「最近、こどもの夜ふかしが増えてきたかも…」
そんな小さな気づきが、大きな健康のヒントになるかもしれません。夜ふかしは一時的なものと思われがちですが、習慣化すると心や体の健康に影響を与えるリスクがあります。
今回は、夜ふかしを習慣にしないために、ご家庭でできる対策を中心にご紹介します。
こんなに必要!?年齢ごとの睡眠時間の目安
実は、こどもが必要とする睡眠時間は、大人の想像以上に多いのです。
アメリカ睡眠医学会(AASM)が示す目安は以下のとおりです(『健康づくりのための睡眠ガイド2023』より)。
- 1〜2歳:11〜14時間
- 3〜5歳:10〜13時間
- 小学生:9〜12時間
- 中高生:8〜10時間
例えば、中学生が22時に寝て、翌朝6時半に起きると…約8時間半。最低ラインはクリアしていますが、これを削るとすぐに睡眠不足に。しかも週末に夜ふかし・朝寝坊をしてしまうと、体内時計がさらにずれてしまいます。
こどもにとっての睡眠は「ただの休息」ではなく、「成長・記憶・心の安定」を支える時間なのです。
なんとなく起きている…それが危ない「就寝時刻の先延ばし」
特に思春期以降のこどもに多いのが、特段の理由がないまま夜ふかししてしまう行動。
テレビをだらだらと見たり、ゲームやSNSをやめられなかったりして、気づけば「もうこんな時間…」。
これを「就寝時刻の先延ばし(bedtime procrastination)」といいます。
この習慣が続くと…
- 睡眠時間の短縮
- 翌日の強い眠気や集中力の低下
- 寝つきの悪化や朝起きられない習慣
- 体内時計の乱れによる睡眠障害(概日リズム睡眠・覚醒障害)
を引き起こす可能性があります。
対策としては:
- 毎日の就寝スケジュールを家庭で共有し、守れるようサポートする
- デジタル機器の使用ルール(使用時間、持ち込み制限など)を決める
夜に自由時間を制限することで、ストレスや反発が生じることもあります。そのため、就寝時刻付近の余暇時間を、日中に十分補えるように工夫することが大切です。
たとえば、昼間の余暇活動を親子でのレジャーや軽い運動など、体を動かせるものにすることで、気分転換になるだけでなく、睡眠の質の改善にもつながります。
ご家庭でできる5つの夜ふかし予防法
1. 朝の光を浴びる
起床後すぐにカーテンを開け、部屋に朝日を取り入れましょう。朝の光が体内時計をリセットしてくれます。
2. 朝ごはんをしっかり食べる
朝食は心と体を目覚めさせるスイッチ。朝食抜きはリズムの乱れや肥満リスクにもつながります。
3. 日中に体をよく動かす
1日60分以上の運動と、2時間以内のスクリーンタイムが推奨されています。座りすぎは睡眠にも悪影響です。
4. 夜はデジタル機器をオフに
就寝1時間前にはスマホ・タブレットの使用を控え、ブルーライトを避けましょう。機器は寝室に持ち込まないのが理想です。
5. 休日も平日と同じ時間に起きる
「寝だめ」はリズムを崩す原因になります。週末も同じ時間に起きて朝日を浴びることで、体内時計が安定します。
まとめ
こどもたちの夜ふかしを防ぐには、毎日の生活リズムの積み重ねが大切です。とはいえ、成長や性格、家庭環境によって必要なサポートは異なります。
今回ご紹介した内容は基本的な対策に過ぎません。
お子さんの様子に応じて工夫が必要ですので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
【参考】
- 厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』
- 塩野義製薬『睡眠の質を高めるセルフケア』