学校へ行けなくなった生徒⑥

学校へ行けなくなった生徒⑥

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コラム

朝、体だけが登校を拒んだ


ミサキは、学校が嫌いではなかった。

友達もいた。

先生も優しかった。

いじめもなかった。

それなのに、朝になると体が動かなかった。

頭が痛い。

お腹が痛い。

立つと気持ち悪い。

母親は最初、風邪だと思った。

病院では異常がないと言われた。

父親は言った。

「気持ちの問題じゃないか」

ミサキは泣いた。

気持ちの問題なら、自分でどうにかできるはずだった。

でも、体は命令を聞かなかった。

夜になると元気になった。

明日は行ける気がした。

朝になると、また体が石になった。

ミサキは、体の中に自分とは別の校長先生がいるのだと思った。

その校長先生は、毎朝こう言った。

「本日は、心身の安全確保のため、休校とします」
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