自分を責めてしまう人へ―心の中の“厳しい声”との付き合い方―
はじめに失敗すると、すぐに自分を責めてしまう。「あんなこと言わなければよかった」「自分は本当にダメだ」「また同じことをしてしまった」そんなふうに、心の中で自分に厳しい言葉を向けてしまう人は少なくありません。実はこれは、多くの人が経験する心の働きでもあります。今日は、自分を責めてしまう心との付き合い方について、心理学の視点から少し考えてみたいと思います。1 心の中には“もう一人の自分”がいる心理学では、人の心にはいくつかの“声”があると考えます。その一つが、批判する声(内なる批評家)です。例えば・もっとちゃんとしなさい・それではダメだ・失敗してはいけないこうした声は、多くの場合、過去の経験の中で身についたものです。誰かの期待に応えようとしたり、失敗を避けようとしたりする中で、いつのまにか心の中に住みつきます。つまりこの声は、あなたを苦しめるために生まれたものではなく、守ろうとして生まれた声でもあるのです。2 自己否定が強くなるとき自分を責める声は、特に次のようなときに強くなります。・疲れているとき・余裕がないとき・人と比較したとき心に余裕があるときは、同じ出来事でもそこまで自分を責めません。つまり自己否定の強さは、出来事そのものより、心の状態に影響されることが多いのです。だからこそ、「また自分を責めている」と気づいたときは、まず休むサインかもしれません。3 厳しい声に“距離”を取る自己否定の声と上手に付き合う方法のひとつは、少し距離を取ることです。例えば、「私はダメだ」と思ったとき、「“私はダメだ”と考えている自分がいる」と言い換えてみる。これは心理学で思考と距離を取る方法として
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