本当の気持ちと向き合う時間が、始まる。

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コラム
校門の前。
凪の言葉の余韻が、まだ残っている。

「好きだよ」
「でも、無理してた」

その二つが、空気の中で重なっている。

悠真は、少しだけ黙る。

逃げない。
でも、すぐにも答えない。

その沈黙が、やさしい。

凪は、少しだけ息を整える。

言ってしまった。
戻れないところまで。

でも、後悔は、していない。

悠真が、ゆっくり口を開く。
「……ありがとう」

その言葉に、凪は少しだけ驚く。

責められると思っていた。

でも、違った。

悠真は、続ける。
「ちゃんと言ってくれて」

少しだけ笑う。
でも、その笑顔は、どこか不器用だった。

「俺、たぶん」

少し間。

「勝手に思ってた」

凪の心が、少しだけ揺れる。

「凪は、こうだって」

「自分の中の凪。
  それに、当てはめていた。」

悠真は、視線を落とす。

「ちゃんと見てるつもりで」

少しだけ苦笑する。
「見てなかった」

その言葉に、凪の胸が、静かにほどける。

責めていない。

自分も、同じだったから。

「……わたしも」
「勝手に決めてた」

小さく、こぼれる。

「悠真の気持ち。ちゃんと聞く前に。
 距離を取ろうとしていた。」

二人の間に、静かな理解が生まれる。

少しだけ。
ほんの少しだけ。

そのとき、
陽菜が、ふっと息を吐く。

「……よかった」

ぽつりと、
自然に出た言葉。

凪と悠真が、同時に陽菜を見る。

陽菜は、少しだけ肩をすくめる。

「なんかさ」
少し笑う。

「ちゃんと話してる感じ、初めて見た」
その言い方に、やわらかさがある。

責めていない。
ただ、二人を見ていた言葉。

そして、
ほんの少しだけ、いたずらっぽく笑って。

「ゆうまのおばかさん」
軽く言う。

でも、その一言は、やさしかった。

空気が、ふっと緩む。

悠真が、少しだけ苦笑する。
「……はいはい」

どこか救われた顔。

凪も、少しだけ笑う。
張り詰めていたものが、ほどけていく。

そのとき、少し離れた場所。

蓮が、静かに見ている。

何も言わない。

ただ、その目は、少しだけ揺れていた。

(……そっか)

心の中で、何かを受け止める。

そして、わずかに目を伏せる。

静かなまま。

でも、確実にこの空間にいる。

三人。

そして、もう一人。

関係は、まだ決まっていない。

“嘘のない状態”には、近づいている。

凪は、空を見上げる。

朝の光が、少しだけまぶしい。

今は、目をそらさなかった。

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本当の気持ちと向き合う時間が、始まる。
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