邦題⇔洋題

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今回は英語の本、映画、音楽の邦題、あるいは日本の作品に付けられた英語のタイトルを通して英語表現に触れて行きたいと思います。
邦題。
ご存知の通り、日本語のタイトルのことです。
洋画、洋書、洋楽などを日本でリリースする際に付されます。
もっとも最近では昔と比べて日本でも英語が浸透しているので、原題をそのままカタカナで表記しタイトルにする作品が多くなりました。
しかし、かつては英語はあくまで外国語であり、多くの人にとって呪文のような言語だったのです(おそらく・・・)
そのため外国の映画、音楽、本の多くには邦題が付けられました。
例えば、1951年にアメリカで発売された小説。

原題「Catcher in the rye」
邦題「ライ麦畑でつかまえて」

J・D・サリンジャーのあまりにも有名な小説です。
読まれた方も多いと思います。
タイトルは1964年に翻訳をされた野崎孝さんによるものです。
直訳すれば「ライ麦畑の捕手」となり実際1967年にはこのタイトルで別な方の翻訳が発売されましたが「ライ麦畑でつかまえて」の定番を覆すことはありませんでした。
2003年には作家の村上春樹さんも翻訳をされています。タイトルは原題をカタカナ表記した「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。
作者の意図、時代背景がタイトルに反映されていて比べてみると興味深いですね。

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次は2000年のアメリカ映画です。

原題「Almost Famous」
邦題「あの頃、ペニー・レインと」

主人公は高校生のロックジャーナリスト、ウィリアム。
彼の母親は保守的で厳格な大学教授、ロックなんて不良の音楽だと思ってる。そんな母親を何とか説得し、夏休みの間だけスティルウォーターというバンドのライブツアーに同行取材します。スティルウォーターは地道なツアー活動で有名になりつつある(Almost Famous)バンド。ウィリアムは取材を通してスティルウォーターの追っかけをしているペニー・レインに出会い、恋心を抱きます。
ゆえに日本語のタイトルは「あの頃、ペニー・レインと」。
原題は「Almost Famous」(ほとんど有名)という含みのあるタイトルですが邦題はタイトルだけでおおよそのストーリーが伝わるように工夫されています。

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次は洋楽。
古い洋楽のタイトルは名題、珍題、さまざまです。
例えば、

原題「Bridge Over Troubled Water」
邦題「明日に架ける橋」

サイモン&ガーファンクルの名曲です。
直訳は「濁流に架けられた橋」、これを「明日に架ける橋」と解釈しました。
名タイトルです。

珍題はロックの王様エルビス・プレスリーより。

原題「We’re Gonna Move」
邦題「引っ越しだ!」

そのまんまです・・・
同じくプレスリー↓

原題「Don’t」
邦題「ドントまずいゼ」

Don’tをカタカナ表記にすることで「どんとまずい」つまり「すごくまずい」と言いたかったのでしょうか。
言葉遣いに時代を感じます^^

次はプログレッシブロックの雄、ピンクフロイドから↓

原題「Fat Old Sun」
邦題「でぶでよろよろの太陽」

原題もすごいですが邦題は輪をかけてすごいです。
「Old」が「よろよろ」って・・・

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一方、世界的な人気を誇る日本の作品が英語圏の国に紹介される際には当然英語のタイトルが付されます。
宮崎駿監督の映画より↓

「千と千尋の神隠し」→「Spirited Away」

「Spirited Away」は「精霊によってさらわれる」のような意味で、神隠しの直訳に近い英語表現です。

教科書にも載る夏目漱石の小説「吾輩は猫である」も英訳されています。

「吾輩は猫である」→「I Am a Cat」

直訳ですが日本語の「吾輩」「である」がもつ語調の趣は表現しきれていません。
英語には自分を指す主語が「I」しかないため日本語にある豊かな主語の数々(私、僕、俺、我、吾輩など)を表現することができません。
逆も然りで日本語にとって「I」は翻訳が難しい単語です。同じ作品でも訳者によって「I」を「僕」と訳したり「俺」と訳したり、それぞれの解釈が反映されることになります。

また、「吾輩は猫である」というタイトルだけを見ると何やら特別な猫だぞ、というニュアンスを感じます。であれば、この世に一つしかない存在に使う冠詞「the」を使って「I Am the Cat」というのもアリな気がします。しかし、この小説、書き出しは「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」と続きます。であれば匿名の一般的な猫ということで「a cat」が相応しいと言えます。
「I Am a Cat」という一見シンプルなタイトルではありますが、ひとつの冠詞が主人公、いや主猫公のあり様を雄弁に語ります。

徒然なるままに書きましたが、以上です。
まとまりなくすみません!
おやすみなさいZzz…






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