先生の一言で変わった、あの男の子の話⑮

記事
コラム

あの男の子は、先生に注意された日から、
急に心が入れ変わったように、穏やかになっていきました。

そして、子分のような仲間達を引き連れる事もなくなりました。
誰に対してもフレンドリーになり、

担任の先生に対しても、優しくなったのです。
そしてさらに、変化が起きました。

そのやんちゃな男の子と、私は仲良くなり始めたのです。

その男の子とは、家が近かったこともあり、
いつの間にか一緒に帰ったり、遊ぶようになりました。

そして、その男の子の家庭もまた、複雑な環境でした。

彼には父親がおらず、小学一年生の弟と母の三人暮らし。
お母さんは夜の仕事をしており、夕方からいつも家にはいません。

だからその子に、門限はありませんでした。

男の子は夜遅くまで弟と外で遊んでいて、
警察に保護されたり、

夜の学校に弟と忍び込み、
警備員さんに保護された事もあったそうです。

その話は、学校中に知れ渡っていました。

その男の子のお母さんは、
ときどき知らない男性を家に呼んでいました。

その間、彼は弟とずっと、外で時間をつぶしていたようです。

その話を聞いたとき、私は何も言いませんでした。
ただ、胸がぎゅっとなった記憶があります。

私には、17時という門限がありました。

でも両親は、仕事でいつも夜遅くまで帰ってこないため、
私は門限を破って19時頃まで、
その男の子と弟さんと三人でよく遊ぶことが増えました。

何か悪い遊びをする訳では、ありません。

彼の家の前で、ずっとおしゃべりをしたり、
一緒に弟の面倒を見たりしていました。

私も、その男の子も言葉数が多い方ではありません。

でも、一緒にいることがとても心地よかったのです。
なにか、近いものを感じていたのかもしれません。

一緒に遊んでいたときの彼の笑顔は、
今でもはっきりと覚えています。

小学三年生以降、クラスも変わり、
一緒に遊ぶこともなくなっていきました。

思春期になって偶然会ったとき、
想像通りにグレた姿をして、
また男子を引き連れていました。

そして、久しぶりに話しかけてくれたその目は、
あの頃と変わらず、優しくキラキラした目をしていました。

その後___

彼は早くに結婚し、家庭を持ちます。

とても温かい家庭を築き、彼なら家族を絶対に、
幸せにする人だと私は思っていました。

親の育て方で、子どもの性格や将来は決まる
そう言われることがよくあります。

でも私は、
人は自分の人生を変えることもできると信じています。

以前もブログに書きましたが、自分の人生を変えるキッカケって
もちろん、人との出会いも大きいですが、

”趣味、作品、仕事、場所、動物、言葉、映像”など、
周りの環境が少しだけで、変わることができる。

何かと関わったとき、根本は変わらなくても、
少し変われる時がある。

私はそれを小さい頃から、たくさん目の当たりにしてきました。

だから今でも、人は変わると信じているのかもしれません。

彼にとっては、あの小学三年生のとき、
出会った先生がきっかけで、なにかが変わっていった気がします。

私も、あの先生に優しさをもらったように__

mito

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら