新しい人生の幕開け…5

新しい人生の幕開け…5

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本当に自分は役に立たない…。

両親…いや、片親だけでもいない、ということはどれだけ、孤独で辛くて苦しいものか…。

もちろん、自分で全て選んできた。
それでもやっぱり頼りたいときもある。

かといって私は改めてあの「母親」とつながりを持とうとは思わなかった。

これ以上「自分の人生」に関わってほしくなかった。

証人だけ、という理由だけでは安易すぎる。
それなら「入籍」などいらない。

婚姻に関して頼れる人もいない…。
それだけの「信頼関係」を築いてこなかった。

前のアパートの近くなら、I子さんに頼めたかもしれないが、それもなんとなく遠慮した。

そうして数日たったある日、Rさんから電話がきた。

まずは、子供たちを引き取ったことは伝えなければならない、それは筋として…。
Rさんは苦手だったがそれはRさんのフォローもあったから当然。

子供たちを引き取ったことを伝えた。
Rさんは喜んでくれたが、なにを察したか
「あんた再婚する気じゃないだろうね」
と言われた。

え?だめなの?
一瞬、なんでこの人の言うことを聞かなければならないのか全く理解できなかった。

なにか「全否定」された気持ちになった。

相変わらずの「マシンガントーク」を聞き流し、ふとした時に
「うん、再婚する」といった。

これは再婚したら苗字がかわっていずれバレるから今のうちに伝えておこうと思った。

それに対しRさんはあまり面識のない彼に対し、相当な文句を私にぶつけた。
要は「もう子供も引き取ったんだから、あいつは捨てろ」ということだった。

私は確かに彼はぶっきらぼうではあるけど、「親を捨ててでも私たちと一緒にいる」という言葉を信じたかった。

Rさんに対し反論をしようものなら倍になって返ってくることは想定していたからそのまま何気ない会話に戻して、その電話を切った。

応援してくれると思ったのにな…。

やっぱり私は「一人」か…。

私は「入籍」をすること自体を諦めようと思った。

どうにもならない。

私なりの葛藤が始まった。
私は子供を引き取れた。
まだ入籍もしていない。
彼はまだ×のない綺麗な戸籍だ。
彼にとってもまだ引き返せる。
けど、今まで彼は頑張ってくれた。
子供たちの父親になろうとしてくれた。

私の気持ちより
「周りに迷惑」をかけないように、としか考えられなかった。

自分の気持ちなんてどうでもよかった。
好きになったけど、それが「迷惑」になるなら
私の「感情」なんでどうでもよかった。

けど子供たちはもう「お父さん」として認識している。

どうしよう…。

やっぱりこの決断は間違っていたのか…。

そんなことを数日、ずっと考えていた。

証人の欄が空白の「婚姻届け」を見ながら…。

彼は毎日電話をくれるが「婚姻届け」に関しては一切触れてこなかった。

私もあえてその話はしなかった。
このことで「迷惑」を掛けたくなかったから。

もうすでに「迷惑」をかけている。
これ以上は自分で彼に甘えることはできなかった。

「お前だけは幸せになんかしてやるもんか」
母親の言葉が突き刺さる…。

やっぱり自分は「幸せ」になる価値はないんだな。

よし、再婚は諦めよう!

彼にも近いうちに伝えよう!

そう決めた。


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