学校へ行けなくなった生徒⑬

学校へ行けなくなった生徒⑬

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コラム

貧困を隠す制服


エミは、制服の袖を気にしていた。

少し短い。

靴も古い。

体操服の名前は、兄のお下がりをほどいて縫い直した跡があった。

友達は悪気なく言った。

「それ、まだ着てるの?」

エミは笑った。

「お気に入りだから」

本当は、お気に入りではなかった。

買えないだけだった。

遠足の集金袋が配られた日、エミはそれを机の奥に入れた。

母親に出すタイミングを探しているうちに、一週間が過ぎた。

先生は言った。

「まだ出していない人がいます」

クラスの視線が動いた気がした。

その夜、エミは集金袋を破って捨てた。

翌朝、学校を休んだ。

母親は聞いた。

「何かあったの?」

エミは首を振った。

貧しさは、言葉にすると本物になってしまう気がした。
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