HSCが教えてくれる学校教育の未来に必要な視点

記事
コラム
子育て系の登壇イベントで
HSP/HSCのお話をさせてもらってきました。

聞きながら涙してくれる人がいて
首がもげるんじゃないかというくらいうなづいてくれる中学生がいて
一生懸命話してよかったな!と思いました。

以下、今日話したことです!

少し長いですが、HSCを育てている方、HSCと関わりのある方、かつてHSCだったあなたに
読んでもらえたら嬉しいです。

========================

HSPという言葉をご存知でしょうか?
ここ数年でSNSでもよく目にするようになったかと思うので知っている人もいるかと思います。

簡単にHSPが何かというと

敏感で繊細な人。

処理が深い
刺激を受けやすい
情動的反応、共感性
些細なことにも気づく
この4つの特性を持っているのがHSPです。

環境の影響を受けやすいので
悪い刺激にも良い刺激にも強く反応してしまう
そんな生まれつきの気質を持つ人のことです。

HSPは
人前で話す時に頭が真っ白になってフリーズしてしまうことも多く
人によっては失神してしまうこともあります。
刺激を過剰に受けることによって神経が昂ってしまうからなのですが
そんなわけで私も頭が真っ白になってしまう可能性があるので
台本を読みながらお伝えさせていただいていますが
ご承知おきください。

私自身もHSPで、我が子もHSPです。
HSPの子どものことをHSCと呼んでいます。

今ではあまり信じてもらえませんが私は
とても内気で人見知りが強く、
人前で話すとか発表するのが死ぬほど嫌で、
授業中に手を上げることもほとんどしないし、
音読が回ってくるのもすごく嫌でした。
じゃんけんで負けて班長になった時はその場で泣いてしまいました。
私が4年生の時です。

そんな子どもだったもので、幼稚園から中学生までの11年間、33回分の通知表全てに
「能力はあるのに積極性がないことが残念です」と書かれ続けていました。
これは「みんなと同じにできない自分はダメなやつなんだ」と繊細な幼心が感じるのに充分な出来事でした。

今の勤め先はABAを基にした発達障害児の個別療育をしているので、日々、多様な子どもたちと関わってはいますが
HSPの活動としては保護者や先生など大人に対してHSP HSCの正しい理解を伝えることが主で、直接子どもと関わることはまだできていません。

なので今日は、
HSPの活動と我が子の子育てから感じている中のひとつで

HSCが教えてくれる学校教育の未来に必要な視点ということについてお話したいと思います。

HSPの活動をしている中でたくさんのHSPさんに出会ってきました。
置かれている環境的にも、ママという立場のHSPさんにお会いすることも多いのですが
驚くことに
もれなく全員と言っていいくらい、お子さん達が不登校でした。

ちなみに我が子も、今、高校1年生ですが
小学校の4年から6年までほとんど学校に行けず
中学3年生の時は約1年間教室に入れませんでした。
そして私も学校が大嫌いでした。

不登校の6割から7割は HSCなのではないかとも言われています。

そして、このほとんどが
特にこれといったわかりやすい理由があるわけではなく
「なんか行けない」
なんです。

冒頭にもお話しましたが
HSP HSCの気質として
全ての刺激を過剰に受け取ってしまうというのがあります。
多くの人にとっては「1」としか受け取らないものも
HSP HSCには「100」に感じられているのです。

学校に大人になってから行ってみると
とてもうるさくて驚きました。
授業参観の1時間でも頭が痛くなって気持ち悪くなって立っていられなくなったことがあります。

HSP HSCも感覚が過敏で
音や匂い、光も過剰な刺激の一つとなります。

チャイムの音が怖い
給食の匂いが無理
先生の怒っている声が怖い

よく聞かれるのがこの辺りです。

先日、ベネッセ教育情報不登校ライフナビのアンケート結果で
「感覚の過敏さや集中のしにくさなど発達特性による不安やつかれ」が
不登校の原因の1位になったという記事を見ました。

まさにそういうことです。

大きな音や不快な匂いに身体がいちいち大きく反応して
その度にエネルギーを使っています。
それは見えない疲れとなって蓄積されて
ある時に「なんか行けない」という状態になっています。

これは、ポリヴェーガル理論という神経系のお話になるのですが
長くなるので割愛します。

また
先生がイライラしている
クラスの雰囲気がギスギスしている
などの空気感も人一倍敏感に察知します。

我が子が不登校になった時も
本人が言葉にしたのは「音が怖い」でしたが
音の量や大きさはそんなに変化がなく
先生からしたら、よくわからないという状況でした。
そこから数年経ってわかったのは
当時、我が子のクラスは学級崩壊のような状態になっていたそうです。
なので、音の量や大きさは変わらなくても
その「質」が変わっていたのです。
それが、うちの子にとっては「怖い」と感じたんでしょうね。

中学3年生の時に教室に入れなくなった時は
急にクラスの雰囲気が「進路」になったことによるものでした。
直前の修学旅行までは問題なく行けていたので、これもまた当時は「なんで?」でしたが。

本当にこの程度の変化で「なんか行けない」になってしまうんだということを
まず知ってもらいたいなと思います。

他にも
処理の深さゆえに
ゆっくり考えてから動きたいのに
「とりあえずやってみて」と早く行動するよう求められてしまったり
頑張った後にちょっと休みたいのに次の行動にうつらなくてはいけなかったりと
過敏に働いた神経を休める間もなく過ぎていく学校の6時間から7時間はHSCにはなかなかしんどいものだったりもします。

じゃあ、どうしたらいいの?という話になってくるかと思いますが
児童精神科でHSCについて特に詳しい明橋先生という方もおっしゃっているのですが
 「HSCに必要な配慮は全ての子どもにとっても必要な配慮」
なんです。

どの子にとっても
静かな中で勉強する方がいいし
先生は怒鳴っていない方がいいし
自分のペースで休める時間が取れた方が
良い学びにはつながりますよね?

ちょうど昨日、
教育課程で「障害の社会モデル」が必修になるという記事を読みました。

まさにこれで
強い弱いで表したくはないのですが
HSP HSCは環境によってはその気質が弱さとなってしまうこともあります。
弱い立場のものに合わせた配慮が
実は全ての人にとっても良いものであったりする
これを学校に行かない選択をしたHSCの子どもたちは教えてくれているのではないかと思います。

またこれもそうなのですが
HSCを育てる、HSCと関わる時に1番大切なのは心理的安全性です。
ここにいていいんだ
このままの私でいいんだ
失敗しても大丈夫なんだ
そう思える人と場所であるかどうかがすごく重要で
担任が変わると学校に行ける HSCさんの話もよく聞いていますが
まさにこれを表しているのではないかと思います。
そしてこれも、全ての子ども達にとって必要で大切な視点かと思います。

HSCにとって安心できる関わりというのも
「こうすればいい」という定型的な行動がないのが難しいところですが
「あなたのことをわかろうとしているよ」という気持ちが伝わるかどうかかと思います。
HSC達は相手の気持ちをなんとなく察する能力が高いです。
口ではうまいこと言っていても、心が全然自分の方を向いていない大人のことを一瞬で見抜き、ソッコーでシャッターを下ろしますので。
気をつけてください!

学校内での心理的安全性は
先生との信頼関係もそうですが
逃げ場所があるかどうかも大切です。

全国のHSP仲間達がそれぞれ我が子の学校にかけ合って
校内フリースクールを設けてもらえた事例がいくつかあります。
横須賀でも1件ありました。

しかし、HSCというのは心理的用語であって
病気でも障害でもなく診断がつくものではないので
必要な配慮が受けられていない場合も多く聞いています。

そうなると
合わない環境、理解されない大人達に囲まれて
苦しいままその場で過ごすこともできず
「なんか行けない」になってしまいますよね。

理解されないまま
無理をして周りに合わせて過ごしたまま大人になると
鬱や適応障害などの精神疾患
またはそこまでの診断はつかないけれど
身体が常に緊張した状態でリラックスできない神経状態が続き
自律神経の乱れや
ホルモンバランスの異常
脳の炎症
過緊張
栄養がうまく吸収されない
などの影響も出てきて
大人になっても社会に上手く適応できないまま
しんどさが続いてしまいます。

しかし、HSCは環境さえ整えてあげれば
その敏感さや繊細さをプラスに発揮することができます。

我が子の場合ですが
小学校に行けなかった3年間
ほぼ自宅で過ごしていました。
エネルギーが落ちまくっていた不登校初期の頃は
暗い部屋からから出てこないで一日中横になってご飯もほとんど食べない、お風呂も入らない状態でしたが、
少しずつ回復してきて家の中で活動ができるようになった時に
ひたすら絵を描いていました。
後で聞いたら「暇だったから」とは言ってましたが。

なかなか感性豊かな作品を作っていて今でも部屋中に飾っています。
これはその一部です。(作品披露)

この時、私がしたのは、毎日
いってきますと声をかけて頭を撫でて洗濯をしてご飯を作って一緒にテレビを見てなんでもない話をする
いつもと変わらない生活を送り、絵の具と紙を惜しみなく与えただけです。

ちなみに今でも、毎日頭を撫でています。
あの子にとって安心安全を感じられるものが
「母に頭を撫でてもらう」ことのようで
自分からも頭を差し出してきます。

知人のHSCさん達も
デッサンだったり
ゲーム作りだったり
ネイルやメイクだったり
大人顔負けの技術を発揮している子が多いです。

処理の深さから洞察も強い傾向にあるので
ゲームをする中でも戦術が好きという子は
大人の経営セミナーに混ぜてみたらたちまちハマって対等に渡り合えているという話も聞きます。

HSCの感覚がまっすぐに向いているものを
安心安全な環境の中でひたすら取り組ませてあげる
ただそれだけなのですが
それにはHSCの特性を、その違いを理解する、理解しようとする大人の関わりが必要です。

そしてそれは、全ての子どもにとっても良いことで
大人も子どもそれぞれが「違い」を理解しようと関わるだけで
子ども達の健やかな未来につながるのではないかと
そんな子育てがしていきたいなと私は思っています。

そして、HSCの子ども達が教えてくれている
全ての子ども達にとって良い環境というものが
多くの子どもが長い時間を過ごす学校という場所の中で早く作られることを願っています。

===============================

登壇の機会をいただけてとてもよかったです♪



サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら