子どもが生まれて、家族が増えるのって、本当にとってもおめでたくて幸せなことですよね。
だけど、それと同時に「夫婦」から「パパとママ」という大きな役割にガラリと変わる瞬間でもあります。
毎日が育児と家事に追われて、自分のことすら後回しになる怒濤の日々。
ふと気づいたとき、「あれ……最後に二人で楽しく話したのっていつだっけ?」「なんだか夫婦の会話も愛情も、すっかり消えてしまった気がする……」なんて、胸がキュッと締めつけられるような寂しさを抱えていませんか。
これまで恋愛や夫婦関係、人間関係の悩みなど、本当にたくさんの方の心に寄り添わせていただいてきました。
そんな中で、子どもが生まれたあとにパートナーとの距離を感じて苦しんでいるお声は、実はとても多く届いています。
だからこそ、まずあなたに伝えたいのは、「自分たちの愛情が冷め切ってしまったんだ」なんて、どうか自分や相手を責めないでほしいということです。
今、お二人の間から会話や甘い雰囲気が消えてしまっているように見えるのは、お互いへの気持ちがなくなったからではありません。
ただ単に、お互いが「子どもという尊い命を守るための共同戦線」の真っ只中にいて、心も体も余裕がなくなっているだけなんです。
夫婦というひとつのチームで、目の前の小さな命を必死に守り育てている。
それは本当にすごくて、尊くて、ものすごく大きなエネルギーを使う大事業なんですよね。
毎日、無事に子どもを寝かしつけるだけで、もう体力も気力も残っていないのが当たり前なんです。
そんな状態で「恋人同士のときのような甘い会話」や「細やかなスキンシップ」を求めるのは、フルマラソンを走った直後にダッシュを求めるようなものかもしれません。
でも、一度「親」という大きな役割にシフトすると、いつの間にかパートナーを「愛する人」ではなく、「家事や育児のタスクをこなす相方」として見てしまいがちになります。
そうすると、お互いに感謝やいたわりの気持ちがあっても、なかなか言葉にする機会を失ってしまうんですよね。
僕が心から大切だなと感じているのは、大きな奇跡やドラマチックな変化を起こそうとあせらないことです。
一気に昔のようなアツアツのカップルに戻ろうとする必要はありません。
ほんの少しだけ、日々のほんのわずかなスキマ時間に、小さな温もりを取り戻す努力をしてみるだけでいいんです。
例えば、朝起きたときや出かけるときに「おはよう」「いってらっしゃい」の挨拶にほんの1秒だけ笑顔を添えてみるとか。
相手が子どもを抱っこしてくれたときや、お皿を洗ってくれたときに「ありがとう」と、ボソッとでも声に出して伝えてみるとか。
あるいは、子どもが寝静まったあとのたった5分間だけでも、温かいお茶を飲みながら「今日もお疲れ様だったね」とお互いの労をねぎらい合う時間を作ってみるとか。
そんな小さな小さな積もり積もった優しさのひとかけらが、固まってしまったお互いの心をゆっくりとほぐしていってくれます。
「パパとママ」になるということは、お二人の愛の形が「恋」から、より深く結びついた「家族の絆」へと進化していく途中のプロセスでもあります。
会話が減ってしまったのも、寂しくなってしまったのも、あなたがそれだけパートナーや家族を大切に思っていて、また温かい関係を取り戻したいと願っている素敵な証拠ですよ。
あせらず、無理をせず、まずは今日、自分自身の疲れた心を「毎日よく頑張ってるよね」とたっぷり労わってあげてくださいね。
そして、ほんの少しだけ心にスキマができたときに、お隣にいるパートナーに温かい一言を届けてみてください。
あなたの優しさが少しずつ伝わって、またお二人の中に穏やかな笑顔と会話が戻ってくることを、僕はいつでも応援しています。