前回の続きです。
私たちが「こうあるべき」「こうしなければならない」と信じ込んでいるものの多くは、過去の経験や他者からの影響によって形成されたものであり、それが現代の自分にとって必要かどうかを再評価することが大切です。
「古いデータ=頭の中に存在する過去の記憶」を処分するためには、
まず
「過去を手放すことに抵抗しない」
「過去は消えてもいいのだ」
「過去の捉え方が変わってもいいのだ」
という許容の気持ちを持つことが必要です。
これは、
「その信念がかつての自分にとって必要だった」
ことを認めたうえで、感謝とともに解放されていくというプロセスです。
しかしありきたりな表面的な感謝のことを指しているのではありません。
思ってもいない表面的な「ありがとう」は自分自身にさえも通用しませんから返って自分を苦しめる一員にもなります。
なので思ってもない感謝をするよりは、
過去は手放してもいいのだとだけ思うことの方が、自分自身からの反発を防ぐことができるのです。
制限、制約、慣習、習慣、社会通念、常識、ルールetcの生きるために必要だから、と植え付けられた「信念や価値観」は、現代では使うことのないものがいくつかあります。
生まれてから今日まで、知らない間に無意識領域に蓄積してきたというか、蓄積される機能があるから蓄積されたのですが、、、
その中には「今はもう使う必要のないデータ化したものがある」「現代では使わないものは手放して新しい信念を作る」という自覚が自分自身を救います。
古い信念を処分して新しい自分を築く過程は、時に挑戦的に思えるかもしれませんが、その先には軽やかさや自由さ、そして自分らしさがあります。
自分の無意識の思考パターンに気づき、それを選び直すことができるのは、今この瞬間の自分自身だけです。
その際に役立つ具体的なアプローチとして、以下のプロセスを試してみてください。
1️⃣古い信念や価値観があるのだ
2️⃣その元は親や周りの大人達、メディア等から植え付けられたものもあるのだ
3️⃣それが元になって思考パターンができているのだ
4️⃣これらの思考パターンはほぼ自動ドアのように反応するのだ
5️⃣自分の性格が悪いなどと自分を責めてきたがそうではなかったのだ
という認識が必要です。
その上で「新しい視点」に書き換えることができると知ることです。
無意識は当然ながら意識して無意識領域を解ることはできません。
解るならそれは意識領域、つまり顕在意識であるということです。
無意識を触れることはできませんが、継続的な顕在意識のアプローチで無意識を「慣れさせる」ことができるのです。
1セルフトークのすすめ
紙に書き出し内省する時間を持つ
ぼーっとする、深呼吸や瞑想、マインドフルネスがこれにあたります。
そして日々の忙しさから少し離れ、自分の中の「普通こうでしょ」や「常識」を守り続けている自分自身に問いかけ、書き出します。
普段から疑問に思っていることも書き出します。
頭の中でぐるぐる考えているだけでは、実は言語化しているわけではないので、感情と複雑に絡み合い、探偵ごっこが始まり、意味づけや言葉だけが一人歩きして、別の悩みを生み出す一因になっているのです。
ですから書き出すのです。
自分を救うために書くのです。
自分以外、誰も救ってはくれません。
自分のご機嫌は自分で取るということです。
書けば言語化し、視覚的に一層理解することができ、気づきがやってきます。
無意識領域にあるものに気づくことができる「セルフトーク」なのです。
普通って何?何が普通?どこが基準?
常識は守るものなの?その常識は本当に必要なの?
自分の直感で「古い信念」として残っているものをピックアップします。
それらを考える時間を作りましょう。
ピックアップすると、信念がどのように形成されたのかを思い出します。
これを「気づき」と言います。
その時点でそのルーツや背景を理解できるため、
嫌悪した過去の記憶はやがて嫌悪するところからニュートラル(中庸)になり、否定的な見解から遠ざかります。
2感謝して手放す儀式を行う
古い信念や疑問を紙に書き出した後「自分にはもう要らない」と思うならそれに感謝の気持ちを伝えて手放す意図を持ちます。
たとえば、その紙を破って捨てる、燃やすなど、物理的な行動を伴わせると手放しやすくなります。
3新しい信念を選ぶ
手放した信念に代わる、新しい価値観や思考パターンを選びましょう。
「自分は十分価値がある」「私は自由に選べる」
といった肯定的なメッセージを自分に送り込むことが大切です。
①「私は今のままで十分に価値がある」
多くの人が、自分に足りない部分や改善点ばかりに目を向けがちですが、この信念は自己受容を促します。「ありのままの自分が愛される存在だ」と理解することで、自己否定から解放され、自然体でいることに安心感を覚えます。
②「私は失敗をして成功の体験を積み重ねている」
「失敗=自分の価値を傷つけるもの」と思い込む人は多いですが、この新しい信念は失敗を成長の一部と捉えます。これにより、行動する勇気が湧き、前進するための新たな選択肢を増やせるようになります。初めからうまくできる人はいません。
多くの成功者に「なぜ成功したのか?」と問われると、成功するまでやったからと答えるのです。
③「他人の評価は私の価値を決めない」
他人の目を気にすることで自分を縛り付ける古い信念を手放し、他者の評価を気にせずに生きる自由を得ます。この信念は、他人軸ではなく、自分軸で判断する力を育てます。
④「私には夢を叶える力がある」
自己不信や無力感を解消する信念です。「叶うはずがない」「自分には無理だ」という誤った古い思考パターンを手放し、「可能性に目を向ける」思考を育てます。
誰かが叶えてくれるのではありません。神社や神様が叶えてくれるのではありません。自分の選択によって決まるのです。
⑤「私は変わることができる」
「人は変わらない」という固定観念を解き放つ信念です。
どんなに過去の経験に縛られていても、「変化は可能」という意識を持つことで、希望を抱きながら前に進めるようになります。
この自然界には形を変えないものなど存在しないのです。
⑥「私は感謝を通じて豊かさを広げられる」
不要な信念や価値観、常識を手放すとき、感謝の気持ちを持つことで、ネガティブな感情を和らげることができます。これは心の余裕を育てる信念です。
感謝の対象は、どんな小さなことでも良く当たり前のことでも良いのです。「今日の天気が良いことに感謝」「家族の笑顔に感謝」といった習慣は、驚くほど新しい視点をもたらします。
⑦「私は私の人生の主人公だ」
誰かや何かの影響で自分の人生が決まっていると思いがちな人にとって、自分が主導権を握るという意識を取り戻す信念です。
「選べる自由がある」という認識は感覚的なことかもしれませんが、を持つことで、自分の人生に対する責任感と誇りが芽生えます。
⑧「私は自分のペースで進んでいい」
競争社会の中で「早くやらなければ」「周りに追いつかなければ」と焦る気持ちを解放します。自分のペースで進むことの心地よさを知ることで、ストレスを減らし、日々の生活がより充実したものになります。
⑨「私は今、この瞬間を楽しむことができる」
未来への不安や過去への後悔から自分を解放する信念です。
マインドフルネスを実践しながら、今ここにある幸せを感じられるようになります。
4実践方法
①トリガーを設定
新しい信念を思い出すために、特定の行動(朝起きたとき、鏡を見るときなど)をトリガーに設定します。
②ポジティブな行動を伴わせる
例えば「私は今のままで価値がある」と唱えたあと、自分を労う、褒める行動を加えることで、信念が根付く速度が速まります。
これらの新しい信念を日常生活の中で繰り返し使うことで、古い信念は徐々に薄れ、より豊かで自由な思考パターンが生まれます。
③日々の小さな行動を変える
新しい信念を自分の生活に根付かせるためには、毎日の小さな選択や行動を変えていくことが効果的です。
たとえば、寝る前に自分を褒める習慣を作る、この捉え方以外に違う視点は他にあるだろうか?と自分に問いかける努力をするなど、少しずつ意識を変えていきます。
④変化を楽しむ
古い過去の記憶を処分することは、難しいと思うかもしれません。
過去を思い出しても思い出さなくても人生は進んでいきます。
過去あのときああだったから今の私はこんなにも不幸なのだ、と過去を安住の地にして思いながら生きても、過去は二度と戻らないのだからもう過去にしがみつくのはやめようと思っても、どちらにしても人生は進んでいきます。
どちらを選んでもあなたの人生には変わりありませんが、選択の主導権はいつでも自分に委ねられているのです。
過去世の行いがどうだったとか、カルマが残っているからとか、一族の恨みがあるからだとか、色々と理由づけすることはできますが、どの理由を採用するかも自分次第なのです。
厳密に言えば、過去は頭の中にしかないのです。もちろん未来もですが・・・
現実的に目の前に過去を取り出すことはできません。
頭の中だけでくるくる踊り続けているシリアス劇場というわけです。
その劇場の運営者は自分以外にいないのです。
当然ながらシリアス劇場のアクターも脇役もスタッフも何から何まで自分です。そのシリアス劇場を死ぬまで続けるのか、もうここら辺で卒業して新しい自分を作り上げていくのか、選ぶのはあなたです。
新しい自分を作り上げるプロセスですから、過去を手放す寂しさを感じることがあっても、それが成長へのステップであることを信じて、変化そのものを楽しむ気持ちを持ちましょう。
5周囲の人々や環境が与える影響も大きい
さらに、周囲の人々や環境が与える影響も大きいことを覚えておきましょう。自分をサポートしてくれる人たちと過ごす時間を増やし、ポジティブなエネルギーを取り入れることで、古い思考の枠を壊しやすくなります。
ポジティブなエネルギーというのは、悲しいのに悲しいのを抑え込んでプラスの言葉を使うことではありません。
悲しいなら悲しいことを自覚していることがポジティブなエネルギーということです。悔しいなら悔しいを自覚し、嫉妬しているなら嫉妬していることを自覚していることがポジティブなエネルギーなのです。
自覚しないで隠していればネガティブなエネルギーです。
隠していないけれども自覚していないならネガティブなエネルギーです。
自分の気持ちに正直であることがポジティブなエネルギーなのです。
しかし多くの人は誤解するのです。
例えば嫉妬していることを自覚したらその嫉妬が他人に知れ渡ってしまい困るとか、嫉妬することはよくないことだから自覚するわけにはいかないとか・・・
でも嫉妬という気持ちが湧いているのは事実ですから、自分で認めてあげたらいいですよね。
嫉妬している自分がいる・・・と客観視することができます。
客観視しているので嫉妬に呑み込まれることはありません。
たとえ呑み込まれても永遠に呑み込まれるということではありませんので感情を恐ろしいものだと思わないこと、毛嫌いして見つめることを避けようとしないことです。
自分の気持ちということには「感情や考え」を含んでいます。
この感情や考えは、思考パターンにより湧いてきたものです。
よく考えてみていただきたいのですが、生まれたとき赤ちゃんでした。
でも1歳、2歳、3歳と誕生日を1年増やすごとに、あなたはできることが増えていきます。そうしてやがて「善と悪」を使い分けるスキルも手に入れました。
その中に、信念となる、ルールや常識があり、価値観が形成されていくのです。その信念や価値観は自分のものだと思い込んで生きてきたのですが、本当に自分の信念と価値観なのでしょうか?
そう自分に問いかけ続けていくと、大抵、親の信念と価値観で生きていることにハッとさせられるはずです。
つまり頭の中でぐるぐる動いていた考え事や悩み事の半分以上は、親の信念と価値観で作り込まれたものがほとんどで、それを元に思考が作られていて、パターン化しているだけだった・・・
ということは、生粋の本来の自分の、あるがままの自分自身の信念や価値観とは異なるのではないか?ということに気が付くのです。
それが私のいう、信念価値観常識が「古い」ということです。
古い信念価値観常識などによって、作り込まれた思考パターンですから、
いわば「脳の癖」でもあり、本質的なあなたではないのです。
6意識の本質的な使い方を述べます。
「自分の思考や信念が現実を創っている」──この考え方を、私はとても大切にしています。信じるか信じないかに関わらず、今目の前にある現実は、自分が過去に思い描いていたことや、信じ込んでいたことが形となって現れたものなのです。
『脳の思考パターンにより作られた言葉の組み合わせが、現実をつくっている。』
ある方とのお話で、特にそのことを強く実感しました。その方は以前、自分はスターシードやADHDなどの特性を理由に、「自分は地球に馴染めない」「うまくいかないのは自分のスターシードという性質のせいだ」と感じていました。
決してそれが悪いというわけではありませんし、以前の私も、私はきっとアルクトゥールス星から来たので当然地球とは違いすぎるため、地球は馴染めないまま一生を終わらせるのだ・・・なんてことを本気で思いながら「生きづらさ」を感じていました。生きづらい私・・・と言いながら内観していくうちに、惑星というのは人間が作ったものだ、なんて陰謀論と言われるようなことに気づき始め、この世の真理を知ることになったのです。
(陰謀論ではなく事実ではあるのですが、受け入れらない人は受け入れなくていいのです)
それぞれの価値観を否定するつもりもありません。ただ、1年ほどお付き合いを続ける中で、その方もある大きな気づきを得ました。
「自分がスターシードだからとか、ADHDだからうまくいかないと思っていたけれど、それはただの思い込みで、自分でそう信じ込んでいただけだったんだ」と気づかれたのです。
そして、「自分の思いが現実を作っていた。そう考えたら、すべて自分で選んできたんだと分かって、今の自分を責める必要なんてなかったんだ」と笑顔で話してくれました。
その瞬間、その方の中で何か大きな枠が外れ、自分自身への信頼を取り戻したようでした。
つまり、過去世を癒すために潜在意識を書き換えるとか、インナーチャイルドを癒すとか、ヒプノセラピーをするとか、そんなアプローチをする必要もなく、
「自分の思考や信念が現実を創っている」だから
「自分の不要な信念や価値観を整理して手放して、その上で思考を選択しよう」と、思い方=意識を変えただけで、現実が勝手に変化するというシンプルなことが起きているということなのです。
私も、うまくいかない現実に直面するときがたくさんありました。それは決して「ダメな自分」や「何か欠けているから」ではありませんでした。
うまくいかない現実に対してブロックがあるからとか言いますが、それは表現上であり、実際ブロックのような塊や壁があるわけでもありません。
ただ、別の方法や視点を教えてくれているだけなのです。
でも、多くの人はその不都合な現実を、自分の思考パターンからくることを知らないために、自分の性質や外的な理由に結びつけ、「自分はこれだから仕方ない」と諦めてしまいがちです。
しかし、過去を処分する方法にも、現実を変える鍵も、外側にはありません。
自分の内側、つまり「自分がどのように現実を捉え、どんな信念を持っているか」にこそあります。スターシードやADHD、その他の特性に意味を見出し、それに自分を合わせていく選択もあれば、そこに縛られず、新しい視点を取り入れる選択もあるのです。
どちらを選ぶかは、いつだって自分次第です。
その選んだ思考で未来をつくっているのです。
「私はこうだからうまくいかない」と考えるのではなく、
「私は自分らしい方法で現実を創り出せる」と信じてみてください。
うまくいかない理由を外側に探す代わりに、自分の中で新しい可能性を見つけていくことで、過去を処分という手放しをし空白を作るから、現実も大きく変わり始めるということなのですす。
そして、それが「自分の人生を自分で創る」という力を取り戻す第一歩なのです。
無意識領域にある「古い信念」に気づき、それを言語化することで、次第に解放される感覚が生まれます。このプロセスを続けることで、古い価値観を手放し、軽やかで自由な自分らしさを取り戻せるでしょう。
「自分の人生を変えられるのは、今この瞬間の自分だけ。」
一歩ずつ前に進んでいきましょう。
でも、人生にはこの続きがあります。
「自分の人生は自分が創っている」
これはまだ序章です。
始まったばかりなのです。
この続きはまた後ほど・・・