人は行き詰まりを感じたり、今の現状を打破しようとして、変わろうとすればするほど、かえって変わらないという、逆説的なことが起きます。
これを「変容の逆説」と言いますが、変わろうとすればするほど変わらないという現象が起きるのです。
人によって「変化」の捉え方は様々です。
人気漫画『鬼滅の刃』のラスボスである鬼舞辻無残のセリフの中に「私にとって変化は衰えだ」という言葉を残していますが、彼にとって「変化」は「衰退」を意味するのでしょう。
それはなぜかと言えば、これまで積み上げてきたものが、「変化」によって全て無駄になってしまうと思っているからなのではないでしょうか。
ですから、彼にとって「衰退」することへの恐れから、永遠に若いまま生き続けること、その「変わることのない永遠に若いまま生き続けること」こそが、鬼舞辻無残にとっては「成長」なのでしょう。
しかし、我々が生きる現実のこの世界では、「諸行無常」と言って、すべてのものが必ずあらゆる変化をしていくのであり、「変わらないことはない」とされています。
ならば「変化するほど成長できるのか?」というテーマに行きつくわけですが、「変化すること」に囚われるほど、変化しないものでもあります。
要するに「変化」することに執着すると、逆に変わらなくなってしまうのです。
では、どうすれば良いかと言いますと、「変わろうとする」ことを手放せば良いのです。
無理して変わろうとするから、変わらないのです。
そうなれば、「変わろう」とすることを手放すことで、変化が生まれてきます。
変化することで理想の自分に近づくのだとしたら、それを追い求め続けること、執着することは手放すべきことです。
そして、あらゆるもののすべては「中道」です。
何事もほどほどに、丁度良い塩梅という場所を自分で見つけることによって、変化していくのです。
変わろうとしている方、理想の自分を追い求めている方は、その在り方・やり方が正しい方向へ向かっているか、今一度立ち止まって考えてみましょう。