大好きな人と意見がぶつかって、気まずい喧嘩をしてしまったあと。
あの重苦しい空気の中で、相手が何事もなかったかのように「ねえ、今日のご飯何にする?」なんて普通に接してくると、胸の奥がぎゅっと苦しくなることはありませんか?
「えっ、もう忘れたの?」「私があんなに傷ついたのに、なかったことにするの?」と、置いてけぼりにされたような絶望感に襲われてしまう。
かといって、相手が静かに部屋にこもっていたり、重い沈黙を引きずり続けたりしていると、今度は「まだ怒っているのかな…」「私のこと、嫌いになっちゃったのかな…」と、また別の絶望が押し寄せてくる。
普通に接してこられても、不機嫌を引きずられても、どちらの反応を見ても心が休まるときがないんですよね。
どの反応が正解なのか分からなくなって、相手の視線の動き、ため息、足音のひとつひとつまで、すべて「自分が悪いからだ」と自分を裁く材料にしてしまう。
そんな風に、24時間ずっと心が張り詰めて、心の平安がどこにも見つからなくなっているあなたは、本当に毎日よく頑張って耐えているのだと、僕は感じています。
心理カウンセラーとして、僕はこう考えています。あなたが今、これほどまでに苦しんでいるのは、あなたの心が人一倍優しくて、相手との関係を心から大切にしたいと願っているからなんです。
繊細な気質を持つ方は、周囲の微細な変化を敏感にキャッチする素晴らしいアンテナを持っています。
だからこそ、喧嘩のあとの張り詰めた空気の中では、そのアンテナがフル稼働して、相手のちょっとした挙動から「不穏な空気」を先回りして読み取ろうとしてしまうんですよね。
でもね、少しだけ心の力を抜いて聴いてみてください。
実は、相手の反応というのは、あなたの価値や正しさをジャッジするものでは一切ないのです。
普通に話しかけてくる相手は、あなたを傷つけようとしているわけでも、喧嘩を軽んじているわけでもなく、ただ「気まずい空気を早く切り替えて、あなたと仲良くしたい」という彼なりの不器用なサインだったりします。
逆に、引きずって黙り込んでいる相手は、あなたを責めているのではなく、「自分の感情をどう整理していいか分からなくて、言葉をなくしているだけ」ということもよくある話です。
相手のすべての行動を「私のせいだ」と結びつけて、自分を責める必要はどこにもないんですよ。
正解の対応なんて、どこにも用意されていません。
まずは、相手の顔色を伺うのを少しだけお休みして、「あぁ、私は今、どっちの反応をされても不安になっちゃうくらい、心が傷ついて疲れているんだな」と、自分の心に両手を当てて認めてあげてくださいね。
相手の機嫌を直すことよりも、まずはあなたの傷ついた心を最優先で労ってあげる。
そうやって少しずつ自分を守れるようになると、相手の挙動に振り回されない、あなただけの本当の心の平安が戻ってきますからね。