学校へ行けなくなった生徒⑫

学校へ行けなくなった生徒⑫

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コラム

ヤングケアラーの遅刻

ショウタは、よく遅刻した。

先生は言った。

「生活リズムを整えなさい」

ショウタはうなずいた。

でも、朝は忙しかった。

弟に朝ごはんを出す。

祖母の薬を確認する。

洗濯物を干す。

母親は夜勤明けで眠っている。

家を出る頃には、もう一時間目が始まっていた。

学校では、誰にも言わなかった。

言うと、家の中を見られる気がした。

ある日、先生はみんなの前で言った。

「遅刻は甘えです」

ショウタは笑った。

笑わないと、泣きそうだった。

次の日、彼は遅刻しなかった。

学校に行かなかったからだ。

遅刻欄には、何も書かれなかった。

学校の記録では、彼は「欠席」になった。

家庭の記録では、その朝も弟は朝ごはんを食べていた。
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