始めに
運動連鎖の重要性がいろいろなところで言われていますが、運動連鎖を破綻させてしまう要素があることをご存じでしょうか?
つまりスキルを高めてもいずれかは頭打ちになってしまうということです。
運動連鎖がうまくできるように体をケアしておく必要があるので、今回は破綻させてしまう要素と、ケアの方法についてご紹介していこうと思います。
サービス時の肩の動き
テニスの中で一番大きく肩を動かす場面といえばやはりサービスです。
サービスの中での角度変化について報告している研究はいくつかあります。
これらの文献をまとめていくと肩を動かすために必要な角度は160~180°であることが報告されています。
胸郭の動きについて
胸郭の動きは大きく上部の動きと下部の動きに分けることができます。
上部胸郭(第1~6肋骨)の動き
縦方向に動きます
下部胸郭(第7~12肋骨)の動き
横方向に動きます
胸郭の運動学
肩の動きと胸郭の関係とは?
肩関節をしっかり動かすためには胸郭を構成する胸椎の伸展と胸郭の拡大が必須です。
肩関節を完全に上げきるには肩関節の可動域だけでなく、胸椎や体幹の可動域が必要であることがわかっています。
つまり、サービスをより高い打点で行うためには肩関節と体幹の可動域と筋力が良好である必要があります。
胸郭とサービス
胸郭の柔軟性低下に伴う弊害について
簡単にまとめたツイートがありましたが、以下の通りです。
胸郭の動きが低下すると、肩の可動域に制限を伴うのでインパクトが綺麗に作れなくなります。
そうなると、無理やりでも上げるような姿勢になるので肩の痛みなどの原因になります。
※肩の痛みに関する記事についてはこちらをご覧ください。
➤オーバーヘッドスポーツに多発するインピンジメント症候群とその原因について
肩や胸郭のモビリティのセルフチェック方法
肩や胸郭がちゃんと動いているかどうかを確認する方法を動画でお伝えしていきます。
これは検査兼エクササイズとしても利用可能なチェック方法です。
左右差の比較を行い、出来るだけ左右差を改善させるように動かすことや大きく肘で円を描くイメージで行と効果があります。
胸郭の動きを高めるエクササイズ
胸郭の動きを高めて体のしなりを作ります。
トランクローテーション
骨盤が傾かないように水平な位置で保持することがポイントです。
効率よく動く体を作りベースアップを行うコツ
効率よく体を使うには運動連鎖を意識したトレーニングに取り組むとよいです。
その中には、抵抗下にて行うレジスタンストレーニングや、速さの中に巧緻性を求めるアジリティトレーニング、様々な運動に共通する能力を鍛えるコーディネーショントレーニングなどがあります。
トレーナーが身近にいる場合には聞くなどの手段があるかもしれませんが、全員がそのような環境で運動が出来ているわけではないと思うので、気になる方は以下のLinkでご相談に乗ることが出来ます。
自分のサーブを解析してみる
動画をとることもよくあるとは思いますが、人によってアドバイスが違ったり、矛盾したりなど戸惑うこともあると思います。
そこで解析を行うことで、自分の改善点が科学的観点から明確になります。
解析から導き出した結果に対してテクニカルアドバイスを受けることでより効率的に成長することが出来ます。
是非専門家からの意見も取り入れてみたい方はこちらをご覧ください。