楽しいはずのデートの終わり、お会計の瞬間に、なぜかどっと押し寄せる強烈な疲れ。
相手が「ごちそうさま」と口にする、あのわずか数秒の「間」に、あなたの心の中では言葉にできないほどの嵐が吹き荒れていませんか?
お財布を出すべきなのか、それとも出さないほうがいいのか。相手の手元や視線、ほんのわずかな空気の揺れ動きまで、あなたの繊細なアンテナはすべてを瞬時にキャッチしてしまいます。
これは決して、お金を払いたくないというケチな気持ちから生まれるものではありませんよね。
その数秒の間に、あなたは「私はこの人に、投資する価値があると思われているのかな」「私を前にして、スマートに見せたい相手だと感じてくれているのかな」という、目に見えない本気度を必死に測ろうとしているのだと思います。
心理カウンセラーとして、僕はその張り詰めたような苦しさが、とてもよく分かります。
言葉には出さないけれど、お互いのプライドや愛情の重さを天秤にかけるような、静かで孤独な心理戦。それを毎回のように一人で繰り広げていたら、心がすり減ってしまうのも当然のことです。
繊細な気質を持つ女性は、相手のちょっとした仕草や表情から、その奥にある「本音」を無意識に読み解こうとする癖があります。
お会計の瞬間の相手の振る舞い一つで、「私の優先順位はどれくらいなんだろう」と、自分自身の価値まで試されているような気持ちになってしまうんですよね。
スマートに支払ってくれたら「大切にされている」とホッとするし、少しでも渋るような空気を感じたら「私にはそれだけの価値がないのかな」と悲しくなってしまう。
けれど、ここで少しだけ深呼吸をして、心のレンズを切り替えてみてほしいのです。
心理カウンセラーとして、僕はこう考えています。相手のあの数秒の「間」は、あなたを軽んじているわけではなく、単に相手も「どう振る舞うのが正解か」を迷っているだけの場合がとても多いのです。
「きっちり割り勘にしないと失礼かな」「全部払ったら、逆に気を遣わせちゃうかな」と、相手は相手なりの理由でフリーズしているだけかもしれません。
あなたが勝手に戦って疲れてしまうのは、それだけ相手との関係を大切にしたいと願っているからであり、もっと愛されたいという純粋な気持ちの裏返しでもあります。
だから、お会計のときにそんな心理戦を始めてしまう自分を、「なんてめんどくさい性格なんだろう」と責める必要はまったくありませんよ。
もし次にその数秒の「間」が訪れたら、まずは「あ、私、また一人で戦おうとしているな」と、自分の心にそっと寄り添ってあげてください。
そして、お財布を出しながら「私も少し出させてね」と、あなたの素直な心地よさを基準に行動してみるのも一つの方法です。
大切なのは、相手の行動によってあなたの価値が決まるわけではない、ということです。あなたはどんな時も、そのままで十分に愛される価値がある素敵な女性なのですからね。