本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
本日のテーマは、
「相手の過去を分析してみる」
です。
創作料理屋さんでのご飯も、いよいよ終盤にに入る。
「締めは何にします?」
「あ、雑炊でお願いします」
「あいよ」
鍋はこれがあるから、やめられない。
「僕はどうすればいいんでしょうか?」
「ん?」
彼は思い悩んだ顔をしている。
「今日、大山さんに話を聞いてもらって。会社を辞める気満々で来たんですけど」
「うん」
「僕も悪いのかなって思い始めて」
「うーん。誰が悪いってのは、そもそもないかもね」
「そうなんですか!」
彼は驚いた様子。
「だって、目的が違えば行動も変わるし。例えば社長さんとか」
「はい」
「口癖は忙しいとかだったりするんじゃない?」
「え! 何で分かるんですか」
彼はさらに驚く。
「せっかくだから想像してみようか」
「はい」
「自分が会社で働いていて、大口のお客様がたくさんできました」
「はい」
「これなら、自分で会社やった方が儲かるかもって思ったらどうする?」
「うーん。不安ですね」
「でも、自分の好きなようにできるかもって思ったら?」
「自分で会社をやるかもですね・・・」
ってなると、
「小規模の会社は、自分でやろうと思って、独立して起業した人が多い。その人達が求めているのは何でしょう?」
「えーっと・・・。お金ですか」
「もう一声」
「お金と・・・何でしょう」
「自由やね」
「あ、そうですね」
自分がやりたいようにやりたいから、独立する人がほとんど。
「自分の会社を持ったら楽しいと思う?」
「そうですね。僕もいつかは社長になりたいです」
いい心意気。
「でも、いざ独立して、自分のお客様と取引して。問題に気付いてしまう」
「問題?」
「今まで会社の人がやってくれていた事を、自分でやらなきゃいけない」
給料計算や税金の処理など、その他もろもろ。
「まぁ、そうですよね」
「その業務が多くなって大変になったらどうする?」
「えーっと。人を雇いますね」
「うん。最初は人件費の面で悩んだりするけど、業務を楽にするために人を増やす」
すると、新しい問題が発生する。
「大変だから人を雇ったのに、人を雇ったら人に教えないといけない」
「社長って忙しいですね(笑)」
「想像できるよね」
「はい」
もちろん1人で1から会社をやる人は少ないにしても、人に教えるという作業は必ず必要になる。
「頑張った末に、会社はようやく軌道に乗り始めて、ある程度経験のある社員を揃えた。その社員たちは業界経験があるから、そこまで教える必要もなかったとします」
「はい」
「そこに新人が1人入ってきた」
「はい」
「業界未経験で1から教えないといけない」
彼は静かにうなづいて、
「それが僕なんですかね」
答えにたどり着く。
「業務を教えてくれてんのは、社長さんなんだよね?」
「はい。今、社長の運転手みたいな感じでやってますね」
「他の人は教えてくれないの?」
「社長が1から教えるって、最初に言われました」
おおっ! 好きなようにやりたい社長が自ら・・・。
「なら、育てようとしてくれてるんじゃない?」
「そうですね。今、大山さんの話を聞いてる感じだと」
ただ、彼はあまり嬉しくなさそう。
「でも、怒られまくってますけどね」
「まぁ、他の社員の人が経験者で固まっているから、人を育てたことがあまりないのかもしれないね」
能力が高い人は自分の事に集中していて、人の育成に興味がない傾向がある。
「言い方もきついし」
「もしかしたら、そういう風に教えられて育ったのかもね」
「社長がですか?」
「うん。だからそれが当たり前だと思って教える」
厳しい環境で育った人は、人に厳しくすることはよくある。それが当たり前だと思ってしまったから。
「今後どうするかは自分で決めたらいいし、ただ社長が自分をいじめようとしてるだけじゃないって事は分かったでしょ?」
「そうですね」
「人を辞めさせるために、わざわざ給料を払って、人を雇うと思う?」
経営者が考えているのは、会社をうまく運営していくこと。
「確かにそうですよね」
彼は自分に言い聞かせるように頷いたのでした。。
追伸
というわけで、こんな彼に課題を出しました。
社長の行動を分析した上で、
「何をしたら社長が喜ぶか?」
それを考えて、実行してみる。
「それでもダメだったら(会社を)辞めてもいいんですよね?」
「辞める気マンマンやないか!」
そんな事を言って彼は笑ってました。
彼はどう変わっていくのか。
つづきます・・・。