※BL 高校時代の後輩×先輩(社会人Ver)
おれの、豊臣春弥の恋人は可愛い。
と冒頭からノロけてみるが、ここに至るまでに一悶着二悶着あった。
いつも眠たそうに伏せられた茶色くて切れ長の目、スッと通った鼻筋に、厚すぎず薄すぎない程よい唇は荒れることさえ知らず。そして、その唇から発せられる声は耳触りの良いテノールボイスで。身長184センチと高身長でスラリと伸びる手足のバランスの良さ。
何を取っても非のつけようが無い、まさに芸術美を擬人化したような男が、おれの恋人だ。形のいい後頭部を黙って見つめるおれの目にはハートが浮かんでいることだろう。「光希」
「なぁに、春弥」
「明日、おれ休みなんだけどさ…」
「うん、いいよ」
ソファーに座りテレビを見る恋人を後ろから抱き締めて、ボソボソと明日の予定を伝えると、振り向きざまにおれの額に唇を落とす恋人─羽柴光希は、おれの高校時代の後輩だ。
そう、2個下後輩である。新入生として入学してきた光希との出会いのきっかけは、おれが散らかしたプリントを拾ってもらっただけだ。『すっげ綺麗な顔だな』と一瞬見惚れたのは墓まで持っていく。
1年坊主の人気者、羽柴光希。綺麗なルックスに明晰な頭脳、話し上手で周りは常にクラスメイトが居たけど、光希の昼休みと放課後は、おれが卒業するまでおれのものだった。
それから、2つも年上で先輩だったおれを、1年坊主は気付かない部分でおれを甘やかした。昼休みや放課後を使って甘やかされてたことに気付いたのは、卒業してから顔を合わせなくなってからだけど。
当時から既に、自分がバイだと分かっていて、それなりに遊んでいたのに光希から与えられるソレには気付かなかったんだからとんでもないツ
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