学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑤

学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑤

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コラム

失敗できない優等生


サナは、いつもできる子だった。

テストは上位。

作文は表彰。

ピアノも上手。

先生は言った。

「サナさんなら大丈夫」

母親も言った。

「あなたならできる」

その言葉は、最初はうれしかった。

でも、だんだん重くなった。

できなければ、サナではない。

期待に応えられなければ、自分には価値がない。

ある日、数学の難問で手が止まった。

たった一問だった。

でもサナには、自分の全部が壊れたように感じた。

それ以来、サナは難しい問題を避けるようになった。

簡単な問題だけ解く。

確実にできることだけやる。

先生は言った。

「最近、挑戦しなくなりましたね」

サナは何も言わなかった。

挑戦とは、できない自分に会いに行くことだった。

そしてサナは、その自分にだけは、どうしても会いたくなかった。
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