「親失格」だなんて、とんでもない!子育ての難しさと保育士としての視点

「親失格」だなんて、とんでもない!子育ての難しさと保育士としての視点

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最近、ある保育士さんのYouTubeを観て、共感すると同時に、心がざわつくような感情も覚えました。

テーマは「うちの子には当てはまらないけど、これは発達障がいなのではないか?」という保護者からの相談でした。

動画では、実際の保育現場での経験や、発達心理学の視点から語られており、内容には説得力がありました。

たしかに、紹介されていた子どもの行動には、いくつか発達に関する特徴が見られました。

けれど同時に、ふと感じたのは『これは“その年齢ならしやすい”という傾向であって、“みんなができる”わけじゃない』ということ。

YouTubeやテレビでは、編集によって“全員が当たり前にできている”ように見えてしまいます。

でも、感覚的には当てはまる子どもは2〜3割程度ではないでしょうか。

子どもの発達スピードや特性は、本当に千差万別。一人ひとりに個性があるのは、当たり前。

動画すべてを鵜呑みにするのではなく、あくまで参考程度に留めていただきたい。

〇わかっていてもできない「伝える」「受け入れる」

保育や育児の現場ではよく言われる
「叱るのではなく、伝える」
「まず受け入れてから、選択肢を与える」
「失敗を責めずに、一緒にどうすればよかったか考える」
この言葉たち、どれも本当に大切ですし、私自身、仕事(療育現場)では実践できていると思います。
でも、これを**「親として」自分の子どもに実践しようとすると、途端にハードルが上がる**と感じませんか?

私も3歳の子どもを育てる親です。
日々、「なるべく療育時と同じように関わりたい」と思っています。
けれど、うまくいかない日もたくさんあります。
感情的になってしまうこともあるし、思わず叱ってしまうこともあります。

なぜなのか。

保育士は、多くの子どもたちと関わる中で、個々の発達段階や特性を客観的に捉え、専門知識に基づいて関わり方を調整することができます。感情的な介入は避け、あくまで教育的・支援的な視点で子どもと向き合います。

私たち作業療法士や児童指導員も同様です。
一方、親は、子どもに対して愛情や期待、そして時には不安といった複雑な感情を抱きながら関わります。子どもは親にとってかけがえのない存在であり、その成長や将来に対する思いは、保育士が抱くものとは異なります。だから、「他人に迷惑をかけないでほしい」「真っ直ぐ育ってほしい」という親としての期待が、私たちの行動を左右することは、ごく自然なことなんです。
その期待があるからこそ、うまくいかない時に焦りや不安を感じたり、時に感情的になってしまったりするのは、人間として当然の反応です。

〇大切なのは「完璧」ではなく「寄り添い」

子育てにおいて、動画で示されるような「完璧な対応」を常にすることは不可能です。大切なのは、**「完璧な親」を目指すことではなく、「子どものありのままを受け入れ、寄り添おうとする姿勢」**だと思います。
「叱るのではなく伝える」を実践しようとして、うまくいかない日があっても大丈夫。感情的になってしまった自分を責める必要もありません。後で冷静になった時に、「さっきはごめんね」と子どもに伝えたり、「次はこうしてみよう」と自分自身で振り返ったりするだけでも、十分なステップです。
親として、期待があるのは当たり前です。その期待を完全に手放す必要はありませんが、今この瞬間を大切に一緒に子どもとのかかわることができるととても素敵です。

大切なのは、完璧な親になることじゃなくて、子どもと向き合おうとすること。
うまくできなかった日があっても、「また明日頑張ろう」って思える気持ちこそが、育児を支えていくのではないかと思います。

「できない子」なんていない。
「その時できなかっただけ」。
そうやって、子どもの“今”を、少しでも信じてあげたいですね。

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