自分を責めてしまう人へ―心の中の“厳しい声”との付き合い方―

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コラム

はじめに

失敗すると、
すぐに自分を責めてしまう。

「あんなこと言わなければよかった」
「自分は本当にダメだ」
「また同じことをしてしまった」

そんなふうに、
心の中で自分に厳しい言葉を向けてしまう人は少なくありません。

実はこれは、
多くの人が経験する心の働きでもあります。

今日は、
自分を責めてしまう心との付き合い方について、
心理学の視点から少し考えてみたいと思います。

1 心の中には“もう一人の自分”がいる

心理学では、
人の心にはいくつかの“声”があると考えます。

その一つが、
批判する声(内なる批評家)です。

例えば

・もっとちゃんとしなさい
・それではダメだ
・失敗してはいけない

こうした声は、
多くの場合、過去の経験の中で身についたものです。

誰かの期待に応えようとしたり、
失敗を避けようとしたりする中で、
いつのまにか心の中に住みつきます。

つまりこの声は、
あなたを苦しめるために生まれたものではなく、
守ろうとして生まれた声でもあるのです。

2 自己否定が強くなるとき

自分を責める声は、
特に次のようなときに強くなります。

・疲れているとき
・余裕がないとき
・人と比較したとき

心に余裕があるときは、
同じ出来事でもそこまで自分を責めません。

つまり自己否定の強さは、
出来事そのものより、心の状態に影響されることが多いのです。

だからこそ、

「また自分を責めている」

と気づいたときは、
まず休むサインかもしれません。

3 厳しい声に“距離”を取る

自己否定の声と上手に付き合う方法のひとつは、
少し距離を取ることです。

例えば、

「私はダメだ」

と思ったとき、

「“私はダメだ”と考えている自分がいる」

と言い換えてみる。

これは心理学で
思考と距離を取る方法としてよく使われます。

たったこれだけですが、
思考と自分を少し分けることができます。

すると、
その声に飲み込まれにくくなります。

4 自分に向ける言葉を変えてみる

もう一つ大切なのは、
自分への言葉です。

私たちは、
人には優しい言葉をかけられるのに、
自分にはとても厳しい言葉を使ってしまうことがあります。

もし友人が同じことで悩んでいたら、
どう声をかけるでしょうか。

「それはつらかったね」
「誰でもそういうことあるよ」

そんな言葉が自然に出るかもしれません。

ときには、
その言葉を自分にも向けてみてください。

5 完璧でなくていい

人は誰でも失敗します。

そして、
同じことを繰り返してしまうこともあります。

それでも人は、
少しずつ学びながら生きています。

完璧な人はいません。

だからこそ、
ときには自分にこう言ってあげてください。

「今日はこれで十分」

それだけでも、
心は少し軽くなります。

最後に

自分を責めてしまう人は、
多くの場合、まじめで一生懸命な人です。

だからこそ、
少しだけ自分に優しくしてあげてください。

自分との関係は、
人生の中でいちばん長く続く関係です。

その関係が少しやさしくなるだけで、
毎日は少し生きやすくなります。
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