待ちに待ったはずの誕生日。大好きな人と過ごせるはずの時間なのに、なぜか心が冷えていくような、言いようのない悲しさを感じてしまうことがありますよね。
相手がチラッと時計を気にしたり、スマホに届く連絡を慌てて返したり。そんな何気ない仕草を、繊細なあなたは敏感にキャッチしてしまいます。
「ああ、無理をして時間を作らせてしまったんだな」と気づいた瞬間、祝ってもらっている喜びよりも、相手に負担をかけている申し訳なさが勝ってしまう。そんな優しいあなただからこそ、自分の存在が誰かの重荷になっているように感じて、自己嫌悪のループに陥ってしまうんですよね。
本当はただ、「あなたと一緒にいられて幸せ」という純粋な空気の中にいたかっただけなのに。
心理カウンセラーとして、僕はこう考えています。その傷つきは、あなたが相手のことをそれだけ大切に思い、相手の状況を察することができる「愛の深さ」ゆえのものなのだと。
繊細さん(HSPさん)は、相手の微細な表情の変化や空気の重みを、まるで自分の肌で感じるように受け取ります。だからこそ、相手の「無理」が透けて見えたとき、それを「自分への愛情」として受け取る前に「自分のせいで相手を疲れさせている」という痛みとして変換してしまうんです。
せっかくの誕生日なのに、こんなに悲しい気持ちになるなんて、自分はわがままなんじゃないか。そうやって自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、僕はこう思います。あなたが欲しかったのは「確保された時間」という数字ではなく、心と心が重なり合う「純度の高い時間」だったはずです。
相手もきっと、あなたのことを大切に思っているからこそ、忙しい中でなんとか時間を作ったのでしょう。それは一つの事実です。けれど、それを受け取る側のあなたが「心苦しさ」を感じてしまうのも、また否定できない大切な感情なんです。
もし、誕生日にそんな切なさを感じてしまったら、まずは自分の心に「よく頑張ったね」と声をかけてあげてほしいんです。相手に気を使い、空気を読み、自分の寂しさを押し殺して笑顔を作った。そんなあなたの健気さを、他の誰でもないあなた自身が認めてあげてください。
僕は、無理をして一緒にいてもらうことよりも、あなたが心から「大切にされている」と実感できる形を探していくことが、これから先、もっと楽に生きるヒントになると信じています。
例えば、当日の時間にこだわらず、お互いの心が一番穏やかでいられる日を「本当の誕生日」として設定し直してもいい。あるいは、相手の忙しさを責めるのではなく「あなたの無理をしている顔を見ると、私が悲しくなっちゃうんだ」と、素直な気持ちを少しずつ伝えてみる。
自分の存在を「負担」だと決めつけないでくださいね。あなたは、存在しているだけで誰かを癒やし、周りを温かく照らしている存在なのですから。
今回のこのお話が、今夜のあなたの心を少しでも柔らかく包み込んでくれることを願っています。