優しい思い出があるから、離れる決心ができない

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コラム
もうやめたほうがいいのかもしれない。

何度も、そう思った。

返信を待つ夜。
会えるか分からない予定。
聞きたいことを聞けないまま、
ひとりで考え込んでしまう時間。

こんなに苦しいなら、
少し距離を置いたほうがいいのかもしれない。

そう思うのに、
最後のところで心が止まってしまう。

なぜなら、彼には優しい日もあったから。

初めて長く話した日のことを覚えている。

彼は、私の話を笑いながら聞いてくれた。

「そういうところ、いいね」

何気なく言われたその一言が、
ずっと心に残っていた。

私のことをちゃんと見てくれている気がした。
分かってくれている気がした。
この人の前なら、少し素直になれる気がした。

だから私は、彼を好きになった。

最初から苦しかったわけじゃない。

ちゃんと嬉しかった。
ちゃんと楽しかった。
ちゃんと幸せだと思った時間もあった。

だからこそ、簡単に手放せない。

人に相談すると、
「そんなに苦しいなら離れたら?」
と言われることがある。

その言葉が正しいのは、分かっている。

でも、心はすぐには納得できない。

だって、あの時の彼は本当に優しかったから。

私が落ち込んでいた時、
「大丈夫?」と気にしてくれた。

寒い日に、
「無理しないでね」と言ってくれた。

会った時には、
ちゃんと笑ってくれた。

少しだけでも大切にされている気がした瞬間が、
確かにあった。

だから私は、苦しい今だけを見て
「もう終わり」とは思えなかった。

でも、優しい思い出がある恋ほど、
心は迷いやすくなる。

今の寂しさより、
過去の優しさを信じたくなる。

今の不安より、
楽しかった日の彼を思い出したくなる。

「本当の彼は、あの時の優しい彼なんじゃないか」
「今はたまたま忙しいだけなんじゃないか」
「もう少し待てば、また前みたいに戻るんじゃないか」

そう思ってしまう。

でも、思い出の中の彼は優しくても、
今の自分がずっと寂しいなら、
その寂しさも本当なのです。

過去に幸せだったことと、
今つらいことは、どちらも本当です。

私はずっと、
優しかった彼を裏切りたくなかった。

あんなに楽しかった時間があったのに。
好きだと思えた瞬間があったのに。
彼にもいいところがたくさんあるのに。

それなのに、
「苦しい」と感じる自分が冷たい人間みたいで、嫌だった。

でも本当は、
彼を悪者にしなくても、
自分の苦しさを認めていい。

彼に優しいところがあったとしても、
それで今の寂しさが消えるわけではない。

思い出が大切だからこそ、
今の自分の心も大切にしていいのです。

恋愛で苦しい時、
私たちはつい、相手が悪いのか、自分が悪いのか、
どちらかに決めようとしてしまいます。

でも、恋はそんなに単純ではありません。

彼に優しいところがある。
でも、寂しい思いもしている。

好きな気持ちは残っている。
でも、疲れている自分もいる。

離れたいと思う日がある。
でも、離れたくない気持ちもある。

その矛盾があるから、苦しいのです。

「好きだった時間」があると、
人はなかなか前に進めません。

楽しかった思い出が、
心を引き止めるからです。

でも、忘れなくても大丈夫です。

無理に嫌いにならなくても大丈夫です。

大切だった思い出を、
なかったことにしなくても大丈夫です。

ただ、その思い出だけで
これからの自分を我慢させ続けなくてもいいのです。

もし今、あなたが

「苦しいのに、楽しかった日を思い出して離れられない」
「彼には優しいところもあるから、嫌いになれない」
「この恋を終わらせたら、今までの時間が無駄になる気がする」

そんな気持ちを抱えているなら、
その迷いを責めなくて大丈夫です。

好きだったから迷うのです。

大切に思っていたから、
簡単に答えを出せないのです。

でも、あなたの心が疲れているなら、
その声もちゃんと聞いてあげてください。

過去の彼だけではなく、
今のあなたがどう感じているのか。

そこを見てもいいのです。

心葉(ここは)では、
あなたの気持ちを否定せずにお聞きしています。


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