが無い、まさに芸術美を擬人化したような男が、おれの恋人だ。形のいい後頭部を黙って見つめるおれの目にはハートが浮かんでいることだろう。「光希」 「なぁに、春弥」 「明日、おれ休みなんだけどさ…」 「うん、いいよ」 ソファーに座りテレビを見る恋人を後ろから抱き締めて、ボソボソと明日の予定を伝えると、振り向きざまにおれの額に唇を落とす恋人─羽柴光希は、おれの高校時代の後輩だ。 そう、2個下後輩である。新入生として入学してきた光希との出会いのきっかけは、おれが散らかしたプリントを拾ってもらっただけだ。『すっげ綺麗な顔だな』と一瞬見惚れたのは墓まで持っていく。 1年坊主の人気者、羽柴光希。綺麗なルックスに明晰な頭脳、話し上手で周りは常にクラスメイトが居たけど、光希の昼休みと放課後は、おれが卒業するまでおれのものだった。 それから、2つも年上で先輩だったおれを、1年坊主は気付かない部分でおれを甘やかした。昼休みや放課後を使って甘やかされてたことに気付いたのは、卒業してから顔を合わせなくなってからだけど。 当時から既に、自分がバイだと分かっていて、それなりに遊んでいたのに光希から与えられるソレには気付かなかったんだからとんでもないツ
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【花霞の湯にて—再生の旅路—】

今回の小説は、倦怠期を迎えた夫婦が、温泉旅行で若いころの情熱を取り戻し、愛し合う恋愛小説です。ジャンル:恋愛・ヒューマンドラマ主要登場人物1. 高村悠斗(たかむら ゆうと)45歳・男性・広告代理店勤務穏やかで責任感が強いが、最近は仕事に追われ家庭を顧みる余裕がない。妻・美咲との関係に倦怠を感じつつも、本音を語れずにいる。2. 高村美咲(たかむら みさき)43歳・女性・専業主婦明るく社交的だが、結婚生活のマンネリに悩み、夫への不満と寂しさを抱える。かつては情熱的だった自分を取り戻したいと願っている。3. 佐伯遼太(さえき りょうた)32歳・男性・温泉旅館の若主人爽やかで親切。両親の跡を継ぎ、旅館の再興に奮闘中。高村夫妻に親身に接することで、二人の心の変化に影響を与える。4. 佐伯沙耶(さえき さや)28歳・女性・遼太の妹・旅館スタッフ明るく気配り上手。美咲と親しくなり、悩みを聞くことで美咲の背中を押す役割。5. 田島和彦(たじま かずひこ)47歳・男性・悠斗の大学時代の友人偶然同じ旅館に宿泊。悠斗に刺激を与え、夫婦関係の再考を促す。舞台・設定- 舞台:長野県の山間に佇む老舗温泉旅館「花霞荘」- 時代背景:現代日本- 旅館は歴史ある佇まいと美しい自然に囲まれているが、近年は客足が減少し経営難。- 旅館の温泉には「再生と癒し」の伝説があり、訪れる人々の心を和ませるとされる。中心テーマ・メッセージ- 「失われた情熱の再生」- 「本音を語る勇気と、再び愛し合うことの尊さ」- 「人生の節目で自分と向き合うことの大切さ」全体像導入結婚20年を迎えた高村悠斗と美咲は、日々の生活に追われ、会話も
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サンプル小説[ジャンル:恋愛](1話完結6千文字)

以前に小説投稿サイトに投降した1話完結の短編小説です。文字数は約6千文字です。 以下サンプル小説になります。興味を持っていただけらご連絡ください。 昨日、失恋をした。  人を好きになったのは初めてだった。  君の最後の言葉が、脳裏に蘇る。  現実と向き合うため、僕は再度手紙を読み返すことにした──  ひと月前、僕は彼女と遭遇する。  風邪をこじらせて肺炎になった妹の見舞いで、僕は大学病院に来ていた。  案内看板を見て妹の病室を探していると、女性の声が耳に届いた。 「どこに行きたいんですか?」  振り返ると優しく微笑む小柄な女の子が立っていた。服装からしてこの病院に入院していることが分かる。自分と歳はあまりかわらないようにみえた。少なくとも、高校生には見えないことからも学年は違っても同じ中学生なのだろうと予想できる。  声音も穏やかで、なんとなく親切な人なのだろうと思った。 「えっと、妹の見舞いに来たんですけど、この病室ってどこにあるんですかね?」  僕は母から渡された病室の番号が書かれたメモを見せた。 「あぁここなら棟が違うんで連絡通路を通って隣の棟に行かないとですね、こっちですよ」  彼女は病室まで案内をしてくれるようだ。  間がもたないので適当な会話を投げ掛けてみた。 「あの、いつも困ってる人を助けてるんですか?」  僕は、彼女が話す前にその瞳が一瞬、こちらの様子をうかがうように動いたことを視界の端で捉えた。 「んーそうですねー。でも私がやってる人助けって自分のためなんで、別に私が優しいとか親切とかそういうことじゃないんですよねー」  どういうことなんだろうか。僕はもう一歩
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【サンプル小説 サイコホラー】硝子越しの金魚

 彼女は硝子越しに見る金魚のようだった。ひらひらとしたその尾鰭を揺らし、優雅に泳ぐ。人の目を惹くその金魚は、一体誰のものなのだろう。  そもそも、金魚は観賞魚だ。見られるためだけに生まれた、人工的な生き物。そうであるならば、やはり、生かすも殺すも、人間の手でなければいけない。  彼女が金魚ならば、人間の僕が……。  僕の可愛い金魚。僕だけの、可愛い、美しい、金魚。硝子越しではなく、いつか、僕の手の中で死ぬまでずっと一緒にいてやろう。  こつん、こつん……と、爪で透明な硝子を叩く。 「おーい、行って来るよ」  僕はぼそっと声を掛けた。しかし相手は何も言わない。それはそうだろう。相手は金魚なのだから。  玄関先で靴を履き、鞄を持って扉を開ける。外の日差しが目に入り、少し痛みを感じた。 「今日も暑いな」などと呟いて、鍵を閉める。鍵が掛かった音がすると、僕はドアノブを握って本当に開かないか、鍵は閉まったのかと確かめる。  ガチャガチャと耳障りな音がして、ようやく鍵がしっかり掛かっていると確認し、問題ないとわかると僕は胸をほっと撫で下ろして歩き始めた。  今日は得意先をいくつか回らなければならない。時間を無駄に出来ないのだ。  そんなことを思いながら、いつものように近所のコンビニに入り、新聞を一部と弁当を一つ買った。 「ありがとうございましたー」  店員の気の抜けるような声を背に、目の前の横断歩道を渡る。チカチカと信号が点滅しているが、信号が赤に変わるまでには渡り切るだろう。そう思って歩いていると、右側から来た大きなものが僕の体を宙へと投げ、いつもの静かな朝は一変したのだった。  女性の
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月よ星よと、君を思うこと許されば。

某青い鳥さんで投稿させていただいたものになります。 #小説が読めるハッシュタグ #創作NL #創作BL(添える程度) #オメガバース「場所を移そうか」「足が立たない、んですが」 「なに、寄りかかっても良いからおいで」 ひぃ、顔が良い。伸ばされた手と将臣さんを見比べる。イケメンの先輩で見慣れていると思っていたけど、これはちょっとイケメンの種類が違った。もう見るからに、アルファだって分かるレベル。 伸ばされた手に手を重ねて、引き寄せられて分かるがっしりとした身体。私一人寄りかかったって何も問題ないぐらい、体格だってよかった。 「兄貴」 「話をするだけだ。由貴くんとお前の可愛い子を傷つけたりはしない」 「信じるからな」 「…えっ。せんぱ、え?」 「こら、そっちを見るな」 置いて行くんですかと先輩を見れば、ぎゅぅと手が握られてそっちに視線が向く。穏やかに笑う将臣さん。赤茶の目には嫉妬らしき色が浮かんでいた。独占欲すっげ、と他所から聞こえてきたが、それは言わずもがな先輩だ。 「また夜に由貴さんと迎えに行ってやっから」 「…はい」 将臣さんから目を逸らさず返事をする。逸らすと喰われるかもしれないから。ほら、目を逸らした方が負けっていうやつ。くすりと笑い声が聞こえた。これも、先輩が発信源。 「じゃあな、瑞佳」 「…お、気を付けて」 「おう」 視界の端っこでひらりと手が振られたから、私も空いた手でひらりと振る。再び手をぎゅぅと握られて、意識が将臣さんに戻る。将臣さんはひとつ頷いて、私の腰に腕を回し、レンズに色がついた眼鏡をかけた。 「眼鏡?」 「こうしていないと、他の人たちに迷惑かけてしまうか
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納品した小説の改変・ご自身での修正について

ご無沙汰しています。さぶ尾さぶろうです。最近少々気になることがあったので、コラムの形式でお知らせさせていただきますね。今、小説作成サービスとして、短編ver・長編ver、2パターンのサービスをご提供しているのですが(現在休止中)その中で、納品した小説について、改変してよいかというお問合せをいただくことがありました。回答としては、問題ありません。例えばご自身で登場人物の名前を変えてみたり、一人称を変えたり、フォントやレイアウトを変えたり、もしくは、本文をよりお好みに合わせた表現に修正するということも、ご自由に行っていただいて結構です。こちらについては、納品後のリテイクでも承ることができますが、やはり自分で自由に修正したい…ということであれば、どちらでも、依頼者様のお好みでご選択いただければと思っております!この考えについては、やはり本サービスの作品は、依頼者様と私の二人で作っているもの、依頼者様が一番ご納得いただける作品になるのが、私の本望でもあるからです。基本は、修正のできないPDFファイルで納品しているのですが、以上のような事情から、後ほど自ら修正を加えたい!とご希望であればwordファイル、txtファイルでのお渡しも可能です。ご希望がありましたら、いつでも結構ですので、その旨お申し付けくださいね。ただ、この件に関して二点だけ、お願いしたいことがあります。まず一つ目、「ここをこう修正しました!」というように、修正箇所を私にご連絡いただくことは不要です。というよりも、しないでいただけると助かります。これは私のわがままになってしまうのですが、基本的に作品は、私の全力で作成しており
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手描きだからこその味

今流行りのAI、実は私、根本鈴子は苦手……なんです。プロンプトとかわからないよお!となります。小説書くにしろ、絵を描くにしろ、私は自分でやります。何故なら味もあるし、私も楽しければご購入者様のご希望をより入れられるからです。(もちろん修正も可能♪)思考が自動化されたものより、アナログのものを好むのは、アート寄りの頭してるからか? などと思いつつ。今日もお仕事、募集しております。あなた様のご希望は何でしょうか?イラスト、小説、シナリオなど。ぜひ、私に描かせてください。お待ちしております。↓詳しくはこちらのサービスページから↓
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なぜ8000字~10000字なのか

お久しぶりのブログ投稿です。こんにちは。さて、弊サービスでは、最低8000字保証、10000字までを基本の長さとしてご提供しています。なぜこの長さかというと理由は2つ。①自分にとって執筆に適した長さだから②起承転結が一通り盛り込めるから①については人それぞれだと思うのですが、私個人は大体10000字前後が基本の文章体力かな、と思っています。文章体力…つまりこの長さであれば、ひとまずの苦労なく仕上げられる、という執筆における基礎体力みたいなイメージですね。ただし苦労がないということは、労力がまったくかからない…というわけではありません。体力はあっても、走れば何かしら消費するのと同じで、文章も、自分の中の様々なものを消費して制作しています。でも、それがまた堪らないほど楽しいことでもあるんですよね。②についても、10000字前後だとバランスよく起承転結を配置することができるように感じます。あくまで私個人の技術を前提にした場合、ですが。中にはもっと短い文章で表現される作家さんもいらっしゃるので、その構成力にはいつも感服してしまいます。以上が弊サービスの規定文字数の理由です。もう少し文字数を減らした、利用しやすい価格帯のサービスも現在検討中なので、そちらも近いうちにご案内できるよう、サービスを整備していく予定です。ぜひご期待ください!
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祝!二十件達成

本業復帰して一週間が経ちました。思った以上に執筆の時間が取れず、隙間時間にコツコツと書き溜めています。さぶろうです。慣れてきたらもう少し時間とれると思うので、しばらくは枠も縮小したままで様子見させていただきます。もどかしい…さて、題記です。なんとなんと、この度実績が二十件になりました!!嬉しい~~~!!唯一無二の世界を二十回も託していただけて、本当に幸せ者です…ご愛顧ありがとうございます。ありがたすぎてもうどこに向かって拝めばいいやらという感じです…実績二十件、文字数にして30万字弱。もともと量を書くのは得意ではないので、よく頑張ったと思います。えらいぞ。つたない物書きですが、これからも皆様の素敵な世界を物語にするため、ささやかながらお力添えできればと思います!ご依頼は引き続き募集しておりますので、ご興味のある方、一度ご連絡ください!お見積り無料です!
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燃え尽き症候群

昨年の九月くらいから頂いていたすべての依頼が一段落し、ほっと一息ついている今日この頃。さぶろうです。午前中は原稿をし午後に勉強をする、というライフサイクルがすっかり出来上がっていたので、急にぽっかり空いたこの空白の時間に最初は戸惑いましたが、今はよい休憩・充電期間と前向きにとらえて日々過ごしています。そして四月からは晴れて本業に復帰することになり、時間管理はますます重要になってきそうです。私自身、暇だとろくなことを考えない(&しない)タイプなので、多少スケジュールが詰まっている方が安心して過ごせるのですが、詰めすぎるとまた体調を崩すので適度にセーブしていこうと思います…もちろん、依頼は継続して募集中です!素敵な物語作りのお手伝い、いつでもお力になります~!!
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祝!ブロンズ昇格

タイトルの通り、無事ブロンズランクに昇格いたしました。これもひとえに、ご愛顧いただいた皆様のおかげです。本当にありがとうございます。とてもうれしいです…!これからも皆様に喜んでいただけるような作品作りを頑張っていこうと思います。何卒宜しくお願いいたします。次のランクまでまだまだ先は長いですが、あまり気負うことなく自分のペースでのんびりとサービスを続けていければいいなあと思っております。
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忙しくなってきました

…と書くと、ちょっとネガティブな響きですが、正確には忙しくなってきました(歓喜)って感じです。こんにちは、さぶろうです。おかげさまで初めての満枠対応になりました。(もともと、設けている枠が少ないのですが…笑)一度小説を書きますと掲げてお待ちしていると、お寄せいただく世界の豊かさ、新しさに、目が開かれる思いです。私の知っていた世界なんて本当にちっぽけだったんだなあと改めて気づかされます。それと同時に、こんなに愛にあふれる世界を受け取ったからには、持てる限りの全力を尽くさなくては!と背筋が伸びます。そして同じくらい、不安を抱えたりもします。私にできるだろうか、満足してもらえるだろうか、それとも…考え始めると堂々巡りになってしまいます。でも、満足してもらえるかどうかを決めるのは私ではありません。私にできるのは常に、「自分の全力で一文字でも先に進む」ことだけです。その結果、残念な評価を得たとしても、(辛くはありますが)それは自分の実力が不足していただけのこと。書くこと。全てはそれに尽きると思う今日この頃です。
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