好きって、 ただ想うだけじゃなくて、変わろうとすることでもあるんだ。

好きって、 ただ想うだけじゃなくて、変わろうとすることでもあるんだ。

記事
コラム
校門の前。

さっきまでの張りつめた空気が、
少しだけやわらいでいる。

でも、
完全にほどけたわけじゃない。

その“途中”の感じ。

凪は、まだ悠真を見ている。

さっき言った言葉。

「好き」
「でも、無理してた」
その両方が、まだ胸に残っている。

悠真が、静かに言う。
「……ありがとうって言ったけどさ」

少し間。

「それだけじゃ、終わりたくない」

凪の心臓が、少しだけ強く鳴る。

逃げない言葉。

「無理してたの、やめてほしいって言ったけど」

悠真は、少しだけ息を吸う。

「俺も、変わる」

まっすぐな言葉。

凪の目が、少しだけ揺れる。

「ちゃんと見る」

短いけど強い思い。

「凪が、どんなときに無理してるのか」

少し間。

「ちゃんと、わかるようになりたい」

その言葉が、静かに届く。

凪の胸が、じんわりあたたかくなる。

(……そんなこと)

思ってもみなかった。

好きって、
ただ想うだけじゃなくて、
変わろうとすることでもあるんだ。

凪は、小さく息を吐く。

少しだけ、笑う。

「……ずるい」

ぽつりと。

悠真が、少しだけ首をかしげる。

「なにが?」

凪は、少しだけ視線をそらす。

でも。

また、戻す。

「そういうこと、ちゃんと言うとこ」

少し照れたように。

でも、正直に。

悠真は、少しだけ笑う。

「言わないと、伝わらないってわかったから」

その言葉に、凪の胸がまた揺れる。

昨日までとは、違う。

確実に、何かが変わっている。

そのとき。

陽菜が、ふっと笑う。

「なんかさ」

軽く肩をすくめる。

「いい感じじゃん」

さらっと言う。

でも。

その言葉には、ちゃんと意味がある。

凪は、少しだけ戸惑う。

「……いい感じって」

陽菜は、にこっと笑う。

「ちゃんと話してる感じ」

それだけ。

余計なことは言わない。

でも。

その言葉で、空気が少しだけ軽くなる。

そして。

少し離れた場所。

蓮が、ゆっくりと歩き出す。

もう、見ているだけじゃない。

近づいてくる。

足音が、少しずつ近づく。

凪の耳に、その音が届く。

振り向く。

蓮。

さっきまで、静かに見ていた人。

その視線が、まっすぐこちらに向く。

空気が、また少し変わる。

やわらかかったものに、
新しい緊張が混ざる。

凪の心が、少しだけ揺れる。

安心のほうの存在。

でも。

今は、三人の前に立つ。

蓮は、やわらかく笑う。

いつも通り。

でも。

その目は、少しだけ真剣だった。

「おはよ」

その一言で。

また、すべてが動き出す。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら