大好きな彼のSNSをそっと開くとき、指先が少しだけ緊張で強張ることはありませんか?
ただ彼の日常を知りたいだけなのに、気づけば画面の向こうにある「見えない空気」まで必死に読み取ろうとしてしまう。
投稿されてから、わずか数秒。
スマホの画面が切り替わった瞬間に、いつも決まって一番に「いいね」を押す、特定の誰かの名前が目に入ってくる。
「あ、またこの人だ……」
そのスピードの異常さに気づいた瞬間、胸の奥がキュッと冷たくなるような、嫌な予感が全身を駆け巡ります。
投稿されて数秒で反応できるということは、きっとお互いに通知をオンにし合っている関係なんだろうな。
そんな風に、二人の間にある目に見えない特別な絆を、頭の中で勝手に可視化してしまうんですよね。
一度気になり始めると、もう止まりません。
次からは彼が投稿するたびに、その特定のユーザーが何秒で「いいね」を押すのか、まるでストップウォッチで計測するかのように見つめてしまう。
そして、やっぱり今回も早かったという事実に打ちのめされ、自分で勝手に傷ついて、胸が張り裂けそうになる。
誰も教えてくれない、誰も見せてくれないはずの「二人の親密さ」を、自分の高い察知能力で見つけ出しては自爆してしまう。
心理カウンセラーとして、僕はそんなあなたの行動を「なんて執念深いんだ」なんて、責める気持ちには到底なれません。
むしろ、それほどまでに彼のことを一途に想っていて、そしてあなたのセンサーが人一倍 鋭くて繊細だからこそ、気づかなくていい微細な変化に気づいてしまうのだと感じています。
繊細な気質を持つ女性は、普通の人なら見落としてしまうような、ほんの少しの違和感やタイミングのズレを瞬時にキャッチしてしまいます。
SNSという文字と数字だけの世界でも、フォロワーの動きや、いいねの速度、コメントのニュアンスから、そこに漂う「関係性の温度」を五感で察知してしまうんですよね。
でもね、その素晴らしい察知能力を、自分を傷つけるためだけに使うのは、本当に本当にもったいないことなんです。
画面の向こう側で起きていることは、実際のところ、あなたの想像とは全く違うかもしれません。
ただ単にその相手がスマホ依存症で四六時中画面を見ているだけかもしれないし、自動でいいねを押す設定にしているだけかもしれない。
けれど、今のあなたの心は「きっと二人は特別な関係なんだ」という一番苦しい答えを、自分で導き出してしまっています。
SNSのタイムラインを見つめながら、秒数を測って苦しくなっているとき、あなたは彼ではなく「彼と誰かの幻影」と戦っている状態です。
これ以上、自分の綺麗な心を、不確かな数字のスピードで傷つけないであげてくださいね。
まずは、そっとスマホを裏返して、深く息を吐き出してみましょう。
あなたが今見るべきなのは、画面の中の「いいね」の速度ではなく、トクトクと不安そうに脈打っている、あなた自身の愛おしい心のリズムなのですから。