こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!
私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。
いきなりですが質問です。
あなたは「問題」と「課題」を正しく分けて自己分析できていますか?
予備校現場でよくあることですが、
例えば、
『英語が課題です』と言いながら、
何から手をつければいいか分からないまま1日、1週間、1ヶ月・・・と時間だけが経っている受験生がたくさんいます。
頑張っているのに、なぜか上手くいかない。
課題克服に取り組んでいるつもりなのに、いつまでも解決されない。
その原因は“努力不足”ではありません。
成績が伸びないとき、多くの受験生はこう言います。
「英語が苦手です」「数学ができません」
でも実は、この言葉の時点で、
もう一歩も前に進めなくなっていることが多いのです。
なぜなら、そういった受験生は
「問題」と「課題」を混同したまま努力しているからです。
これは受験生に限った話ではありません。
予備校で働いていた頃も、
これまで出会ったビジネスマンの中にも、
同じように「問題」と「課題」を混同をしてしまい、
必要なアクションとは「ズレた」努力をしている人をたくさん見てきました。
気をつけないと私自身もそうなっていることはよくあります。
そこで今回は「問題」と「課題」を正しく切り分けて、
効果的な受験勉強ができるようになるための考え方を提案します。
この記事を最後まで読むと、次の3つが手に入ります。
・「何を頑張ればいいのか分からない」というモヤモヤが消えます
・勉強の“次の一手”を自分で決められるようになります
・受験が終わったあとも使える「考え方の型」が身につきます
また、この記事を読んでくれた人ほど、
こんな疑問が浮かぶかもしれません。
①「そんなに丁寧に分析する時間があったら、1問でも多く解いた方がよくないですか?」
②「問題と課題の区別って、当たり前じゃない?」
③「原因を1つに絞るのは雑すぎない?」
④「うちの子はここまで自分で考えられない気がする。どうすればいいの?」
この記事の最後には、これら疑問についての補足も解説しています。
ぜひ最後まで読んでいってください。
「問題」と「課題」は、まったく別物です
まず整理したいのは、ここです。
・問題:理想と現状のギャップ
・課題:その問題を解決するための、具体的な行動(タスク)
そうです。
課題とは「具体的な行動(タスク)」なのです。
たとえば、
「英語が弱点です」
これは「課題」ではありません。
ただの 「問題」の指摘 です。
ここで終わっては、
「じゃあ次に何をすればいいの?」
という問いに答えられていません。
具体的な行動(タスク)が分かっていない状態なのです。
予備校現場でよくあったもったいない例
予備校で浪人生を担当していたとき、
こんな面談は本当によくありました。
生徒:
「英語が伸びないんです。英語が課題だと思っていて…」
この生徒は正しく自己分析して、克服のために正しい行動が取れているでしょうか?
この受験生の話を詳しく深掘りして聞いていくと、実際には
・単語はある程度覚えている
・でも、文構造が取れていない
・だから読解問題の得点が安定しない
という状態でした。
この場合、
・問題:英語の得点が安定しないこと
・原因:英文法や構文の理解があいまいだから
・課題:英文法/構文の参考書を○月○日までに一周する
こう整理できるはずです。
ところが多くの受験生は、
「英語が課題です」で思考が止まり、
単語帳を増やしたり、長文を闇雲に解いたりしている。もしくは、文法の勉強は文法問題で得点するためとだけ思い込んで択一問題ばかりしてしまっています。
頑張っているのに、成果が出にくい。
とても、もったいない状態です。
「何が問題なのか考えよう」と言われても、正直それ自体が難しい
実際、予備校の面談でも
「何が問題だと思う?」と聞くと、
多くの生徒が言葉に詰まります。
だから、いきなり
「問題は何か?」
と考えなくて大丈夫です。
先に考えるべきことは、シンプルに次のステップだけです。
ステップ① 理想の状態を決める
ステップ② 今の自分との差を比較する
ステップ③ ギャップの原因を1つだけ考える
ステップ④ すぐやるタスク(課題)に落とす
ステップ① 理想の状態を決める
まずは、
「本当はどうなっていたいのか?」
を決めます。
ポイントは、できるだけ数値も使って具体的にすることです。
例)
・英語で安定して7割取りたい
・共通テスト模試で数学ⅠAを75点以上取りたい
・この大学の英語の過去問で合格者平均に届きたい
理想の状態=ゴールを置く。
ここでは
「得意になりたい」
「伸ばしたい」
のようなフワッとした言葉は使いません。
ステップ② 今の自分との差を確認する
次に、
「その理想と今の自分は、どれくらい離れているか?」
を確認します。
このギャップが、問題の正体です。
できる範囲でいいので、
数字や事実で把握できるとベストです。
例)
・長文の正答率7割が理想 → 実際は5割
・目標75点 → 今は58点
・合格者平均に10点足りない
ここまで来ると、
「問題を考える」というより、
自然と問題が浮かび上がってくる感覚になります。
ステップ③ ギャップの原因を1つだけ考える
次に考えるのは、
「なぜ、その差が生まれているのか?」です。
ここで大事なのは、
原因を1つに絞ること。
・単語が曖昧
・文法が理解できていない
・ケアレスミスが多い
全部思い当たってもOKですが、
まずは一番影響が大きそうなものを1つ選びます。
完璧な分析は必要ありません。
ステップ④ すぐやるタスク(課題)に落とす
最後に、
その原因を埋めるための
具体的な行動・タスク(課題)を決めます。
ここで初めて「課題」が登場します。
例)
・文法が原因 → 文法書を○月○日までに1周
・単語が原因 → 明日100語テスト
・ミスが多い → 今日の演習で見直しを必ず5分取る
ポイントはシンプルです。
・行動がはっきりしている
・期限がある、やるタイミングが明確
・やったかどうかが分かる
この3つがそろっていればOKです。
【まとめ】考える順番はこれだけ
細かく見えたかもしれませんが、
実際にやることはシンプルです。
1)理想の状態を決める
2)今との差を確認する
3)原因を1つ選ぶ
4)今日やるタスクを決める
この流れを身につけると、
「何を勉強すればいいか分からない」
という状態から抜け出せます。
そしてこれは、
受験だけでなく、
社会に出てからもそのまま使える思考法です。
まずは今日、
ノートの端に
理想 → 現状 → 今日の課題
この3行を書いてみてください。
それだけで行動の質は確実に変わります。
【補足解説】よくある疑問
疑問①「そんなに丁寧に分析する時間があったら、1問でも多く解いた方がよくないですか?」
直前期の受験生や、勉強時間が足りていないと感じている層ほど、こう思います。
悪いことではありません。
真面目に目の前のことに向き合っている証拠です。
しかし、「丁寧に考える=時間がかかる」というのは誤解です。
時間がかかるのは丁寧に考えているからではなく、「頭の中が整理されていないから」です。
時間がもったいないと感じて、一旦立ち止まることに抵抗のある人は、自分にこう問いかけてください。
時間の無い状況で、遠回りしているのって正しいんだっけ?
そして、記事でも述べたように、まずは以下の点をふまえて実践してみてください。
・完璧な分析は必要ない
・原因は1つだけ見つけられればいい
・とりあえず今日やるタスクだけ決まればいい
疑問②「問題と課題の区別って、当たり前じゃない?」
成績上位層やロジカルシンキングに慣れている人はそう感じると思います。
ただし「知っていること」と「実践できるか」は別物。
この記事をきっかけに、自分の勉強方法を少しでも振り返ってもらえたら嬉しいです。
そのうえで「実践もできている!」という人は素晴らしいです。
ぜひ自信を持って努力を積み重ねてください!
疑問③「原因を1つに絞るのは雑すぎない?」
特に真面目な受験生ほど、
「単語も文法も読解も・・・全部ダメな気がする」と思ってしまいます。
この記事で言っているのは
その原因1つをずっとやろう!
ではなく、
まずは影響が大きそうな原因から対処していこう!
ということです。
いわば「考えすぎて行動がストップするのを防ぐ」ためのメンタルです。
1つ終わったら、また同じ手順で次を考えればいいので安心してください。
疑問④「うちの子はここまで自分で考えられない気がする。どうすればいいの?」
保護者視点からの疑問です。
・「うちの子は自分で考えられない」
・「結局、先生に言われないと動けない」
こんな不安を持つ保護者は予備校でも多くいました。
しかしこの記事でのステップは、他者と一緒に考えながら進められるステップです。
はじめは誰かに話を聞いてもらいながら頭の中をアウトプットすることで、お子さんも次第に慣れてきます。
そして最終的には
自力で考えを整理できるまでに成長するよう、
お子さんを信じて支援してあげてください。
おわりに
「問題」と「課題」を分けて考えられるようになると、
受験勉強はただの苦しい作業ではなくなります。
自分で考え、
自分で次の一手を決め、
前に進めるようになります。
この思考法は
受験が終わって社会に出てからも、
きっとあなたを助け続けてくれます。
まずは今日、「問題→課題」を書いてみてください。
それだけで勉強の質は確実に変わります。
今回の話は、受験勉強における“行動編”です。
“感情が整わないときの対処”についても別記事で書いています。
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これからも受験生と保護者の役に立つ情報をお届けしていきます。
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